【シリーズ・この人に聞く!第169回】食育インストラクター・料理研究家 和田明日香さん

kodonara

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2010年に料理家の平野レミさん次男と結婚。キャベツとレタスの違いもわからない状態からコツコツ修行を重ね、現在は食育インストラクターとして活動中。テレビや雑誌でオリジナルレシピを発信されています。最新刊「ほったらかしレシピ」では簡単なひと手間でおいしくなる56品を紹介。3人の子育てについても、じっくりお聞きしました。

和田 明日香(わだ あすか)

食育インストラクター・料理研究家
1987年生まれ。東京都出身。3児の母。料理愛好家・平野レミの次男と結婚後、修行を重ね、食育インストラクターの資格を取得。テレビ、雑誌ほか各メディアでオリジナルレシピ紹介、企業へのレシピ提供など、料理家としての活動のほか、各地での講演会、コラム執筆、CM出演など、幅広く活動する。2018年、ベストマザー賞を受賞。著書に『平野レミと明日香の嫁姑ご飯物語』(セブン&アイ出版)、『子どもは相棒 悩まない子育て』(ぴあ)、『和田明日香のほったらかしレシピ』(辰巳出版)など。

 和田明日香 プロフィール / remy(レミー)- 平野レミ公式サイト
remy.jp  
 和田明日香 (@askawada) • Instagram photos and videos
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食の理想はあっても、自分にダメ出ししないこと。

――最新刊「ほったらかしレシピ」を読んで思わず、すぐ真似っこしちゃいました。明日香さんのレシピどれも素敵ですが、どんな思いでレシピを考案を?

幼稚園の頃からエレクトーンを習っていた。

幼稚園の頃からエレクトーンを習っていた。

家族に日々作るご飯が仕事でのレシピのベースになっています。冷蔵庫を開けてあるようなもので作ります。私と同じような子育て中の方に「こんなレシピ作らないよ!」と思われたら何の意味もありません。なので、ひとつは、おうちにあるもの、スーパーで買えるもので作れること。それと「ほったらかしレシピ」のプロローグでも書いていますが、たとえばじっくり玉ねぎを炒めるとか、手間暇かけたらおいしくなることはわかっていても、毎日はやってられない。でもおいしいものを食べさせたいんですよね。限られている時間、15分しかない中でも作りたくなるようなおいしいレシピ。材料も、作り方も、できるだけ削ぎ落して文字も少な目に伝えています。親近感をもってもらえるレシピです。

――世代を超えて共感できるレシピですね。ご結婚当初はレタスとキャベツの違いがわからなかったという笑えるエピソードがありますが、お姑さんの料理家・平野レミさんからはお料理のレッスンを受けて今のお仕事に?

一番影響を受けたのはレミさんです。もし違う人と結婚して、違うお姑さんだったら…今も料理はしていなかったかもしれません(笑)。でも、やらされてきたわけではなく、やりたくてやっているという自分自身の気持ちからです。子どもができたのもすごく大きいきっかけでした。レミさんから手取り足取り教えてもらったことはなくって、私が「どうやって作るんですか?」と聞いても、あれやってみよう!これやってみよう!と、全然違うことが始まって結局教えてもらえず…ということは数知れず(笑)。切り方や味付けも細かな教えはなく、そういうレミさんを見て、作り方があって料理は完成するのでなく、感覚で作るからこんなにおいしいんだ!と実感して、それでいいんだと思えました。そういう面で教わることはたくさんでした。

――現場で見て食べて、ちょっとずつ覚えてこられたのはスゴイ。子どもが小さいと病気にもなりますし大変だと思いますが、お子さんたちとどんなご飯タイムを?

3人(小3、小1、年中)とも体だけでなく肌の調子も含めて風邪もひきにくいですし、とにかく丈夫。これは数少ない私の自慢です(笑)。子どもたちが丈夫なのはご飯のおかげだと思います。食生活のこだわりは、大きく言えばバランス。肉や魚と野菜と炭水化物。それを生で食べるのか、火を通すのか。栄養価が高まる旬のものを多く取り入れて。それがおかずを考えるときの大きな組み立てになります。とはいえ毎回きっちりバランスを取るというのは難しいし自分を苦しめるので、だいたい10日くらいでバランスが保てればいいと思っています。いただきますの時に「野菜何種類入っているでしょう?」クイズをみんなでやっています。平均的に7~8種類の野菜を入れる傾向ですが、トマトときゅうりともやししかなくて、子どもたち3人に1種類ずつ言わせて、すぐ終わっちゃった…という日もあります。そんな日の翌日は「今日は10種類ありますよー!」と挽回したりして(笑)。

――なるほど!食育インストラクターとして意識されている食生活は何かありますか?

先ほどお話ししましたが10日くらいで自分が納得できるようなバランスの食べ方を心がけています。真面目な人は、毎回完璧に食べさせなくちゃ!と思いがちですが、そんなガチガチにしたら子どもも食べるのが嫌になっちゃいます。理想はあっていい。ご飯も炊けた、お味噌汁も作った、お肉があって、野菜の副菜がいくつかあって、ああ私、頑張った!…というのが理想でも、毎日そうしなければいけないわけでない。焼きそばだけの日があってもいいし、チャーハンにお湯で溶いただけのスープの日があってもいい。でも、そのスープにピーラーで野菜をちゃちゃっと入れたら野菜スープになるんですよ!というのをレシピとして紹介していきたいんです。選ぶ食材は、お米は七分搗き、味噌も調味料もちょっといいものを、野菜はできる限り有機のものを、お肉や魚も国産を買って国内の生産者さんを応援したい。何か買う時は裏の表示を見比べて、どれが一番要らないものが入っていないか?をチェック。値段的に高くても、そのために仕事をしているので、子どもたちには納得して選んだものを食べさせたいです。

自分が食べたいものを子どもと一緒に食べる!が基本。

――ちょっとしたアイデアやコツが詰まっている「ほったらかしレシピ」。4種のたれはすぐ真似しておいしかったです。明日香さんのお宅でこれが今定番!というお料理は?

弟が誕生し、はにかむお姉さん。

弟が誕生し、はにかむお姉さん。

本にもありますがプルコギは、肉野菜炒めのようなものでバリエーションがいっぱいできます。お肉もたれで柔らかく、緑黄色野菜もとれ、具はいくら増やしてもいい。牛肉ってだけで食卓がちょっぴり豪華になるし、困った時には結構作っています。基本的には素朴なものが多いですね。豚肉と大根を煮込んだもの、白菜を卵でとじたもの、とか。うちは子どもたちにも大人と同じものを食べさせています。子ども受けがよさそうなものを別に用意しても手を付けない。大人が本気でおいしいって言ってるものを欲しがります。甘いケチャップ味のオムライスより、春だからタラの芽の天ぷらを食べよう!この苦さを覚えておきなさいって。だからご飯づくりには困らないんです。自分が食べたいものを皆と一緒に食べているので。

――一緒に同じものを食べるのが一番おいしいですよね。ところで明日香さんは幼少期どんなことが好きで、習い事は何かされていらっしゃいましたか?

お母さまも仕事をしていたので自立が早かった。

お母さまも仕事をしていたので自立が早かった。

立教女学院で小・中・高12年間過ごして、学校が大好きでした。習い事はエレクトーンを幼稚園から小学3年生まで6年間。なんで始めたかは…幼稚園の友達が習っていたから流れで通っていたのかな。他に、お絵描き、バレエ教室など。小学生の時、とっても太っていて、初めてレオタードを着たとき母に「あーちゃん白豚ちゃんみたい」と言われてすごくショックで、それも着るたびに言われたので、長くは続きませんでした。かわいさ余っての表現だったと信じています(笑)。

――今はスレンダーな明日香さんがムチムチしていた頃があったんですね!それはかわいかったことでしょう。小学校から私立を選択されて、ご家庭は教育熱心でいらした?

教育熱心というよりは、とにかくのびのびと育ってほしかったと。そして、のびのび育て過ぎた…とよく言われます(笑)。門限とか家の決まりとかほとんどなく、両親共働きでしたので、結構私自身に任されていました。何か失敗する前に手出しをされることはなく、失敗すると「まぁまぁドンマイ」と言われるような大らかな家庭でした。何事もやってみないと気が済まないわたしの性格をとても理解して、伸ばしてくれたなと思います。周りからどれだけアドバイスされても、あなたはそうだったかもしれないけれど、私は違うかもしれないと思っちゃうので、やってみないと納得できない。留学に行きたいと相談したときも、もう決めてるんでしょ?で、いくら必要なの?・・・という感じで、やりたいことは全部やらせてもらえた。自分の子どもにもそうしてあげたいな、と思う育て方をしてもらえました。

――恵まれた星のもとで…今もなおですが、お幸せですね。子どもの頃、大人になったらこういうことしたいな~という仕事の希望はありましたか?

ないですね。ずっと今が楽しければ、それでいいと思って生きてきたので。父が音楽がとても好きで、私も中学生の頃から洋楽をいっぱい聴くようになり、音楽のビジネスに携わるような仕事が楽しそうだなと。純粋に、ライブに行くと楽しいというのが入り口で。あのアーティストを日本に呼ぶ仕事ってどうなっているんだろう?この楽しいライブは誰がどんなふうに考えてやっているんだろう?と裏側のことが気になっていたので、大学ではサークルには入らず、MTVという音楽専門の放送局でインターンをやると決め。1年生はインターンお断りということでしたが「私がやらなくて誰がやるんですか!」と、何度もアタックしてやっと入れてもらえました(笑)。

大人の事情を押し付けず、選択肢を見せて。

――ものすごい熱意。その熱量があったからこそ、仕事もいろんな扉を開いたのでしょうね。

バレエを習っていた小学生時代はふっくらしていた。

バレエを習っていた小学生時代はふっくらしていた。

あの会社に入りたい!とかではなく、憧れる世界で仕事ができたら楽しいだろうなぁ、という思いでした。結局MTVでインターンを2年生からやらせてもらって、4年生で就職先が決まるまで長く勤めていました。どんどん音楽業界が縮小していく中で、MTVも規模が小さくなっていって、お世話になっていた社員さんたちがレコード会社なんかにちらばっていったんです。なんとか繋げていただいて、わたしも某レコード会社に就職が決まっていました。お試し期間として卒業前からそこで働かせてもらっていていましたが、妊娠が発覚して…すみませんが、と内定を辞退することに。

――大学4年生22歳って、10年前のことですものね。ついこの間のことのような?高校時代は生徒会長も務められたのは仕切るのがとてもうまいし、天性ものを感じます。

私自身はあんまり変わっていない気がしますが、子どもたちの3つの個体が大きくなっているのを見ると、それだけ時間が経っているのだなぁと感じます(笑)。生徒会長は、皆を代表して先生と闘ってみたかったというのもあります。生徒会長でもスカートを短くして何がいけないんですか?と抗っていましたし、予算委員会でも各部の予算分配が不公平という声があれば、新しい予算編成を考えるよう部長同士にハッパをかけたり、楽しかったですね。

――今、気になっているニュースはありますか?

この間テレビで知ったのですが、食糧問題。30年後、人口が100億人近くなると、肉が食べられなくなるそうです。食肉に代わる何かを作らないと…というテーマで、コオロギのタコスを臭いと言いながら食べるタレントさんを観て、その頃には死んでいたい…と思ってしまいました。私は美味しいお肉を食べてこられたけど、子どもたちやそのまた子どもたちには食べさせてあげられないのか?って。細胞を使った人工的な培養肉も開発されているようですが、それなら昆虫を食べる方がオーガニックな気もするし。どうすればいいんでしょうね?できるだけ人工的なものは食べさせたくないです。

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