飢餓の歴史が新島を変えた
伊豆諸島の不思議なところは島々がある程度近い距離に並んでいながら、島ごとに明確な個性が出るところです。 本土側から数えて3番目、新島もその個性が楽しい島だったりします。船から見て目立つのは、木々の緑ではなく白い岩肌。島内は温泉が湧き、立ち込める湯気がその岩肌とよく合うのです。特に神殿風のつくりが魅力の浜の湯温泉は、異国情緒たっぷり。新島を代表する見どころです。
さて、その新島の特徴は、その個性的な地質。流紋岩と呼ばれる岩が多く、島全体を通して真っ白な砂や地面がとっても綺麗なのです。 しかし、かつてはそのせいで作物が育たず、飢餓に悩まされた歴史※がありました。飢餓の克服に欠かせなかったのは、新島ならではの環境を活かした野菜たち。甘いあめりか芋や新島産たまねぎは食べずには帰れない一品です。
現在ではその独特な地質に恩恵を受けるまでになりました。中でもガラスアートや、サーフィンなど、他の島々とはひと味違う文化はかなり魅力的!食、遊びともに新島以外では味わえないものがてんこもりです。
※飢餓の歴史について触れた記事です。【島イベント】まだまだ頼ります。新島支えるあめりか芋【島じまん2012】(新島)
新島の見どころ
島と遊ぶ
湯の浜露天温泉 (場所)
異国情緒あふれる神殿風の石造り温泉。周辺にも島は数あれど、どうしてここまで個性的なのかと不思議な気分になります。入浴料無料という点もまたニクい。海岸で遊んだあとは水着そのまま温泉へ(・・・と言いたいところですが、島内で露骨な恰好は自重しましょう)。海岸も見渡せ、夕方には夕陽のスポットとしても最高。
まました温泉・砂むし風呂 (場所)
こちらも人気の温泉施設。湯の浜露天温泉は開放的な混浴ですが、こちらは別浴の内風呂。身体を洗ってゆったり出来ます。サウナや休憩室もあり、一日の疲れをゆっくりのんびり癒すことが出来ます。併設されている砂むし風呂もこれまた大人気!羽伏浦海岸の砂と天然温泉を使った砂むしは一度体感すべし。おっちゃんがそのまま寝てることも。
施設を楽しむ
ガラスアートセンター、アートミュージアム (場所)
新島村ふれあい農園 (場所)
あめりか芋、たまねぎ、らっきょう、絹さやえんどうなどなど。新島独特の土壌から生まれる新島ブランド野菜が育っています。観光農園として、作物の収穫体験も可能。その他、貸付農園や施設内調理スペースも完備されています。
新島村博物館 (場所)
島の自然や歴史、人々にスポットを当てた博物館です。おじゃみ(お手玉)や新島かるたなど、新島の昔の遊びを体験出来るコーナーあり。昔の新島へタイムスリップ。コーガ石を積み上げたピラミッド型の外観が目印です。
景色を楽しむ
白ママ断崖 (場所)
白ママ断層とも言います。島の南東、30~250mの高さで7kmと長い断崖が続きます。風と波に侵食された跡が段になっており、縞模様が特徴的。また、あまりに真白く、海の色と対照的でそのコントラストに目を奪われるでしょう。遠目には雪が積もってる?と錯覚しそうなほど。国立公園特別保護地域に指定されており、その貴重さが伺えます。ちなみに白ママの「ママ」は、日本の古語で「崖や土手の崩れ」の意。
羽伏浦海岸 (場所)
サーフィン、ボディーボードに最適の海岸で、好きな人にとっては聖地的存在。サーファー界では世界的にも有名で、この場で世界チャンピオンも誕生しているとか。砂浜が延々と続くことから、大怪我をしにくいサーフスポットとして、初心者から上級者まで幅広く好まれています。特に夏場は賑わいすぎるため、海がサーフィン区域と遊泳区域に分けられるほど。
渡浮根展望台 (場所)
海の向こうに利島が見え、180度水平線が見渡せるビューポイント。コーガ石の石造りによる展望台が何とも言えない独特さ。他の伊豆諸島とはまた違う、味わい深い雰囲気です。
富士見峠展望台 (場所)
新島最高峰・宮塚山(実は利島の最高峰と同じ名前なんですよねー)の中腹にある見晴らしの良い展望台。本当に天気の良い日は、伊豆半島や富士山だって見えちゃいますよってことで、この名が付きました。夕暮れ時、夜景にも最適。
新島の情報あれこれ
【名 称】
新島(にいじま)
【所在地】
(地図)
【面 積】23.17㎢
【周 囲】
41.6km
遊 び
サーフィン、ガラスアート体験、シーボーンアート体験、温泉入浴、クルージング、釣り、海水浴、キャンプ
食べる
あめりか芋、玉ねぎ、くさや、赤いか、きぬさや
郷土料理
たたき(魚のすり身、揚げたり味噌汁の具にしたりする)、いもダンゴ(さつまいもを葛団子に混ぜ、中に餡を入れる)
変わりモノ
コーガ石(世界的にも貴重、イタリアのリパリ島と新島でしか採れない石)
お土産に
店長のおやつ(あめりか芋のぐつ煮)、島焼酎「島自慢」(麦)、新島ガラス工芸品、コ―ガ石ストラップ・キーホルダー、新島コンフィチュール、くさや、ペペロンオイル
マスコット
モヤイキング(島じまん2012)
う た
にいじま あめりか芋のうた、新島いっちゃ節、地内せんば、新島音頭、新島エレジー、涙のモヤイ伝説、新島大漁節、新島の海
新島へのアクセス
船を利用する
東京より
東京竹芝桟橋~新島(8時間30分)(ジェット船2時間40分)
竹芝桟橋までは【JR】、【地下鉄】、【ゆりかもめ(東京臨海新交通臨海線)】
下田より
下田港~新島(2時間40分)
下田港までは【伊豆急行】
飛行機を利用する
調布飛行場~新島空港(40分)
調布飛行場までは【JR】、【京王線】
(島プロフ一覧)
最終更新:
Kazannonekko452
白ママ断崖、キレイですね。流紋岩、見に行きたいです。ケイ素分が多いってことは、その昔、爆発的な噴火とか、海底大火砕流とか起こした火山島なのかもしれませんね。ロマンだなあ。