ことしも郡山のおばちゃんからコシヒカリの新米が届きました。もちろんことしもドーン!と30kg。
配達してくれた業者さんが申し訳なさそうに「あのう…お宅では台車をお持ちですか?もしお持ちでしたら不在の際は宅配BOXに入れて行ってもよろしいですか?」と聞かれました。
そうですよね、重いですもんねえ、30kgをまた持ち帰るなんてお気の毒です。台車はあるので、不在だったら宅配BOXに入れて行ってくださいネ。
ふだんネット通販で買っている福島コシヒカリがちょうど終わったところだったという申し分ないタイミングで届いた新米。
おばちゃん曰く「JAで売っているコシヒカリは色んな田んぼのが入ってるけど、これは知ってる農家さんに頼んでるから、その田んぼのお米だけだよ」とのこと。
さっそく炊いて食べました。
やっぱりうまい福島のお米
新米なので水を少なめにしたのですが、それでもまだきもち柔らかかったので明日はもう少し大胆に減らしてみます。だからといってべちゃっとすることはなく、むしろふわふわ♪
1杯目の「納豆&釜揚げしらすごはん」をわたしと交互に食べ終わった娘(なぜか朝のお米だけはわたしと交互じゃなと食べてくれない)は、再びわたしの腕を炊飯器まで引っ張っていっておかわりの催促です。さすがです。
福島のお米の現状は?
以前もご紹介してきたように、震災以来、福島県では毎年この30kg入りの袋にして1,000万袋以上も生産されるお米の「すべて」について放射能を測定してきました。「全量全袋検査」です。
これまでに約8,160万件の検査を実施してきた結果、基準値超えだったのは
2012年産…71件
2013年産…28件
2014年産…2件
2015年産…0件
2016年産…0件
2017年産…0件
2018年産…0件
2019年産…0件
このように2014年産まで。2015年産以降はずっと「ゼロ」が続いたということで、2020年からは全量全袋検査に代わって「抽出検査」が実施されています。
常に日本でトップクラス!なのに…
世界のどこもやっていない厳しい審査を何年も経て、もう安全であることがわかった福島のお米は、味も日本でトップ!ことし3月に発表された食味ランキングでも最高ランクの「特A」を過去最高の5つ獲得しています。
福島県産米、4年連続「特A」獲得数日本一
しかし未だに福島県産品の出荷量は、震災前の基準にまでは回復していません。最近の調査によれば
震災前と比べると、重点6品目(米、牛肉、桃、あんぽ柿、ピーマン、ヒラメ)の出荷量は依然回復していない
令和2年度福島県産農産物等流通実態調査の結果 (ポイント)
とのこと。資料中のグラフを見ると、米の出荷量は震災前の2010年産を100とした場合、2019年産は80%をわずかに上回る程度。価格も全国平均に比べて数%低くなっています。
また、同資料中の「産地イメージ」のグラフを見ると、消費者は福島県産米について、品質、信頼性、高級感、安全・安心の各項目で他の産地(北海道、富山、栃木)を加えた4産地平均を下回るイメージを持っている、という結果となっています。うーむ、少なくとも品質はトップクラスなんですけどねえ…。
色んな種類の「壁」
「安全性」を強調されると却って尻込みしてしまうとか、そこまでの意識はなくても「なんとなくやめておこう」という消費者心理の壁をどうやって取り払うか。いろんな取り組みが継続されています。
また、平成30年度の調査では消費者だけでなく「仲卸業者などは納入先の福島県産品の取扱意向を実態よりネガティブに認識している」ことがわかりました。
「納入先が福島県産品をどの程度取り扱おうと思っているか」について、仲卸業者は「納入先が実際に思っているよりも低く見ている」。だから仕入れない、という流れになってしまっているのでしょうか。
この点については、国からその「認識のズレ」を是正しようと指導・助言通知を発出することなどにより、最新の調査ではその認識の違いがやや緩和されたそうです。
しかしそれとはまた別の壁として「震災直後に実需者が福島県以外に仕入先を変更し、その取引関係が固定化している」という問題も報告されているそうです。
なるほど、そういう実務的な壁もあるんですね…福島県産品のイメージと出荷量の回復には、まだ多くの壁が立ちはだかっています。
わが家は「ずっと福島のお米」で
さて、今朝の娘のつづきです。
2杯目をわたしと交互に食べ終わると、今度はママを見て「ママはどうやって食べるのかな。もらってあげてもいいけどね」の表情。
ママは「梅こんぶひじきごはん」だったかな?とにかくママからもごはんを奪って食べてました。
福島のお米はことしもおいしいね。この分だとことしも30kgがすごい勢いで減っていきそうです。
そのあとはまたネット通販で福島のコシヒカリを買い続けるつもりです。「特Aのコシヒカリ」ですから安い買い物ではないですが「この味を知ってしまうと、もう戻れないね♪」なんてママと話しています。
おばちゃん、ことしも美味しい福島のお米をありがとう。
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