今日、10月8日は天候さえ良ければほぼ日本全国で皆既月食を見ることができます。前回、日本で皆既月食があったのは約3年前です。今回の皆既月食は、皆既食の時間が長いことと、地球と月の距離が近いために通常よりも月が大きく見えることが特徴だそうです。
皆既月食のしくみ
ご存知の方も多いかもしれませんが、「月食のしくみ」ついて、国立天文台のWEBサイトの解説をご紹介します。
地球と月は太陽の光を反射して輝く天体です。地球(月)にも太陽の光による影があり、太陽とは反対の方向に伸びています。この地球の影の中を月が通過することによって、月が暗くなったり、欠けたように見えたりする現象が「月食」です。
月食は、太陽-地球-月が一直線に並ぶとき、つまり、満月のときだけに起こります。ただし、星空の中での太陽の通り道(黄道)に対して月の通り道(白道)が傾いているため、ふだんの満月は、地球の影の北側や南側にそれた位置になります。満月のたびに月食が起こるというわけではありません。
月のあれこれ
皆既月食を見る際、月に関することも知っていれば楽しさが倍増するかと思い、月について少し調べてみました。
<月の大きさと重力>
月の大きさは直径約3,476km。地球の約4分の1の大きさです。重力が地球の約6分の1と小さいために、仮に地球で50cmの高さのジャンプをすることができる人が、月に行って同じように飛ぶと、3mの高さのジャンプができるそうです。
<月までの距離>
地球からの距離は約38万kmあります。地球一周が約4万kmですので、地球約9.5周ほどの距離になります。ちなみに人類で初めて月面に着陸したアポロ11号は地球から月まで約4日間(約102時間45分)かけてたどり着いています。アポロ11号は「静かの海」と呼ばれる巨大なクレーターに着陸したと言われており、地球からでも見ることができます。月を観察する際に「静かの海」に人が立っていたかと思うと不思議な気分になります♪
<灼熱と極寒の気候>
月は昼と夜の温度差が激しいそうです。月の赤道付近では日中、約110℃まで温度が上がりますが、夜にはマイナス170℃まで下がるそうです。
<月の表面>
月を見ると「高地」と呼ばれる白い部分と「海」と呼ばれる黒い部分があります。「高地」は斜長岩という白い岩石でできているために白く見え、「海」は玄武岩という黒い岩石でできているので黒く見えるそうです。月の表面の一部がウサギに見えると言われていますが、これは海の部分になります。ちなみに日本ではウサギのようだと言われていますが、南欧では「カニ」、北欧では「本を読むおばあさん」、南米では「ロバ」や「ワニ」などと地域によって異なっています。
<月の裏側>
地球から月を見た時、見えるのは常に片面(表側)のみで、その反対側(裏側)は見ることができません。これは月の自転と公転が同じ周期のために、地球からは常に半分しか見ることができなくなっています。ちなみに月の裏側は表側とは異なり、ごつごつとした小さなクレーターが多い表面になっているそうです。
<月の起源>
月の起源についてはいくつか説があるものの、現在有力視されているものが「巨大衝突説」だそうです。この説は、およそ45億年前、火星ほどの大きさの天体が地球に衝突し、その際に発生した「地球」と「ぶつかった天体」の破片が集まって固まり、月が誕生したという説です。月の岩石を分析したところ、地球の構成物質の組成と非常によく似ていることがわかったそうです。
<月の土地は売られている?>
月は誰のものでもないと思うのですが、月の土地は不動産として実際に売られています。販売している企業のWEBサイトによると、なんでも創業者が「月は誰のものか」ということに関心を持って法律を調べたところ、「国家が所有することを禁止しているが、個人が所有してはならないということは言及されていなかった」そうです。そこで、サンフランシスコの行政機関に所有権の申し立てを行ったところ、正式に受理され、その後、国連、アメリカ、旧ソ連に権利宣言書を提出し、意義申し立てがなかったので販売しているそうです。ちなみに私も以前、誕生日のプレゼントとして月の土地の権利書をいただき、月の土地の所有者のひとりになっています・・・。
皆既月食の時間と方角
気になる今夜の天気は、予報によると全国的に良さそうな場所が多いようです。皆既月食の時間は、東京では18時14分ごろから欠け始め、19時54分ごろに皆既食が最大になり、そして21時34分ごろに元の満月に戻るそうです。方角は東側の低い位置から始まり、南東近くで終わるそうです。
3年ぶりの月と地球が織りなす天体ショーを楽しみたいですね♪
紹介:sKenji
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