宮城県の松島湾に、ひときわ目立つ朱色の橋が架かる島があります。福浦島（ふくうらじま）です。

福浦島は、全島が県立自然植物園の指定を受けている、自然豊かな島です。赤松、杉、モミ、エノキ、サクラ、アジサイなど250種類余りの植物が自生しています。
島の広さはおよそ6ヘクタール。東京ドームのグランド、およそ4.5個分の広さがあります。

島では、春から夏にかけて様々な花が咲きます。3～5月下旬に、ヤブツバキ。4月下旬には、ヤマザクラとオオシマザクラ。5月上旬からは、島のいたるところでツツジが目を楽しませてくれます。

その他にもヤマユリ、アジサイ、ホタルブクロなど数多くの花が自生しています。ニッコウキスゲもわずかながら生えているそうです。島内には、整備された遊歩道もあり、散策にうってつけのスポットです。

実をいうと、松島に行くまでは、福浦島の存在すら知りませんでした。しかし、松島に到着し、島に架かる朱塗りの長い長い福浦橋を見た瞬間、橋を渡りたい衝動に駆られて、福浦橋へ向かいました。

福浦橋。通称「出会い橋」

福浦橋は、五大堂から海沿いに東へ5分ほど歩いた場所にあります。目立つ橋ですので、迷うことはないかと思います。

橋の手前に、カフェが入った建物があるのですが、まず最初に、そこで橋の通行料を払います。支払いを済ませ、福浦橋へつながる専用の出入り口から建物をでると、目の前にドーンと橋があります。橋の長さはなんと・・・252m！。ほんと、長いです。

その長さに圧倒される福浦橋ですが、なんでも「出会い橋」とも呼ばれているのだとか！私もしばらく橋の上で待ってみました。しかし、何も起こりませんでした・・・。

必ずしも出会いがある、というわけではなさそうです・・・。

素敵な出会いこそ、ありませんでしたが、橋自体は、まるで海の上を歩いているかのようで素敵なものでした。

長い橋を渡りきると、そこは福浦島です。島には、茶屋（無料休憩所）、トイレなどの施設のほか、見晴台、あづまや、多目的広場、弁天堂などもあります。茶屋でのんびりとお茶をするのもいいですし、広場で家族一緒に遊ぶのもいいかもしれません。

わたしの場合は、島内を散策しました。福浦島の魅力は何と言っても、島から見る松島湾の光景と島の自然です。島には遊歩道が整備されており、豊かな自然の中を歩きながら、随所で風光明媚な松島湾を見ることができます。特に見晴台や岬から見る景色は、爽快なものがあります。

また、ところどころにプライベートビーチのような、小さな砂浜があり、降りることもできます。ビーチからのんびりと松島湾に浮かぶ島々を眺めるのもいいかもしれません。

多くの観光客で賑わう松島海岸にありながら、濃い自然が残っている福浦島。
自然や散策が好きな方には、おすすめのスポットです。

なんでも、あの伊達正宗公のお気に入りの島だったらしいですよ！

■福浦島情報
　【場所】宮城県松島町松島字仙随39-1
　【定休日】無休
　【時間】8時～17時(11～2月は～16時30分)
【通行料】大人：200円、小人（小中学生）：100円
【問い合わせ】022-354-3457（カフェ・ベイランド）
　【アクセス】JR松島海岸駅から徒歩約15分
【駐車場】あり

Text & Photo(※出典元記載写真を除く)：sKenji