愛知県豊田市にある香嵐渓。紅葉情報を発信しているWEBサイトの人気ランキング上位にノミネートされている紅葉スポットです。一度、訪れたい思っていたこともあり、今月24日に名高い紅葉を見に行ってきました。
香嵐渓について
今秋は様々な場所に紅葉狩りに行っています。いずれのスポットもそれぞれ良さがあるものの、香嵐渓はその中でも群を抜いて素晴らしいものでした。何がいいかと言いますと、紅葉のスケールの大きさです。香嵐渓にはカエデが約4000本もあると言います。場所によっては、包まれるような紅葉一色になり、思わず息を飲んでしまうほどです。
香嵐渓の紅葉について、足助観光協会のWEBサイトに詳しい解説がありますので、ご紹介します。
香嵐渓のもみじは、香積寺十一世の三栄和尚が、寛永11年(1634年)に植えたのが始まりといわれている。三栄和尚は、美しい自然を、より美しくとの願いを込めて、巴川ぞいの参道から香積寺境内にかけて、楓・杉などを、般若心経一巻を誦すごとに、一本一本植えていったといわれています。また、飯盛山中にあるもみじは、大正のおわりから昭和のはじめにかけて、森林公園をつくるために、青年団・婦人会などの奉仕作業で植えられました。
現在、香嵐渓には11種類の楓があるといわれており、イロハカエデ・ヤマモミジ・ウラゲエンコウカエデ・オオモミジ・コハウチワカエデなどが多く、楓の葉をひとつひとつ見比べてみてはいかがでしょう。
なぜ色が変わるのだろう?
唐突ですが、香嵐渓の紅葉をご紹介する前に「なぜ木の葉の色が変わるのだろうか?」そんな素朴な疑問を持ったので調べてみました。
すると「一般社団法人 日本森林技術協会」のWEBサイトに詳細が書かれていました。要約すると次の原理で色が変わるようです。
落葉樹の葉には「クロロフィル」と呼ばれる緑色をした大量の色素と「カロチノイド」という黄色の色素が少量あるそうです。光合成は主にクロロフィルが担っています。太陽の光が弱まり、気温が低くなってくると樹木はクロロフィルを壊すそうです。そのためカロチノイドだけが残されて葉が黄色になるとのことです。
カエデなど一部の樹木の葉は赤色に紅葉します。これらの木はクロロフィルが分解されるときに「アントシアン」という赤色の色素を合成するそうで、その色素によって葉が赤く見えるとのことです。「アントシアン」が合成されて赤くなる確かな理由はわかっていません。
紅葉写真館
紅葉は香嵐渓を流れる巴川の両岸で見ることができます。そのなかでも最もカエデが多いのは「巴橋~一の谷」の巴川北岸と「飯盛山」かと思います。飯盛山は巴川の川岸に位置しており、標高は254mあります。川との標高差が約130mあるため、山頂までは20~30分ほど坂道を歩く必要があります。
巴川の北岸にある道は「もみじのトンネル」と呼ばれており、特にカエデの木の密度が高く、見ごたえがあります。
<巴川両岸の紅葉写真>
飯盛山頂上への道は複数あります。なかでも紅葉が見事なのは、巴橋近くにある登り口から山頂へと続く道です。
少し離れた場所から飯盛山を眺めてみると、緑の樹木が結構目立つようにありました。しかし、実際に山の中にある道を歩くと、森全体が紅葉しているかのようで、何度も立ち止まっては時間を忘れて見入ってしまいました。
<飯盛山紅葉写真>
二度楽しめる香嵐渓
「香嵐渓もみじまつり」の期間中(※2014年11月30日まで)は、日没から21時までライトアップされています。昼間とは異なる幻想的な世界になり、見る者を魅了します♪
香嵐渓
参考WEBサイト
Text & Photo:sKenji
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