釣りのメッカ・初島。私服とレンタル釣竿で挑む。【旅レポ】

tanoshimasan

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休日、のんびり、初島

熱海港を出港する初島行のフェリー

熱海港を出港する初島行のフェリー

「週末はやることもないし、初島にでも行こうかな」

僕は休日に時間が空くと、なんとなく初島に行く。熱海港から船で20分の初島は静岡県にある数少ない離島のひとつ。その熱海からそう遠くない場所に住んでいる僕にとって、のんびり過ごすにはちょうど良い場所だった。

とは言え、リゾート施設が建ち、どちらかと言うとファミリー層向けの楽しみかたが主流の初島である。特に予定もないまま、一人で初島に行くと時間を持て余してしまうのだ。

そこで、僕は釣りをすることにした。いろいろ調べていると、初島はどうも釣りのメッカらしく、釣り人たちが書き記す個人ブログを見る限り、なかなか大物狙いもイケるらしいのだ。なるほど。今まで釣りは興味なかったが、これを機会に挑戦してみる価値はあるかも知れない。僕は釣りをしようと決めて、初島を訪れた。

素人丸出しで釣りに挑戦!

レンタル釣竿(エサ、バケツ付き)1,200円

レンタル釣竿(エサ、バケツ付き)1,200円

島に降り立った僕は、漁業組合で釣竿をレンタル。2月のこの時期はメジナという魚が釣れると聞き、早速見よう見まねで堤防へと向かった。

堤防は既に釣り人でいっぱい。全員が同じポーズでじっと構えているように見えてしまう。どうやら、釣り人にとっては特に釣りやすいポイントがあるらしく、早朝の始発便は釣り人で混みあうという。それこそ、始発便が初島に付くと、釣りポイントは取り合いになるらしい。そんな情報も、漁業組合のオッちゃんから聞いて初めて知った僕。完全に出遅れている僕は、戦う前から負けている気がした。(別に勝ち負けじゃないんだけれど・・・)

ここは仕方ない。素人らしく、マイペースに挑むことにしよう。

レンタルされた釣竿はぐるぐる回す奴(リール)が付いていない(のべ竿というらしい)。なんだかチープに見えるのだが、これで釣れるのだろうか。周りの釣り人たちを見てみると、釣竿にはラメが入っていたり、グリップがしっかりしていたり、パッと見の質感から「金かかってんなぁ~」と感じる。さらにはライフジャケットを着こなし、専用の釣り具を備え、釣竿をクックッと揺らしてはリールを巻いている。この姿はまさしく釣り人!!

初島の海を眺めながら釣り!こう見ると釣れそうな気がするが・・・

初島の海を眺めながら釣り!こう見ると釣れそうな気がするが・・・

一方の僕はと言うと、アウトドア仕様とはほど遠い私服に、レンタルの安い釣竿である。しかも、場所を取ろうにもどこが良いのかてんでさっぱり。他の釣り人たちの近くに座る方が釣れそうな気もするが、「自分みたいな素人が入って邪魔になったらどうしよう」と思って不安になる。かと言って、あまりにも見当はずれな場所に行けば、余計に釣れない気がする。うーむ・・・。

うろうろしていると、すれ違った年配の釣り人が、

「どうです?釣れてますか?」

と聞いてきたので、僕は

「いや、まだこれからなんですよ・・・」

と返事した。いやいや、こんな素人丸出しの僕によく釣果を訪ねたものだ!それとも素人でもそれなりに釣れるのかな?僕は少し期待して釣り場所を決めた。

魚のないところに猫は寄らぬ

いろいろ迷った挙句、こんな場所で釣ろうとするも・・・

いろいろ迷った挙句、こんな場所で釣ろうとするも・・・

釣れない・・・。堤防でじっと構えること30分。僕はこの場所から眺める海景色にもさすがに飽きてしまった。そもそも海を見る限り魚の気配がない気がする。テトラポットの上という本格的っぽい場所を選んだまでは良いが、果たしてここは良い場所なのか。もし場所を移動するとすれば、どこへ行けばよいのだろうか。しかし、周囲の釣り人を見わたしたところ、誰ひとり釣れている気配がない。今日はこんなモノなのか。うーむ。

この日は快晴とは言え2月である。2月にしては暖かいほうだと思ったが、それでもジッとしていると、冷たい風が吹きつけて寒い。手がかじかむし、アゴがカタカタし始めてきた。少し身体を動かそうと屈伸するも、その屈伸で膝が痛い。周りの釣り人たちがこれでもかと厚着をしている理由がわかった気がする。私服の上にピーコートとマフラーではさすがに分が悪かったようだ。

ちなみにこの初島。猫がたくさん住む島としても有名で、釣果が芳しいとどこからともなく猫たちが寄ってくるという。実際、初島ファンや釣り人の個人ブログなどを見ると、堤防あたりでのんびり過ごす猫たちの写真をたくさん見かけた。「もしかすると、寄ってくるかも?」なんて、猫好きの僕はちょっぴりそういう下心もあり、期待していたのだが・・・。

しかしこの日は一匹たりとも猫を見かけない!なんてこった!まぁ、釣れる気配の無いこの日を思えば当然かもしれない。火のないところに煙は立たぬ、魚のないところに猫は寄らぬ、か。

イカの旨さに心打たれて釣りの上達を心に誓う

イカ刺し付き岩のり丼

イカ刺し付き岩のり丼

釣竿のレンタルは2時間。結局僕は諦めて釣竿を返却しに行った。この日は快晴ながら、波が強く海は荒れ気味。島の漁師たちも今日は漁を諦めたとかで、「魚たちも堤防には近づいて来ないかもね」というのが、漁業組合のオッちゃんの見立てだった。とは言え、この日は日曜日。貴重な休日となれば、海が荒れていても釣りに挑みたいのが釣り人たちの心情だろうか。

お昼になったので、僕は島の食堂街へ向かった。いつもお邪魔する「みやした」へ。「イカ刺し付き岩のり丼」を注文した。初島では「初島漁師の丼合戦」という企画で、各食堂が期間限定のオリジナルメニューを、少し安めの値段で提供していた。僕が頼んだ「イカ刺し付き岩のり丼」は「みやした」の限定メニューだ。

「丼合戦」各食堂、初島の魚を使ったオリジナル丼の人気を競う企画のチラシ

「丼合戦」各食堂、初島の魚を使ったオリジナル丼の人気を競う企画のチラシ

うまい!

そうか、この島はイカも釣れるのか!ぷりぷりで甘く、歯ごたえが抜群である。それが同じく初島産の、香ばしくてサクサクな岩のりと程よくマッチしていた。・・・ってことは、他の食堂のオリジナルメニューも期待できそうだ。あぁ、やっぱりこの島は魚介類が旨い。

やっぱり、釣れなきゃダメだなぁ。素人が今日一日釣れないくらいでヘコたれてちゃダメだ。そう言えば、イカ釣りってどうすれば良いんだろう。釣れたとしても捌き方は・・・。いや、その前に道具をそろえなきゃ。

うーん、これはリベンジせねば。

磯料理 みやした

住所:静岡県熱海市初島217-7、電話番号:0557-67-1466、営業時間:11:00~17:00、休み:不定休

まだまだ「島記事」あります。

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