数年前、僕はラブホテルと呼ばれるレジャー施設で清掃のバイトをしていました。ラブホの職場環境は「面白いと思えば面白い、特殊と思えば特殊、普通と思えば普通」という何とも不思議な感覚があります。このシリーズ？では謎の多いラブホテルの舞台裏に少しずつ迫っていきたいと思います（脇汗）。

前回はラブホ界のスターであるデリヘル嬢の仕事ぶりを紹介しました。デリヘル嬢は男性客の野性的な性欲を満たし、社会の性犯罪を抑制する正義のヒロインだと思います。しかし、デリヘルを利用する男性客よりも強力な色欲を持つ存在が身近にいます。それはラブホテルの従業員です！ラブホと聞くと50～60代くらいのスタッフをイメージする人も多いかもしれませんね。でも、実際には20～30代の若い男女も結構います。

フロントで受付をしている女性も、30代前半の素敵なお姉さんだったりします。清掃員は2人1組でペアになるので、健康な男女の組み合わせになったとき、偶発的に恋愛関係に発展しちゃうことがあります！社内恋愛みたいな感じかな？相性のいい組み合わせだと必然的に仲良くなっちゃいます。ベッドシーツは2人で協力して交換するので会話もはずみ、気がついたら親密な関係に・・・

男性スタッフは独身が多く、女性スタッフはほとんどが主婦です。男女が恋愛関係に陥ろうものなら即不倫という結果になり、犯罪的な香りさえ漂います。ラブホのパートに来る主婦は、なぜか夫婦仲の悪い人が多く、脇が甘いというかなんというか・・・向こうから誘ってくる女性もいるほどです。

「カラオケ行かない？」とか「ご飯食べに行こうよー」という会話が男女スタッフの間で飛びかいます。新しい従業員が入ってくると、「あの子かわいいよね！」とか「あの人カッコいい～！」みたいな感じで物色が始まり、気に入った新人スタッフの奪い合いになることさえあります・・・。猿山みたいです。

とある20代独身女性スタッフのKさんに、50代独身男性スタッフのAさんが恋の炎を燃やしたことがあります。しかし、Aさんの好意を負担に感じたKさんは、Aさんを避けるようになりました。Kさんは別の男性スタッフBさんに頼んで一緒にペアを組んでもらい、Aさんとペアになることを拒みました。

この事実を知ったAさんは烈火のごとく怒り出し、Kさんを囲ったBさんをやり玉にあげて叫びました。「あんな失礼な男とは働けません！」「あんな酷い差別を受けたら働けません！」と店長クラスの社員に訴えかけるのです。結局、女性スタッフKさんと男性スタッフAさんは、仕事の曜日が合わないようにシフトを組み替えることで事態は終息しました。

新しい旦那を探すために働く女性もいます。その女性は20代後半の主婦で、気に入った男性スタッフに片っ端から声をかけてデートに誘ってました。不倫関係を恐れた人は断っていましたが、彼女を気に入っていた40代独身の男性スタッフと見事に結ばれました。その女性スタッフは数ヵ月間の不倫生活を終えた後、同棲生活に入って旦那さんと別れたそうです。根性ありますよね？

「あのオヤジ気持ち悪いよねー」と悪態をついていた女性スタッフも、実際にその男性に口説かれると悪い気持ちはしないようです。すぐに交際に発展したのは驚きました・・・。その2人は既婚者で完璧な不倫です。しかも、今の相手とはキッパリ別れて再婚する計画まで立てていたのです！後で聞いた話では、その2人は本当に結婚したそうです。正直、めでたいのか不幸なのか分かりません。。。