【今週の一冊】 母性愛神話の罠_大日向 雅美

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 母性愛神話の罠
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「母性愛」って

「母性愛」とは女性が当たり前に備えた、感情だと思っていました。

そのため、子どもを殺害する母親の事件を聞くたびに、なぜこんなことをするのだろうと思っていました。

そう思える自分は、周りに助けられてなんと環境に恵まれていたのだろうと、思い知った本です。

大正時代以前は嫁は労働力だったため地域で子供を育てていたそうですが、大正時代になって社会の変化とともに、夫が仕事で妻は家事育児という形が社会的に求められたそうです。

もともと、地域で行っていた育児を、「母性愛」という言葉で母親ひとりに押し付けて役割を固定にすることで、弊害が生じていくのだと知りました。

母性愛が悪いというのではなく、子どもは女性だけが育てても上手くいかない、夫だけでなく社会全体が変わらないといけないのだと思いました。

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