【書籍】 アスペルガー症候群の「そうだったんだ!」が分かる本_西脇俊二

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「アスペルガー症候群」とは

子供の発達障がいはよく聞きますが、実は大人でも発達障害で仕事や人間関係がうまく行かず「生きづらさ」を感じている人がいます。発達障がいにはアスペルガー症候群のほか、自閉症、ADHD(注意欠如・多動性障がい)、LD(学習障がい)、チック障がいなどがあります。

本書では発達障害のひとつである「アスペルガー症候群」について漫画やイラストを挟みながら分かりやすく説明がなされていました。

「アスペルガー症候群」は自閉症のひとつで、脳機能のかたよりによって、主に社会性、コミュニケーション能力、想像力に独特なクセ(特性)があることが分かっています。

本書 P10

「アスペルガー症候群」の現状と今後

「アスペルガー症候群」の優れた特性として、記憶力・集中力・忍耐力・発想力などの秀でた才能を発揮し歴史に大きな業績を残す人が多くいます。その一方、ほとんどの人は環境に恵まれないまま才能を活かせず、その特性を本人の性格と誤解されて生きづらさを感じているようです。

精神科医でさえ、アスペルガー症候群を正しく診断できないことが多く、単なるうつ病や適応障がい、統合失調症、パーソナリティ障がいなどと診断され適切な対応をされない場合が多いとのことです。またADHDなど他の発達障がいと重なっている部分も多く、診断名に振り回されないことも重要です。

この本を読んで、アスペルガーの人は決して悪気があったり無神経であったりするわけではありませんが、本来の脳機能のかたよりで、周囲からは誤解を受けてしまうことが分かりました。

アスペルガーの人が仕事をする上で本来の力を発揮するためには、周囲の理解が一番重要です。周囲の人がアスペルガー症候群の特性をしっかりと理解し、適切にサポートしてあげることで、アスペルガー症候群の優れた才能を発揮できるだけでなく、仕事やコミュニケーションも円滑になります。

現状、身体・知的・精神の障がいに対してはさまざまな公的支援制度があります。発達障がいに対しては理解が低く支援制度は不十分だそうですが、本書では発達障がいでも受けられる公的支援制度がいくつか紹介されており、とても有益な情報であると思いました。

発達障がいは近年増加傾向にあるようです。これは発達障がいに対する認知が進んだ証拠でもあるようです(潜在的な発達障害の人が顕在化した)。発達障がいの理解が進み、生きやすい社会となるよう期待します。

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