日本の夏。伝統芸能・盆踊り

sKenji

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お盆休みに入り、帰省ラッシュが各地でピークを迎えているようです。

私は一足先に夏休みをもらい、先日、岐阜県の郡上市八幡町へ行ってきました。同町は水が豊かな城下町として知られていますが、盆踊りでも有名です。残念ながら今回は見ることができませんでしたが、夜通し踊り続けるそうです。それを聞いて驚いていたのですが、実を言うと、盆踊りはもともと夜通し行われていた所が多いようです。

実はあまり知られていない?日本の伝統芸能「盆踊り」について調べてみました。

盆踊りの歴史

盆踊りというと、組んだやぐらを中心に踊る、夏祭りの行事のひとつという印象を強く持っていました。しかし、実はもともと宗教的な行事だったそうです。盆踊りの源流は「念仏踊り」にあります。念仏踊りとは、国語辞典「大辞林」に次のように書かれています。

太鼓・鉦(かね)・瓢(ふくべ)などを打ち鳴らして,念仏・和讃を唱えながら踊ること。また,その踊り。空也に始まるといわれ,鎌倉時代,一遍の時宗派僧侶の遊行(ゆぎよう)に用いられて全国に流行した。のち芸能化して,江戸時代には女歌舞伎にも取り入れられた。また,盆踊りの源流といわれる。踊り念仏。空也念仏。

大辞林 第三版

「盆踊り」は平安時代に始まった「念仏踊り」が室町時代に「お盆」と結び付き、古く祖先の霊を慰めるために生まれたといわれています。

有名なものでは、冒頭に紹介した岐阜県郡上市で行われる「郡上八幡盆踊り」のほか、徳島県の「阿波踊り」、秋田県の羽後町の「西馬音内盆踊り」が日本三大盆踊りと呼ばれています。

盆踊りは「伝統踊り」と「民謡踊り」に大きく別けられています。「伝統踊り」は「阿波踊り」など、通りを踊りながら歩くものを言います。一方、「民謡踊り」は組んだやぐらを中心に踊られる盆踊りです。民謡踊りは戦後に発展し、町内会の夏祭りでよく踊られています。

昔の盆踊りについて

現在、日本各地で行われている盆踊りの開催日はまちまちです。しかし、今使用されている新暦に変わる前は、旧暦7月15日に行われていました。今の暦で言うと8月15日前後です。

旧暦は月の満ち欠けを基に作られている暦で旧暦7月15日は常に満月でした。そのため、人々は満月の光のもと夜通し踊り明かしたそうです。
街灯などがある明るい街中にいると、月光の明るさに気付きずらいかもしれません。しかし、満ちた月の光は想像以上に明るく、夜道も歩けそうなほどです。昔は満月の光のもとで踊っていたなんて幻想的ですね。

ちなみに江戸時代、盆踊りは数少ない出会いの場でもあったそうですよ。

残したい日本の夏の風物詩

日本各地で盆踊りが開催されるお盆。「日本の夏」を感じることができる季節です。

子供の頃、ほのかな灯りのもと、賑やかに行われる盆踊りが楽しみでした。伝統的な行事が少なくなりつつある現在、夏を感じさせる風物詩がいつまでも続いてほしいと思います。

今年のお盆休み。帰省された故郷の盆踊りに参加されるのもいいかもしれないですね♪

参考WEBサイト

 郡上二大おどり|郡上満喫 郡上市観光連盟
www.gujokankou.com  
 徳島市:阿波おどり
www.city.tokushima.tokushima.jp  
 羽後町観光物産協会|西馬音内盆踊り
ugo.main.jp  

Text:sKenji

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