紫外線が強くなる季節、肌に加えて目の保護も

sKenji

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今日から7月。紫外線がよりいっそう強くなってくる季節です。

趣味がウインドサーフィンや登山ということもあり、紫外線対策は特に意識しています。今日は紫外線とその対策について書きたいと思います。

紫外線の種類と季節について

ひとえに紫外線と言っても、さらに細かく分けるとUV-A、UV-B、UV-Cの3つがあります。UV-Cは最も人体に有害ですが、オゾン層で吸収されるために地表にはほとんど届きません。したがって、紫外線対策の必要があるのはUV-A、UV-Bとなります。その2つはそれぞれ以下のような特徴があります。

UV-B:ほとんどは大気層(オゾンなど)で吸収されるが、一部は地表へ
到達し、皮膚や眼に有害である。日焼けを起こしたり、皮膚がんの
原因となる。
UV-A:UV-Bほど有害ではないが、長時間浴びた場合の健康影響が懸念されて
いる。

紫外線環境保健マニュアル2008:環境省

UV-Bは人体への害がUV-Aよりもはるかに大きく、皮膚が赤くなる紅斑(こうはん)は、UV-Aの100~1000倍強いと言われています。そのほとんどは表皮で吸収され、過度に受けると健康面では皮膚がん、白内障などを引き起こし、美容面ではシミ、そばかすの原因になります。

UV-Aは、表皮よりも奥にある真皮まで届き、シワやたるみなど老化の原因となると言われています。

よく5、6月の紫外線の強さは真夏と同じという話も聞きます。これはUV-Aが真夏と同じということであり、人体への影響が大きいUV-Bは真夏が強くなっています。UV-Bが強い時期は地域によって微妙に異なりますが、札幌では6、7月が強く、筑波では7、8月が強くなっています。

 気象庁| 日積算UV-B量の月平均値の数値データ表
www.data.jma.go.jp  

天候・場所と紫外線の強さの関係について

紫外線の強さは、天候や場所などによって大きく変わってきます。

まず、天候によっての違いですが、曇りの場合は晴天時の約6割程度の強さといわれています。しかし、曇りでも薄曇りの場合では約8~9割ほどの強さがあり、晴天時と大きな差はありませんん。雨天時は晴天時の約3割ほどの強さです。

ちなみに日陰は、日向のおよそ半分ほどの強さとなります。

次にロケーションによる紫外線の強さの違いについてですが、これは地面などの反射率によって異なってきます。環境省のWEBサイトによると、紫外線の反射率は次のようになっています。

■主な地面の反射率
 新雪:80%
 砂浜:10~25 %
 コンクリート・アスファルト:10%
 水面:10~20%
 草地・芝生、土面:10%以下

http://www.env.go.jp/chemi/uv/uv_pdf/01.pdf

例えば、新雪では反射率が80%となっています。これは降り注ぐ紫外線の他に、雪面から反射する紫外線も加わることによって、雪上では紫外線の強さが約2倍近くになることを意味しています。

そのほか、紫外線は高い場所でも強くなります。通常、標高が1000m上昇するごとに紫外線の強さも約10%あがると言われています。

紫外線対策 その1 ~日焼け止めについて~

日焼け止めは、含まれている紫外線防止剤によって紫外線から皮膚を保護します。この防止剤には、紫外線を遮断する散乱剤と吸収する吸収剤の2つがあります。それぞれ特徴があり、日焼け止めにはこれらの組み合わせるか、もしくは単独で使われています。
紫外線の防止効果を示すの指標としてはSPFとPAがあり、次のようになっています。

SPF:UV-Bの防止効果を示す数値。この値が高いほど日焼け防止効果が高い。
   SPFが「50」以上のものについては、「50+」と表しています。
   使用状況によるSPFの目安数値ですが、日本化粧品工業連合会のWEBサイト
   によると下記のようになっています。
    ・日常生活(散歩、買い物等):~20
    ・屋外でのレジャー等:10~30
    ・炎天下のレジャー、マリンスポーツ等:30~50
     ※SPF50+は、非常に紫外線の強い場所や紫外線に対して特別過敏な人
      を対象にしています。

PA:UV-Aの防止効果を示す。「+」の数が多いほど日焼け防止効果が高い。
  日本化粧品工業連合会のWEBサイトによると、使用状況によるPAの目安は
  次のようになっています。
   ・日常生活(散歩、買い物等):PA+
   ・屋外でのレジャー等:PA++
   ・炎天下のレジャー、マリンスポーツ等:PA+++、PA++++
    ※PA++++は、非常に紫外線の強い場所や紫外線に対して特別過敏な
     人も対象にしています。

紫外線対策 その2 ~サングラスについて~

個人的に皮膚の保護とともに気を使っているのが、目の保護です。

日本ではサングラスを使用する人が欧米に比べて少ないような気がします。日本人の目の色素は濃いためにそれほど必要はない。という話も聞いたことがありますが、最近では紫外線から目を保護するためにサングラスの使用が推奨されています。私の場合、日常生活で使用することはあまりないですが、マリンスポーツや標高の高い山を登る際には、状況の応じていくつかのサングラスを使い分けて積極的に活用しています。使用については以下の点に注意しています。

○できる限り隙間なく顔にフィットするもの
 極力、顔との隙間がないものを使用しています。これは、隙間があると
 そこから紫外線が入ってくるためです。サングラスをしていると目の瞳孔が
 大きくなり、紫外線の影響を受けやすくなりますの注意が必要です。 

○レンズの色
 状況によりますが、基本的にレンズは明るい色のものを使用するようにして
 います。色の濃いレンズは、目の瞳孔を大きくし、顔との隙間から入ってくる
 紫外線の影響を大きくさせてしまいます。また、明るいレンズに比べて
 小さなものなどが見づらくもなります。個人的には、ブラウン系の明るいレンズ
 に使いやすさを感じています。長時間かけて使用したことはありませんが、
 イエロー系のレンズも明るくて見やすいそうです。ちなみにレンズの色と
 UVカット率とは関係がありません。

紫外線をカットしないサングラスや、レンズが小さすぎるもの、隙間から紫外線が入り込んでしまうようなものは、かえって目に悪影響を及ぼすので注意が必要です。

サングラス選びとは関係ありませんが、サングラスを使用する際には極力、帽子をかぶるようにして、目の上部から入り込む紫外線を防ぐようにしています。
また、紫外線が弱くなる朝方や夕方でも太陽の高さが低くなることにより、目が受ける紫外線の量は多いとも言われています。

参考WEBサイト

 気象庁|紫外線のデータ集
www.data.jma.go.jp  
 気象庁 | オゾン層・紫外線の知識
www.data.jma.go.jp  
 紫外線環境保健マニュアル2008
www.env.go.jp  
 紫外線防止の基本 | 日本化粧品工業連合会
www.jcia.org  

Text & Photo:sKenji

最終更新:

コメント(2

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  • O

    onagawa986

    なるほど!日やけ止めばっかり気にしてしまいがちですが、目も大切ですよね!勉強になりました!

    • S

      sKenji

      私も以前はそれほど目の保護を意識していなかったのですが、ウインドサーフィンをやり始めたころから特に気を付けるようなりました。
      過度の紫外線は、白内障など目の病気も引き起こすようなので、ぜひこれからの季節、目の保護もおすすめします!