ぬいぐるみを連れて温泉に入った話

tanoshimasan

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「次の旅先へ行きたくなる」取り組みってナンだ!?

(2012.10.04更新) 4~5年前のこと。僕は群馬県のとあるユースホステルで”ヘルパー”っていう仕事をしていました。ヘルパーってのは、簡単に言うとボランティアスタッフ。基本的に無給、朝は調理補助に始まり、掃除、洗濯、昼は再び調理補助、夜はホステラーさん(お客さん)との交流(温泉地なので毎晩温泉ツアーがありました)、そして片づけ・・・と、それなりに仕事があります。群馬に関しては積雪の多い地域だったので、雪かきも立派な仕事に。そのかわり宿代、メシ代かからずに、観光地に短期~長期と滞在できるコトがメリットでしょうか。ただ僕が居候していたところは若干の日当が出たので、最近の言葉で言えば”ボラバイト”というほうがしっくり来るかも知れません。

 さて仕事はというと、基本的に日々同じ業務なので、変わり映えの無い毎日を送っていました。「変わり映えが無い」とは言え、毎日はそれなりに楽しく、割とそんな毎日に満足していたと思います。北関東の群馬県ながら、全国からお客さんが訪れるので、当時初の一人旅だった僕にとっては刺激的な毎日だったのかも。 とある日、

「旅人から旅人へ手渡しで、全国のユースホステルを転々と旅しているぬいぐるみがあるらしい・・・。」という話を聞きました。かなり昔、テレビ番組の企画でテディベアが似たようなことをやってたような。しかし、それをリアルでやっているのだとか。そして、

「そのぬいぐるみが何か知らんけど、ここ(僕が居候していたユース)にくるらしいよ。」と。どうやら、日本に一体しかないぬいぐるみが、たまたま偶然一泊することになったらしいのです。

 彼の名前は「たびたび君」。なかなかカワイイ感じのぬいぐるみだったりします。19歳のフリーターという設定が妙にリアル。聞けば前年の7月頃にスタートして、北海道・礼文島のユースから、沖縄目指してゆっくり南下しているそう。で、そのたびたび君。その旅の経過を載せたブログをやってるらしく、「せっかく温泉地のユースに来たんだから・・・」てコトで温泉ロケをすることに。「色々凝ってんなー」

・・・と、他人事のよーに聞いていたら、どういう成り行きだか撮影を任されました!!ええええええ。

で、たびたび君を連れてきたお客さんのオジサマと温泉へ。ぬいぐるみを抱いて温泉に行くという、この違和感。

同世代っぽい男性に奇異なモノ見る視線を浴びる。た、旅の恥はかき捨てですから・・・っ。

 雰囲気のイイ露天風呂。ちょっとくたびれたぬいぐるみ。タオル一丁で撮影する自分!!・・・頑張ったと思います。

 そんなぬいぐるみも、北からずっと旅を続けてきたためか、色々なご当地キーホルダーとかストラップとかがずっしり。たびたび君のノートにも色んなメッセージがいっぱい。なかなか粋な企画だなと思ったわけです。

 たとえば島なんかは、観光協会や地元有志の方々で色々な情報を発信していますが、案外島の垣根を越えた取り組みは見られません。それぞれが地域活性をめざし、島おこしイベントや観光訴求PRなどはよく見かけるのですが。だから「島を飛び回るぬいぐるみをつくろう!」ってわけじゃないんですけど、「旅をしながら次の旅先へ行きたくなる」、そんな取り組みはもっとあっても良い気がします。

 日刊楽島コラム
potaru.com

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