先日、自分の住むマンションで防災訓練が行われました!
今回は写真にある「無事ですカード」を利用しての訓練です。
訓練の流れと狙い
【訓練の流れ】
1.マンション内放送でカードの掲示をお願いする(震災発生を想定)
2.無事ですカード(裏がマグネット)を自宅の入り口外側に添付
※持っていない、なくした人は訓練前に配っていた紙のカードで対応
3.各班の班長がチェックして掲示してある家、していない家を記録
4.防災委員に報告して集計
【狙い】
1.この無事ですカードを配ったのは数年前。配った時にはまだ住んでいなかった、もしくはもらったけどなくしてしまった、といった手元にカードがない人がどれくらいいるのか把握する。
2.カードを掲示する趣旨を理解して、どれほどの人が協力をしてくれるのかを確認する。
訓練の結果は・・・
全戸の掲示状況をカウントしたところ、マグネットと紙の割合は自分の方で知ることができなかったのですが、どちらかを掲示した人は70%を超えていたとのことです。
訓練を行ったのは日曜日の午前中。
平日に比べて自宅に人がいる確率はぐっと上がるとは思いますが、それでも週末仕事がある方、もしくは家族で朝から出かけていた家族も一定数いらっしゃることを想定すると、かなり高い数字であると言えるのではないでしょうか。
無事ですカードに期待される効果
このカードの効果は何といっても「助けが必要ではない家の判断が瞬時でできる」ということです。震災発生時、このカードが掲示してある家は、だれか取り残されている人がいるかもしれないといった確認が不要になり、カードの掲示をしていないお宅にのみ注意を払えばよくなります。
そしてこのカードの趣旨を理解してくれて協力をしてくれる人たちが増えれば増えるほど、本当に危険の迫った人をピンポイントであぶり出すことができるのです。そういった意味でも今回の訓練は一定の手ごたえがあったと言えると思います。
これから詰めていくべき課題
ただ、まだまだ解決していくべき課題もあります。
現状のところ、各班の班長が防災係の役割も担います為、有事の際は率先して各戸の確認をしに行く必要があるのですが、もし班長がいなかったら、班長自身がけがをして動けなかったら誰が行くのか、といった取り決めはまだなされてません。また、そもそも全然人の出入りがないお宅があるけど、本当に誰も住んでいないのかは分からないといった家もあるようです。
無事ですカードはあくまでも「声をかける必要があるかもしれない」お宅を見つけ出すものであり、それを最大限に生かす体制を作り、一人でも多くの人の命を救うことが最も大切な事であると言えます。
この辺りは、先日ご紹介させていただいたパラシュート体制などが役立ってくるのではないでしょうか。
防災においては「これだけやっておけばOK」というものは恐らくないのではないかと思います。あらゆる震災、シチュエーションを想定して何度も訓練し、対策の甘いところを一つずつ確実に潰していく必要があります。
「まだきっと自分たちが気づいていない問題が潜んでいるはず」といった意識を常に持って防災に取り組んでいかないといけませんね。
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