チャームポイントだったホクロ
人には誰しも悩みの一つや二つはあるものです。自分にも20年来の悩みがあります。それは顎に大きなホクロがあることです。それもでっかいのが二つ!
ホクロができた時期は、記憶によると・・・小学校3年生くらいだと思います。
当時の顔写真を見ると、小さい点のような黒丸が可愛らしくついている感じだったのに、中学生になって成長期を迎えると、ホクロも成長して一気に巨大化していきました。
「ナオキくん、顔に正露丸がついてるよ」
「お弁当つけてどこ行くの?」
とか色々からかわれていましたが、自分ではチャームポイントだと思っていました。口元のホクロは昔から食いっぱくれないホクロと言われているらしく、
一生食うに困らないから良い!と思いつつ、一方ではお喋りホクロとも言われており、『口は災いの元』とも言いますから、良いのか悪いのかよく分かりません。
母親には「あんたは昔から食べ物を探すのが上手い」「話し好きだけど失言が多い!」
と言われてきたので、何か関係があるんじゃないかなーと思っていました。
カミソリでホクロを切って大量出血
数年前に祖父が亡くなり、その葬儀で弔辞を述べることになったのですが、
当日の朝、ヒゲを剃る際にカミソリでホクロを切ってしまい出血が止まらなくなってしまったのです!何をしても一向に血が止まらないので、諦めてハンカチで血を拭きながら弔辞を読みました。
それ以来、顎のヒゲを剃るたびにホクロを切る癖がついてしまい、ホクロの表面も弱くなって
切れやすい状態になりました。黒というより灰色に近い色になり、なんだか痛々しい感じです。触るとかなり痛くなってきたので、「思いきってホクロを取ろう!」と思い立ちました。
皮膚科に通院してホクロを除去することに
どうしたらホクロが取れるのか?見当もつかないのでネットで検索することに・・・ホクロの除去には数種の方法があり、レーザー治療と外科手術による除去の二通りあることが判明。
レーザー治療は1ミリ除去で5,000円と高額ですが、外科手術は一つ1万円程とリーズナブルです。外科手術しかない!と思って皮膚科で診察を受けることになりました。
その病院は皮膚科と形成外科が一緒になっており、外科手術も頻繁に行っています。
ここなら大丈夫!と安心していましたが、病院に向かう途中で一気に緊張感が高まりました。生まれてから一度も手術経験のない自分。悪いことばかり想像して恐怖心に襲われたのです!
同じ道をグルグル回ってしまったり、立ち寄ったコンビニで自転車の鍵を落としてしまうなど、
完全にパニック状態に陥りました。出発してから2時間後、ようやく病院にたどり着きます。
先生もビックリ!こりゃ取った方がいいよ!
診察を待つ間もいたたまれない心境になり、何度も逃げ出そうとかと思いました。
そうこうしている内に自分の名前が呼ばれてしまい、診察室に入ることに・・・先生は僕の顔を見た途端、「あぁ、この顎のホクロねぇ~こりゃ酷いねぇ~あぁ、こりゃ凄いね~」
とビックリしている様子。専門家の目から見ると重度の症状らしいです。
先生「これはね、絶対取った方がいいよ!このまま放置しておくと癌になっちゃうよ~」僕「が、癌!?そんなにヤバかったんですか、このホクロ・・・」
ホクロが悪性化すると癌になる話は聞いたことあるけど、まさか自分のホクロが・・・
先生「まあね、こんなの今まで見たことないな。でもね、二ついっぺんには取れないよ」
僕「大きい方、一つだけでいいです!」先生「なんだ、一つでいいの?」
これまでの人生、苦楽を共にしてきた顎のホクロ。二つ取るのは抵抗感がありました。
「メガネは顔の一部です~♪」というCMがありますが、僕にとってホクロは顔の一部なんです。このホクロがないと自分じゃなくなってしまう!みたいな危機感がありました。
先生「取るとなると手術が必要だよ。だいたい8,000円くらいするかな?」
(8,000円!?や・・・安い!)僕は即決して手術を頼みました。
先生「何か質問はある?」僕「あの、手術は顔にメスを入れて切る形ですか?」
先生「そうだね、何針か縫うよ。抜糸は一週間後になるね」
(やっぱりそうか!遂に手術するんだ・・・そして顔にメスを!)心臓がバクバクしてきます。
先生「じゃあ一週間後、この時間に来てください」僕「あ、手術って今日じゃないんですね・・・」
先生「そうだよ」
早とちりしてました。診察後に即手術ってないですよね(笑手術の模様は次回へと続きます!
第一部・完
最終更新: