【遺構と記憶】陸前高田の集合住宅 iRyota25 2015.01.20 2 4,839 0 国道45号線の沿線にたっていた5階建ての集合住宅2棟。海側の1棟は4階までが、ベランダから玄関まで津波でうち抜かれていた。人の姿がほとんど見られない高田の町で、津波の威力と想像を絶する恐ろしさを静かに物語り続けている。 震災後の陸前高田に残された衝撃的な建物は「
【遺構と記憶】気仙沼に打ち上げた大型漁船 iRyota25 2014.12.26 4 7,950 0 その船を最初に見た時の衝撃を忘れない。気仙沼の港沿いから鹿折駅方面へのカーブを左に曲がってほどなく、その船が見えてきた。津波被害を受けた建物の片づけが進み、残されたコンクリートの基礎くらいしか町の痕跡が分からない荒涼とした風景。コスモスと、あとはたぶん塩害
【遺構と記憶】かさ上げに囲まれていく南三陸の防災対策庁舎 iRyota25 2015.01.30 2 2,884 0 昨年末、久しぶりに訪問した南三陸町の防災対策庁舎。玄関とは反対側からの姿です。以前は入れた庁舎前への道は閉鎖され、正面からは入れません。写真では見えにくいのですが、防災庁舎のすぐ近くまで盛土のかさ上げが迫っています。 スマホのカメラの広角レンズなので、かさ
【遺構と記憶】田老の防潮堤、1年という時間 iRyota25 2014.01.23 2 2,537 0 問題:どっちがどっち? 田老の防潮堤に1年ぶりに登った。下の2枚の写真のどちらが新しいか分かりますか? てっぺんばかりではない。防潮堤の周辺は時間経過を感じられない光景ばかり。知らないうちにタイムマシンに乗っていたのかなんて思ってしまうほど。 船の位置までほぼ
【遺構と記憶】がれきがなくなるとは? 2013年12月30日の大槌町 iRyota25 2014.01.22 2 3,819 0 2013年の年末、岩手県大槌町に行った。約1年2カ月ぶりだった。 上の写真は津波に持って行かれた住宅の跡地。まだ新しそうなコンクリート基礎の天端に、上屋を固定していたはずのボルトだけが残されている。(ここにはどんな家が建っていて、どんな人たちが暮らしていたのだろ
一本松をうたいあげる歌碑「孤松巌上」 iRyota25 2016.06.19 3 3,062 0 震災遺構として保存されている陸前高田市の旧道の駅「タピック45」前広場に、奇跡の一本松を歌い上げる歌碑「孤松巌上」が設置された。 「孤松巌上」は陸前高田市出身の歌手、千昌夫が2011年に発表した「いっぽんの松」を作曲した船村徹氏の揮毫によるもの。 歌碑の台座には「
【遺構と記憶】女川・江島共済会館がほぼ解体される iRyota25 2015.01.07 5 6,760 0 年末年始の休暇中、久しぶりに訪れた女川の町で驚いた。女川町立病院(現・地域医療センター)の駐車場から道を隔てた目の前にあった、津波で倒されたビルの姿が消えていたのだ。 12月11日から始まった解体工事は、年末の時点でこの進捗状況。すでにビルがあったとは思えない
【遺構と記憶】国道45号線沿いに残された高田松原の被災松 iRyota25 2016.01.28 1 2,255 0 震災遺構としての保存が本決まりになっているかつての道の駅「Tapic45」(陸前高田市)。その敷地の片隅に被災した松の根や幹が並べられている。 決して捨て置かれているわけではない。なぜならちゃんと説明パネルも設置されているから(コンパネにカラープリントを貼り付けた
【遺構と記憶】南三陸町の防災庁舎が保存の方向へ iRyota25 2015.06.22 4 5,103 0 あの建物が遺構として保存される方向に動き出しました。 あの建物とは、南三陸町の防災対策庁舎です。津波が町に押し寄せる中、避難を呼びかけ続けて犠牲になった町職員の遠藤未希さん、三浦毅さんの「命がけのアナウンス」で知られる建物です。 宮城・南三陸町防災対策庁舎
【遺構と記憶】南三陸の防災庁舎2016年 iRyota25 2016.02.05 2 4,909 1 南三陸町、志津川の町を車で走ると、別の世界に来たような気持ちになる。夜中に走っていると、まるで海の上を走っているかのような錯覚に囚われてしまう。それくらい、町のかさ上げは高い。かつて町があった場所には、まるで中央アメリカのピラミッドを思わせるような高い盛土
【遺構と記憶】小さな震災遺構を探して iRyota25 2016.02.17 1 2,490 0 少し前のことですが、大川小学校の校舎保存をめぐる意見交換会が行われたそうです。遺族の人たちによる小さな命の意味を考える会のホームページから一部を引用させていただきます。 12月13日に、校舎保存についての意見交換会が行われました。 校舎を保存するかどうかは、校舎
山門の二体の像が語ること【釜石市・石応禅寺】 iRyota25 2016.06.10 3 2,727 0 釜石市大町、イオンタウン釜石からも近い街の中心部に位置する古刹「石応禅寺」。山門の両脇には二体の地蔵菩薩像が半跏のポーズで鎮座している。青銅製の菩薩像の横に建てられた石柱には「津内到達の地」。さらに、「今次の震災が永久に教訓と成ることを願ってこの地に建立す
【遺構と記憶】原爆を投下されなかった町 iRyota25 2016.06.06 7 5,906 0 その町には20世紀の終わり頃まで、戦前の軍需工場が残っていた。私が通った小学校はそのすぐ隣にあり、小学校に面する北よりの地域はちょうど小学生だった1970年代初頭に解体工事が進められ、跡地には公園や行政機関の建物が建設されたが、より南側の地域は80年代まで残されて