「香害(こうがい)」という言葉をご存知ですか?

cha_chan

公開:

3 なるほど
851 VIEW
8 コメント

良い香りはそれだけでリラックス効果がありますが、人によっては不快に感じることもあります。アロマテラピーなど芳香療法というものもありますが、一方で香りによる健康被害を訴える人が増えています。いわゆる香害が社会問題になりつつあります。

「香害」とは

香害(こうがい)は、香水・香りつき洗濯洗剤・柔軟剤などの香料に含まれる香り成分に起因し、不快感を感じたり、頭痛やアレルギーなどの症状が誘発され、健康に害を受けることである。

香害(出典:Wikipedia)

香害の症状は多岐に渡ります。

・頭痛
・吐き気
・動悸
・めまい
・体のだるさ
・目がチカチカする
・鼻水が止まらない
・咳が止まらない
・皮膚のかゆみ

人によっては、これ以外の症状も出る場合があります。

私の妻は、結婚当初アパートでの生活を始めたことをキッカケに、それまで使ったことのなかった芳香剤や柔軟剤を使いはじめ、顔がただれて目が開かないほど腫れあがってしまいました。

当時はシックハウス症候群という言葉が知られていたため、築2年のアパートの建材から発生する化学物質に反応していると思いました。今思えば香害によるものだったのかもしれません。

5年経って症状が落ち着いていましたが、最近になってドラッグストアで買い物をした際に柔軟剤の香りに反応し、また症状が少しぶり返しているようです。

なぜ香りが害になるのか

なぜこんなにも香りが害になるのでしょうか?
それは香り成分に使われている合成香料に化学物質が含まれているからです。

合成香料の種類は3000を超えると言われています。そのうち世界中で取引されているのは約500種類。大量生産ができ安価で安定した供給が可能です。しかも自然界には存在しない香りを作り出すことが出来るのです。

例えば、香水の種類によっては以下のような成分が使われています。

・エタノール
視力低下、めまい

・ベンズアルデヒド
抗がん剤として使われているが、胃腸、腎臓に障害を引き起こす

・アセトン
神経毒で吐き気や言語障害を引き起こす

・酢酸ベンジン
発ガン性物質

・カンフル
肌から吸収すると、めまい、吐き気、痙攣を引き起こす
口から吸いこむと、てんかんを引き起こす

香りが化学物質過敏症の様々な症状を引き起こす可能性があります。

 化学物質過敏症支援センター
www.cssc.jp  

理解されない「香害」

香りは化学物質であるという世間の認識はあまりにも薄く、香害については理解されないのが現実です。

洗濯物に使われる柔軟剤には、基準となる使用量が表示されています。ところが、約2割の人が香りが足りないと規定量以上の柔軟剤を使用しているようです。香害に実際に悩んでいる人が「香りを控えてほしい」と訴えても、「神経質だ」「気のせいだ」と理解してもらえないことが多いようです。

マンションの隣の洗濯物の柔軟剤の香りで健康被害を起こし、訴訟を起こしたいとまで考える人もいるようです。しかし香りについての法律はなく、今のところ泣き寝入りするしかないというのが現状です。

香りをまとうということは、化学物質をまとい周囲にまき散らしているのと同じと感じる人がいることを、世間が理解する必要があります。

誰にでも起こりうる香料アレルギー

長時間香りにさらされることで、香料アレルギーとなり、化学物質過敏症を発症するリスクも高まります。

これは誰にでも起こりうることです。

花粉症のように突然発症するようです。目に見えないので自覚はないかもしれませんが、柔軟剤のように毎日使用することで確実に体内に化学物質が蓄積されていきます。

特に女性には香りがないと不安という方もいらっしゃるかもしれませんが、香りをまとうということで意図せず、加害者にも被害者にもなりえます。大切な家族も巻き添えにします。

海外ではすでに香水使用禁止条例が制定されている都市もあり、香りの受け止め方が変わってきています。

最近は香りが長く続く高残香性の柔軟剤が人気を呼んでいます。浄水場では3分の1程度までしか化学物質が分解されないそうです。分解されない香り成分は海に流れ出て、海洋生物にまで影響を及ぼします。実際に最近の研究でイルカから合成香料の蓄積汚染が確認されています。

もはや「香害」は地球規模の問題かもしれません。

最終更新:

コメント(8

あなたもコメントしてみませんか?

すでにアカウントをお持ちの方はログイン

  • A

    akaheru

    自分もそうですが、香害に関してはまだまだ認知度が低いのではないでしょうか。現在我が家では芳香剤や香水を使うことはほぼありませんので家にいる限りは心配することはないのかもしれませんが、買い物時に子供達が柔軟剤の匂いのサンプルを全種類かいでみたりしているので、注意してみていこうと思います。

    • C

      cha_chan

      コメントありがとうございます。

      合成香料は自然の香りよりも良い香りのものがたくさんあるので、子供たちも惹かれてしまいますよね。そういえば柔軟剤の匂いに慣れている子供が、本物の花の匂いを嗅いで臭いと言ったという話を聞いたことがあります。その話を聞いてちょっと怖いなと思いました。

      これだけ世の中に出回っていると気を付けるのも大変ですが、ただ確実に体内に蓄積されるようなのでぜひ注意してもらえればと思います。

    • P

      pamapama

      天然由来のものにもアレルギーはありますし、自分にとってはいい匂いでも別の人にとっては苦痛でしかない、ということもあります。難しいですね…。

      奮発して入ったお寿司さんとかで(タバコは論外として)香水の強い方が近くにいたりすると泣きたくなります。まして健康被害があるようなものについては世の中全体で対策をする必要がありますよね。

      大阪大学が「すべての匂いを数値化する技術」を開発し、新しいサービスを開始しています。これを足がかりに、匂いと気持ち(健康)の関係が詳しくわかるようになるといいですね。
      https://news.mynavi.jp/article/20170901-a036/

      • C

        cha_chan

        コメントありがとうございます。

        食品を扱っている飲食店では香水や柔軟剤などの強い香りは遠慮してもらいたいですね。人の感じる味は嗅覚が80%を占めるそうです。我が家ではご飯中に息子が花梨の匂いを急に嗅がせてくることがあり、ご飯の味が一気に花梨の味になることがしょっちゅうです(笑)。息子にとってはいい匂いなので共有したいようですがご飯中は遠慮してもらいたいものです。

        匂いを数値化する技術の記事を拝見しました。匂いを数値化することで主観的なものが客観的に代わり、制度や法律に反映されるようになれば香害の解決に繋がるかもしれませんね。

      • J

        jina

        私も香水は苦手です。アロマは大好きで日常にかなり取り入れています。アロマは効能が様々なので人によって合うあわないの違いがあるのと、薬のような役割ですので、アレルギーなどがある方は選ぶ精油に気をつける必要があると思います。

        今回の香害とアロマセラピーは分けて考える必要があるのでは?と思いました。

        アロマセラピーは歴史ある代替医療です。

        私が愛用はしている温浴剤には記事にある有害成分は含まれておりませんが、謎な成分が表記されています。

        気にしてしまうと使えない選択しか残らないので気にしながら、アレルギー反応を起こしてしまう人がいることも理解して共生します。





        • C

          cha_chan

          コメントありがとうございます。

          我が家ではアロマは使っていませんが、ティーツリーとマヌカオイルというエッセンシャルオイルを使っています。今のところアレルギー反応は起きていません。ティーツリーはヒノキのようなさわやかな香りがするのでお風呂に入れると子供がすごく喜びます。ティーツリーは殺菌効果が高いので防災時にうがいや傷の手当にも使える優れたオイルらしいです!

          jinaさんのように香りのことをちゃんと理解して使ってくれる方が増えてくれるとうれしいです。

        • B

          baikinman

          この記事で初めて香害を知りました。
          臭い匂いは生理的に嫌ですが、良い香りに感じても、人によっては健康被害になるとは驚きです。

          アロマなど自然から抽出した香りは、化学物質過敏症の方には大丈夫なのでしょうか?

          • C

            cha_chan

            コメントありがとうございます。

            >アロマなど自然から抽出した香りは、化学物質過敏症の方には大丈夫なのでしょうか?
            以前妻が天然成分100%の蜜ロウワックスの匂いで頭痛を起こしていました。工務店の設計士さんのお話によると、化学物質過敏症の方は自然成分にも過敏に反応してしまうことがあるようです。大丈夫かどうかは個人差があるのではと思います。