今年から子供会の役員になり、「KYT講習」に参加することになりました。
KYTとは?
そもそもKYTとは何かということですが、下記意味だそうです。
K(KIKEN キケン)
Y(YOCHI 予知)
T(TRAINING トレーニング)
KYTは産業界の危険予知トレーニングをもとに、伊藤明昭彦先生が子ども達のために再考した、危険とつきあう知恵を学ぶトレーニングだそうです。
子供会で安全教育をする背景
例えばけがをすると即日禁止命令が出たり、ルールに縛られて子ども達が自分で『危険』について考える機会が少なくなっているそうです。
『知識』と『経験』が不足している子供たちに、自己防衛能力をつけて、あらゆる場面で安全な行動ができるように、このような講習が行われているそうです。
今回は、子供会の役員のお母さんたちと、少数の子ども達と講習を受けました。
KYTの進め方
第1ステップ 「どんな危険が隠れているか(危険の発見)」
第2ステップ 「これが危険のポイントだ(危険な個所のしぼりこみ)」
第3ステップ 「私ならこうする(具体的な対策を立てる)」
第4ステップ 「私たちはこうする(みんなで実行する行動目標を決める)」
育成者安全研修会 資料「子ども会 KYT」
KYTを進めるときの注意点としては下記です。
・批判しない
・質より量
・自由に言う
・他人のアイディアを加工してOK
実際にやってみよう!!
1.グループ作り
グループに分かれたら自己紹介をして、役割分担(班長、書記、発表者)を決めます。
今回私のグループは7名でした。
2.危険探し(個人)
配られたイラストの中から、危険な行動や危険な場所、危険な用具など、『危険』だと思うところを5分の制限時間で探します。
3.危険個所の発表(グループ)
自分の見つけた危険箇所を発表します。その時に「~が危ない」と言うのではなく、「~しているので~になる」と具体的に結果を結びつけて発表します。
【出た意見】
・帽子をかぶっていないので、熱中症になる
・ライフジャケット未着用なので、溺れ死ぬ
・ウォーターシューズ未着用なので、足にガラスが刺さって流血
・モリを持った子供が、他の子どもを刺して流血
・石の上にのっている子どもが、滑って頭を強打する
・人が少ない場所にいる子が、誰にも気づかれずに川に流されて溺れ死ぬ
・大きな石を持っている子どもが、足に石を落として骨折
・大人がいない
・肌が露出しており、虫(ブヨや蜂)に刺される
・河原にくぎの刺さった木材があり、気づかずに足の裏に刺さる
・河原にある割れたガラス瓶で、足を切る
4.発表した内容をまとめる(グループ)
下記項目で、対策を模造紙にまとめます。
・どのキケン君の
・どこが危険で
・なぜ危険か
・その場でできる対策は何か
・今後の具体的な対策は何か
5.危険個所の絞り込み(グループ)
重大な危険の上位3位までを選ぶ。
【絞り込みのポイント】
・命にかかわる
・傷跡が残る
【グループの意見】
1位:ライフジャケット未着用なので、溺れ死ぬ
2位:帽子をかぶっていないので、熱中症になる
3位:モリを持った子供が、他の子どもを刺して流血
6.スローガンづくり(グループ)
具体的な対策を言いやすい形で作る。
7.発表
上位3つの危険とその理由、具体的な対策、スローガンを発表する。
KYT講習に参加して
大人の気づかない部分を子供が指摘したり、年齢に関係なくできる講習で、時間を忘れて楽しめました。
間違った意見はないので、自由に『危険』について考えられる点がとても良いです。
例えば子供と漫画や写真を見ながら、「危険な部分はないかな?」と言って、日常的に訓練できると思います。
ぜひご家庭でも試してください!!
最終更新:
METALLICA
意見が正しいかではなく、自由に危険について考える事そのものが危険対策のみならず、予知から対策を考えるという訓練にもなるのが素晴らしい!大人のほうが「はっ!」としたりして^^;
pamapama
イラストを使って間違い探し感覚で考えられるのと、
> 「~しているので~になる」と具体的に結果を結びつけて発表します。
というのがいいですね。あと今回の講習のイラストの「昭和感」がたまりませんね。かわいいです。
baikinman
危ない場面を探すことばかり注目していましたが、具体的に考えるというのは確かに大切ですね。
家で子供と考えるときも、具体的にどうなるかを意識したいなぁと思います。
確かにこの絵は使い込んでる感が半端ないです(笑)
akaheru
この取組はいいですね。子供達はもちろん、大人にも気付きを与え、様々な危険に関して考えるきっかけとなりそうです。
我が家の子供達も、公園などで遊んでいる様子を見ているとヒヤッとする場面が少なくありません。受けさせてみたいと感じました。
baikinman
普段子供との会話で、危険を教えることは多いと思いますが、大人が正解を言ってしまうことがほとんどだよなぁと反省しました。
子どもに何が危ないかを考えさせることが大切なのかもしれませんね。
cha_chan
この記事を読んで免許の学科試験の危険予測問題を思い出しました。
身近にひそむ危険をこのようにみんなで楽しく学べるのはいいですね!
地域の子供会でこのような講習が行われているのは素晴らしいと思います。
我が家でも試してみます!
baikinman
この講習を受けて、普段の会話で危険を想像する遊びができるなぁと思いました。
絵がなくても、子供と過ごしているときに問題を出して楽しく学べそうですよね。
jina
防災がいざという時のためではなく、生活そのものが防災でありたいですね。どんな時も危険と向かい合わせであることを大人が子供に伝える義務があるのだと感じました。大切な学びをありがとうございます
baikinman
どんなときにも危険があるかもしれないことを想像するというのは、とても大切だと思いました。
今は遊びの中で十分に身につけられないからこそ、こうやって子どもは学ぶ必要があるのかもしれません。