チベットのラサを後にして向かうのはネパールです!
ご存知の通り、中国とネパールの間には世界の屋根と呼ばれるヒマラヤ山脈が横たわっています。しかし、人の往来がないかというとそのようなことはなく、昔から旅行者の間でも、ラサとネパールのカトマンズを結ぶ中尼公路(ちゅうにこうろ)が利用されていました。
ただ、前回ご紹介したようにチベットの観光情勢は流動的なため、国境越えができるかどうかは時の運もあります。
チベットからネパールへ移動は、ラサで現地ツアーに参加します(※恐らく個人旅行は原則禁止のはず)。申し込みはラサにある旅行代理店やホテルで可能です。
ラサからカトマンズまでは2泊3日で行けるものの、せっかくチベットを訪れるのですから、途中途中で観光をしながら5、6日ほどかけて移動したいものです。
ちなみに、ネパール行きのツアーでは五千メートル以上の峠越えもあります。ラサで高所に体が慣れてからの出発です。
ネパールといえばトレッキング♪
歴史ある街並みや独特の文化のほかに、ラフティングなどのアウトドア等、たくさんの魅力が詰まっているネパール。なかでも旅行者に大人気なのがトレッキングです。
ネパールにはいくつものトレッキングルートがありますが、個人的に歩きたいと思っているのが「エベレスト街道」です。
エベレスト街道はその名の通り、世界で一番高い山エベレストを間近で見ることのできるコース。ルクラの村から始まり、エベレストを見るのに最高のスポットのひとつであるカラ・パタールまで続いています。
ちなみにエベレストというのは英語名。イギリス植民地時代にインド測量局長官であったイギリス人のジョージ・エベレストにちなんでつけられたそうです。現地ではサガルマータやチョモランマと呼ばれています。
エベレスト街道トレッキング
ネパールでトレッキングする際には許可証が必要です。事前にカトマンズやポカラなどにあるネパール観光局や現地の旅行代理店などで入域料等を支払い、許可を取っておく必要があります。料金は歩くコースによって異なりますが、エベレスト街道の場合はおよそ3000円前後です。
トレッキングには特別な装備が必要です。例えば寝袋、登山靴、レインウェアー、ダウンジャケット、帽子、手袋、サングラス、地図などがあります。これらはカトマンズにある登山用品店でも手に入るので、持っていない場合はお店の人に聞きながら必要なものを揃えるといいと思います。
ルクラにはカトマンズから飛行機で飛びます。所要時間は約30分。運賃は160ドル(USドル)程度とのことです。
陸路で行く場合はカトマンズからバスで8時間ほどの場所にある「ジリ」まで行き、そこから6日間ほどかけて歩く必要があります。
ここは「どうしても陸路で行きたい」ということでなければ、一気に飛んだ方が良さそうです。
ルクラの標高は約2840メートル。カラ・パタールまでは片道40キロ以上、標高差はおよそ2700メートルです。コース途中には村があり、宿泊施設やレストランなどがあります。
所要日数は通常、往復で2週間ほどですが、その時の体調(高度順応)や体力など、様子を見ながら歩きます。
目指すカラ・パタールの丘の標高は5545メートル。丘の上からは、エベレストなどのヒマラヤの高峰を近くに見ることができます。
ちなみにカラ・パタールからの景色はこんな感じなのだそうです☆
天を突くように中央にそびえるのがエベレスト(8848メートル)。さすがは世界一の山。威厳があります。
その右にあるのが、ヌプツェ(7879メートル)。ナイフのような鋭い峰に食い入って見てしまいそうです。
エベレスト手前を流れている氷河はクンブ氷河。しかし近年、地球温暖化のせいか縮小しているとも聞きます。
写真のような光景を、ぜひ自分の目で見てみたいと思いませんか?きっと山好きでなくても、かけがえのない感動を得られるように思います♪
もっと手軽にエベレストを見たい方は……
ちなみにエベレストを近くでもっと手軽に見る方法があります。
それは、中国側のベースキャンプ。
なんでもこちらは車で行けるとのことです。2週間近くも歩くのはちょっと……、でもエベレストは見たい……。という方は、チベットにあるエベレストベースキャンプから見るのもいいかもしれませんよ。
エベレスト
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