【復興支援ツアー2019レポート】 三陸鉄道リアス線誕生を祝う旅 by akaheru

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「命をつなぐ未来館」では、東日本大震災に関する様々な資料が展示してあります。
「命をつなぐ未来館」では、東日本大震災に関する様々な資料が展示してあります。
震災発生から7日間の動きがまとめられています。私が訪れたときも実に多く方が見学をされていました。
震災発生から7日間の動きがまとめられています。私が訪れたときも実に多く方が見学をされていました。
地元の子どもたちがまとめたレポートなども掲示してあります。手作りな分、より一層引き付けられます。
地元の子どもたちがまとめたレポートなども掲示してあります。手作りな分、より一層引き付けられます。

この施設がある鵜住居地区は「釜石の出来事」でも特に注目された釜石東中学校、および鵜住居小学校のあった地区であり、当時子供たちがどういった心境で逃げたのかなども見ることができます。

「津波避難三原則」に則って避難した子供たちのこの「出来事」は一人でも多くの方に知ってほしいです。

津波から命を守るヒントがたくさん詰まっていますので、こちらも子供から大人まで、たくさんの人に見ていただきたいと思います。

東日本大震災犠牲者慰霊追悼施設である「釜石祈りのパーク」でお祈りをしたのち、うのすまい・トモスを出発しました。

こちらの建物は「鵜の郷交流館」。特産品が所狭しと並びます。お蕎麦などの食事をとることも可能。
こちらの建物は「鵜の郷交流館」。特産品が所狭しと並びます。お蕎麦などの食事をとることも可能。
うのすまい・トモス公式サイト
 うのすまい・トモス公式サイト
unosumai-tomosu.jp  

予定通り大槌町文化交流センター着。
ここでガイドの方と合流し、大槌町語り部ガイド参加しました。

※写真左に映っている方もガイドの方ですが、違う団体さんのガイドに来られていました。。

最初に訪れたのが、大槌町役場跡です。

この役場前では東日本大震災の地震発生後、災害対策会議が開かれていたそうです。しかし、この役場がある場所のすぐ向こうは海。結果的に多くの職員が逃げ遅れて犠牲になってしまったと言います。

当時津波警報で発令されていた津波の高さは3m。町は6.4mの防潮堤に囲まれていたので大丈夫ではないかという判断があったようです。

また、対策会議をしている傍ら、会議に参加していた職員の方以外は住民に避難を呼びかけていたようなのですが、住民の方からすると「高台に逃げろって言っても、役場の前では会議しているみたいだし大丈夫なんでしょ?」と考え、逃げ遅れてしまった方もいらっしゃっとの事です。

140名近くいた町役場の職員のうち30名以上が津波に流されてしまいました。そして流されてしまった人には町長を含め役場の幹部の方が多数含まれていたため、その後の町の復興にも時間がかかってしまったと言います。

大槌町町役場跡。中央のお地蔵様は有志で作られたとのことです。
大槌町町役場跡。中央のお地蔵様は有志で作られたとのことです。

津波の被害を受けた旧町役場は2019年の3月に取り壊されたのですが、この建物を残すかどうかは、町の人たちの間でも意見が分かれたと言います。

この役場跡を残すことによって過去の出来事を未来に伝える役割が担える、多くの人が「ここに生きていた証」を残すことができる、という建物を残すことに肯定的な方々、また逆に見るたびに辛い出来事を思い出してしまうので取り壊してほしいという意見を持った方々。

町議会の投票でも6対6に分かれ、最終的に議長採決により取り壊しが決まったとのことです。

旧町役場跡に置かれたお地蔵さまも町の持ち物ではないのでいずれは場所を移す必要があるらしく、その移動先も未定ということでまだまだ色々な問題を抱えています。

津波被害からの復興にはまだまだ時間がかかりそう、と話してくれた時の語り部さんの寂しそうな表情が今も忘れられません。

町役場跡に案内してくれたのが江岸寺です。

このお寺の裏手には高台の公民館へ避難する坂道があります。

この避難の坂道を含め、「避難路」に問題があるとガイドさんは言います。

まずこの坂道。東日本大震災が起きたときのように冬だと薄い氷が張ってしまうことがあり非常に危険なため、高齢の方は特に誰も登ろうとはしないと言います。

そうなると避難は車で行うことになるのですが、公民館に続く道が非常に限られており、かつ公民館を避難場所に指定されている方々みんなが車で避難をすると全ての車を受け入れるスペースが足りず、深刻な渋滞が発生してしまうのだと言います。

避難場所をみんなが知っていてもどうやって全員が避難するのか。その問題は今も解決されておらずどうにかしなければいけない、と語り部の方は強い危機感を持っておられました。

避難の坂道を上った先にある高台からの一枚。ここまで迅速に避難する方法を固めていく必要があるようです。
避難の坂道を上った先にある高台からの一枚。ここまで迅速に避難する方法を固めていく必要があるようです。

最後に連れてきてくれたのが大槌湾。

湾を眺めると蓬莱島(ほうらいじま)が見えます。

語り部のガイドさんはこの景色が大好き。そしてガイドさんのお友達もみな同じくこの町の風景が好き。

そういった方々が中心となって「本気で町を立て直したい」と今日まで頑張ってきています。そしてこれからも協力して頑張っていくと力強くおっしゃっておりました。

今回ガイドしてくださった方は恐らく自分と妻と同じくらいの年代の方。子育ての話でも盛り上がりました。

大槌町の復興の様子を見に、そして再び子供の話をガイドさんとしにここに戻ってきたいと思います。

中央に見えるのが蓬莱島(ほうらいじま)。ひょっこりひょうたん島のモデルになった島と言われています
中央に見えるのが蓬莱島(ほうらいじま)。ひょっこりひょうたん島のモデルになった島と言われています

ガイドさんにお礼を言い別れ、宿泊先に向かいました。

この日の宿は釜石の「宝来館」。

とっても立派なお宿です。
とっても立派なお宿です。
エレベーター内のマット。さすがラグビーの町釜石!
エレベーター内のマット。さすがラグビーの町釜石!
到着すると取りあえず窓からの景色を眺める。ルーティーンになりつつあります。
到着すると取りあえず窓からの景色を眺める。ルーティーンになりつつあります。
お部屋に置いてあったサービスのお菓子。香ばしい醤油味がくせになりそう。お土産に購入しました。
お部屋に置いてあったサービスのお菓子。香ばしい醤油味がくせになりそう。お土産に購入しました。
館内のエレベーターに貼られていました。もちろん聞かせていただきます。
館内のエレベーターに貼られていました。もちろん聞かせていただきます。

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