数年前、僕はラブホテルと呼ばれるレジャー施設で清掃のバイトをしていました。ラブホの職場環境は「面白いと思えば面白い、特殊と思えば特殊、普通と思えば普通」という何とも不思議な感覚があります。このシリーズ?では謎の多いラブホテルの舞台裏に少しずつ迫っていきたいと思います(脇汗)。
デリヘル嬢というスーパースターなしにラブホは語れない!
ラブホ界のスター的な存在なのがデリヘル嬢。デリバリーヘルスは派遣型ファッションヘルスのことで、自宅やホテルなどに女性を派遣する性的なサービスです。僕が働いていたラブホテルでは客の約半分がデリヘルを利用する人でした。まさに、デリヘル嬢なくしては経営が成り立たないという状態です。
なかには1台のワンボックスカーに5人くらいで乗り付けて、別々の部屋に入っていく男性もいます。これだけで一気に5部屋も埋まるので経営側としてウハウハです。デリヘルのサービスは50分程度なので、お客さんも1時間くらいで帰っちゃいます。部屋の回転スピードが速いのでホテルは儲かっていいんだけど、僕らのような清掃員は仕事がキツくなるという矛盾を抱えます・・・
いろんなパターンのデリヘル嬢
デリヘル嬢を乗せた送迎車はぶっちぎりの速度違反でラブホテルに突っ込んできます。時間通りに到着する約束なので運転はかなり危険です。クレイジーな走行でさっそうとホテルに乗りつけると、「おまたせー!」と爽やかなタメ口で入室するスタイルは独特です。優しいお母さん的なタイプの女性が多いですね。
たまに部屋から出てくるデリ嬢と鉢合わせすると、向こうはもの凄いリアクションを取りますね。「うわぁっ~~~!」って叫んでマトリックスの主人公みたいに体をのけぞらす人がいました。驚きすぎですね・・・あと、客のリクエストに応えてコスプレをするデリ嬢の姿も見かけます。
涼宮ハルヒのようなパステルカラーのセーラー服を着て、学生カバンを片手で背負い、ガニ股で部屋から出てくるデリ嬢を見たときはチンピラかと思いました。あと、チャイナドレスを着ていたり、夏は浴衣とかもありますね。着替える時間が無いのか、コスプレのまま送迎車に乗り込む人も多いです。
アカデミー助演女優賞はデリヘル嬢が受賞するべき
従業員専用の通路を歩いていると、たまに風呂場から女性の喘ぎ声が聞こえてきます。「あっあっあーっ!いひぃぃい~~!」とか「イクイクイクっ~~!らめぇ~~ん!」とかエロ漫画も真っ青の色声です。声の主は99%デリ嬢で、一般のお客様ではありません。男性スタッフの間では「あれだけ声出されたら男は自信持っちゃうなー」とか「自分が上手いって勘違いしちゃうヤツもいるんじゃね?」という意見が大半でした。
「うぉっ!すげっ!くぉっ…くぅっ…お前、すんげえなっ!」という男性の声が風呂場から聞こえたこともありました。それを聞いたスタッフは男女問わず爆笑です。性に踊らされる僕たち男の習性に虚しさを感じますね・・・なんでプロに頼ってまで性欲処理しなきゃいけないんだ!?男って面倒くさい生き物ですね。
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