2ヶ月ほど前になりますが、防災講座に行ってきました。
「地震ITUMO講座」~被災者から学んだ生活防災術~
講師はNPO法人プラス・アーツの小倉丈佳氏。
阪神淡路大震災の被災者から得た情報をベースに、今できる地震対策と自宅避難の準備について詳しくお話くださいました。
講演内容は積極的に広めて欲しいとのことでしたのでページにします。
年末の大掃除と一緒に、新たな年を迎える準備として防災対策の見直しはいかがでしょうか。
NPO法人プラス・アーツの代表的なプロジェクトは楽しく学ぶ防災訓練「イザ!カエルキャラバン」や子どもたちが生きる力を育む避難生活体験キャンプ「レッドベアサバイバルキャンプ」などがあります。
自助のための今できる対策
防災講座を受講し、自助のために必要なグッズを知ったとしても、実際に購入に至るまでに行かないのが現状だそうです。そのためAmazonで気軽に買える商品を選定し講座を受講したあとに「購入する」という行動につながるよう選ばれたグッズを紹介してくれました。
こちらのグッズは阪神淡路大震災の被災者の情報をもとにスタッフと何度も試して議論した最新防災グッズだそうです。(決して選定した業者やAmazonからキックバックがあるわけではないそうですのでご安心ください)
これから説明する防災グッズをご覧になった方で、まだ備えに自信が無い方はぜひとも「購入」を!!!これも何かのご縁です。もしかしたらこの防災グッズがあなたの命や家族の命をつなぐかもしれません。
自宅での避難生活に役立つ防災グッズ10選+α
【1】ポリ袋
◎日本技研タフなゴミ袋 半透明 45L
・必要個数:50~100枚 2~3パック程度 (4人家族の場合)
・参考価格:1,152円(使いながら買い足すローリングストック法)
<解説>
バケツやリュックに装着して口を結ぶと「水の運搬」、サバイバルトイレを作る際に役立ちます。
◎ジャバックス保存用ポリ袋 中サイズ
・必要個数:50~100枚 2~3パック程度 (4人家族の場合)
・参考価格:358円 (使いながら買い足すローリングストック法)
<解説>
手に被せると、応急手当時の感染予防防止になります。また、調理で使用したり、お皿に被せて使用したりすると洗い水の節約になり、なおかつ衛生的です。
【2】新聞紙
・必要枚数:廃品回収時に全部出してしまわずに、3日分程度は家に常備しておきましょう。
<解説>
紙食器や骨折時の添え木代わり等、多用途に使えます。
また、体に巻くことで防寒にもなります。
サバイバルトイレを作る際に吸収剤として活用します。
【3】からだふきウェットタオル
◎ハイマウント総合サービスからだふきボディータオル
・必要個数:1週間分は3パック必要、1ヶ月分は10パック必要
・参考価格:1,123(12枚セット)
<解説>
断水など水の貴重な避難生活の避難生活の中で、体を衛生的に保つための必需品です。被災者の声をもとに、1人でも背中がふけるようになっています。
【4】ラップ
◎旭化成 サランラップ 30cm×50cm
・必要個数:多めに買い置きをしておきましょう。(使いながら買い足すローリングストック法)
・参考価格:1,123円(3本セット)
<解説>
食器に被せることで、洗い水を節約することができます。
安い品だと熱いものを入れた時に溶けてしまうこともあるので、なるべくメーカー品をお薦めします。応急的に止血にも活用できます。
【5】カセットコンロ・ボンベ
◎イワタニカセットフー達人スリム
・参考価格:3,070円
◎イワタニカセットボンベ
・必要個数:1ヶ月で約15本~20本必要 3本1パックを5~6パック必要 (一日約30分の使用を想定)
・参考価格:895円(3本セット)
<解説>
1本で約65分調理可能です。
カセットボンベの中身のガスは変質しませんが、缶が劣化するので6~7年で使い切る工夫をしてください。
【6】非常食
◎アマノフーズセレクトBOX 特選洋食16種類バラエティ セット
・必要個数:他の美味しいレトルトカレーなども含めて3~4日常備しておきましょう。(食べながら買い足すローリングストック法)
・参考価格:3,699円
<解説>
フリーズドライ食品は、以下の3つの特徴があり便利です。
1)少量のお湯で元の状態に戻り、温かい食事をとることができる
2)栄養価が損なわれず、災害時に不足しがちな野菜が摂れる
3)カロリーが低いため、副菜として活用
【7】水
◎ミネラルウォーター(キリンアルカリイオンの水)
・必要個数:家族4人の場合は2L×4人×7日=56L
2L のペットボトル6本入りの箱が5~6箱必須です。
・参考価格:866円
【8】携帯トイレ
◎ハイマウント総合サービス サニタクリーン
必要個数:大便…1人1日、1回ごとに交換
家族4人1週間の備蓄量は、
大人用28枚(1枚×4人×7日)+小便用37枚(4枚×4人×7日÷3)=最低65枚必要
・参考価格:2,450円(20枚セット)
<解説>
様式便器に取り付けて使うことができ、便や尿の水分を吸収・凝固します。紙おむつ同様、可燃ごみとして処理でき、消臭効果もあります。使用する際は、ゴミ袋を便器に被せてカバーをした後、本商品を被せることで、下に汚水がつかず清潔に処理をすることができます。
災害時のトイレ問題は深刻だと思います。熊本地震が起きた後に益城町に訪れた際の避難所のトイレは、ニオイも衛生的にもひどい状態でした。潔癖症の方は絶対に入れませんが、一般の方も入るのをためらってしまう衛生状態です。
トイレが衛生的ではないことでトイレを我慢してしまう、水分摂取量をセーブした結果健康被害にあってしまう、不衛生なトイレ環境が原因で感染症を引き起こしてしまうなど、トイレは排泄で困るだけではなく、様々な問題を引き起こします。
自宅で避難できる場合、多くのトイレグッズを用意して、家族がトイレに困らないよう、避難所のトイレに依存することのないよう準備する必要があります。
○ 身の回り品で作る緊急トイレ
1.ゴミ袋(45L程度)を便座に二重に重ねる
2.くしゃくしゃにした新聞紙をゴミ箱の中に敷き詰める
3.用を足す。
4.消臭効果のある物を上からかける(猫砂・消臭剤・オガクズ)
5.内側のゴミ袋を取り出し、空気を抜いて口を強くしばる
6.生活ゴミとは分別し、収集まで保管する
【9】LEDランタン、ヘッドライト
◎GENTOS エクスプローラープロフェッショナル EX-777XP
・必要個数:最低3つは必要(リビング・キッチン・トイレに設置)
・参考価格:2,375円
・点灯時間:約72時間(ハイの場合)、約144時間(ローの場合)
・単1形電池3本使用(※電池は別売り)
<解説>
1ヶ所しか照らせない懐中電灯と違い、室内照明として部屋絶全体を明るくできます。明るさ280ルーメン。
◎エナジャーヘッドライト HDL150
・必要個数:家族人数分
・参考価格:1,347円
・点灯時間:最長50時間(ローの場合)
・防水機能:IPX4(全方向からの10分間の水しぶきに耐える)
<解説>
片手がふさがる懐中電灯と違い、両手が空くヘッドライトを備えておくと、災害時に作業がしやすく便利です。
明るさ最大150ルーメン(フルモード)、20ルーメン(ローモード時)
【10】口腔ケア用ウェット
◎和光堂オーラルプラス口腔ケアウェッティーマイルド
・必要個数:1家族に5~6本程度常備(使いながら買い足すローリングストック法)
・参考価格:807円(100枚入)
<解説>
災害後、水道が止まると歯磨きは出来なくなり、肺炎などの感染症にかかりやすくなるため、口腔ケアは必須です。口腔ケア用ウエットティッシュは災害時に以下の3つの使用方法があり便利です。
1)歯がみがける
2)お箸やスプーンなどを拭ける
3)手や体も拭ける
保存期間3年
【+α】クーラーボックス
◎ロゴス クーラーバッグハイパー氷点下クーラーL
・必要個数:1~2常備
・参考価格:8,143円
<解説>
クーラーボックスは、保冷剤を入れて臨時の冷蔵庫になります。保冷剤は食材の上において保冷効果を高めます。
【+α】携帯ラジオ
◎パナソニック FM/AM 2バンドレシーバー手回し充電ラジオ
・必要個数:1家族に1台は常備
・参考価格:4,805円
<解説>
乾電池が無くても使える手回し充電ラジオです。USB電源で携帯電話・スマートフォンの充電が可能です。単4形電池×3本使用(※電池は別売り)ホールド機能、LEDライト、2スピーカー搭載
防災を楽しもう!
遊びながら防災を学べるグッズはたくさんありそう、これからそんなアイテムも紹介していきます。
生き残るために準備しろ~~~っ、て言っても実際は忙しい現実や今目の前に置かれている問題のほうが優先だと思います。楽しく学びながら、生活の中に当たり前に「防災」を取り入れたい。
家具転倒防止器具
自宅避難生活をするためには、自宅が災害にあっても耐えられる事前の準備と対策が必要です。自宅を自助のための避難所と考える前に、災害が遭っても命を守れる状態に自宅の環境を保つ必要があります。
講座から学んだこと
「MOSHIMO」から「ITSUMO」への防災意識のシフトが必要だと痛感しました。
防災とはもしものためではなく、いつも生活の一部としてありたい。
「いつか来るだろう」から、「今日来るかもしれない」の心の準備を身につけるアプローチを考えていきます。
最終更新:
baikinman
防災グッズはいろいろ種類があり、私は何を購入すればいいのか分からなくなっており、闇雲に購入していました。
おすすめグッズを紹介していただき、理由や必要な量、金額を示していただいたので、我が家に足りないものが具体的に想像できました。
さっそく購入します!!
jina
迷っている時間と労力がもったいないので買ってしまうのよ!悩んでも大差ないし、正解とか絶対とかはないので。寒さも深まる日々ですのでお子様方が寒さに困らぬよう対策をオススメします。
akaheru
>防災を楽しもう!
>防災とはもしものためではなく、いつも生活の一部としてありたい。
すごく大切なことだと思います。地震大国日本では、どこに住んでいようが地震の被害に遭う可能性があります。各家庭が当たり前のように、常にいざという時のために備蓄及び備えをしっかりしておけば、被害も劇的に抑えられるのではないかと思います。
我が家もとても備えが万全とは言えませんので、早めに装備を整えたいと思います。
(ヘッドライトは全く同じもの持っています!)
jina
防災が他人ごとから自分ごとに変わり、その先に防災を楽しむフェーズがあると思います。
そしてその先には、防災が生活の一部となられる方々が増えていき、災害が起きても最小の被害でおさまる世界になることを私は信じています。まずは自分からです(^-^)
cha_chan
とても参考になりました!
もしもから、いつもへの意識の転換が出来るかが、防災用品の準備も含めて災害から命を守るためのポイントになることが分かりました。
以前から我が家では防災用品や非常食の準備を進めていますが、どの商品を選べばいいのか、悩むときがありました。こちらの記事には理由や購入先も書かれているため、迷わず防災用品の準備が進められそうです!
ワンちゃんの防災対策もしてあげてください(笑)
jina
レジュメを書き写しただけのようなページになってしまいましたが、購入リストはかなり厳選されているようです。
ひとりでも多くの方の購入のアクションにつなかわり、命を守ることの一歩を踏み出して欲しい、そんな思いです。
pamapama
これはとても参考になりました!!!
わが家はこどもの障害を考えると自宅で避難したいです。(地震に関してはうちのマンションが自宅避難可能な耐震性があると信じているという前提がありますが…)なのでさっそく購入を検討します。また、すでに家にあるものだと数がじゅうぶんでないのに「後回しでいいや」となりがちなので、それもチェックしてみます!
jina
コメントありがとうございます。
私も講座を受けて全部購入したつもりが買い忘れていたり、買って安心した気分でした。この記事を書くにあたりあらためてチェックして、災害時に家族が困らないように準備しました。
このページは共有の場となっていますが、書くことの責任が自分や家族の身を守る行動につながるので、共有すること(書くこと)は大変ですが命を守る一歩一歩となっています。
娘さんが災害時にも笑顔になれるよう十分なご準備をお勧めいたします。