「意外に奥深い?」大島(伊豆諸島)、動物の楽園【旅レポ】

tanoshimasan

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動物たちの楽園

「伊豆大島は動物の宝庫である。」

こう言うと、恐らく「野生動物が多い」「固有種が多い」なんてイメージを描くだろう。特に離島ともなれば、なおさら自然に恵まれた印象が大きいものだ。恵まれた自然という点では間違いない。しかし、大島の場合は恵まれた自然と動物たちが織り成す「外来種問題」を抱えている。

さて、そんな伊豆大島に、2つの観光名所がある。

こだわり満載!リス村

1つは「伊豆大島椿花ガーデン・リス村」。

リスを中心にウサギや、プレリードッグ、アヒルと触れ合うことが出来る。施設の前には「リス村」という停留所がある。大島では30年以上の歴史を持ち、老舗と言っても良い観光名所となっている。そんなリスたちだが、これらの動物は元々は大島とゆかりのない動物たちである。動物たちは特定外来生物ということもあり、島内にて野生化してはいけないゆえ徹底した管理下で飼育しなければならない。何かと、「昔、無理やり観光地化したのかな・・・」と想像してしまう。 

そんな状況下だが、そういった懸念もどこ吹く風。リス村のリスたちは非常にのんびりと過ごしている。リスのケージ内に入ると、エサを求めてか近づいてくる。顔を覗き込む。ズボンのすそに詰めをひっかける。立ち上がる。癒される。

・・・おぉぅ。なんとも可愛らしいじゃないか。

プレリードッグのケージでは、眠くなりそうなくらい幸せな顔を見せるプレリードッグ。ウサギの森では、先ほどのリスに負けじとウサギが何羽も足下に寄ってくる。人間相手にここまでモテたことないのに・・・。なつっこい姿が印象的な動物の森だ。施設自体はやや古びていたが、動物たちは現役バリバリで迎えてくれる。火曜サスペンス劇場風の音楽が場内を流れていたのも含め、なんともひと昔前のような味わいだが、逆にそれがいい。

また、リス村では島の名物である大島牛乳を使った「牛乳煎餅」、同じく島の名物・椿油で焼いた「リスまんじゅう」をその場で作って販売している。このような施設も世の中探せばいくらかあるのだろうが、そうは見かけない。どうしても観光地のお土産というと、ありきたりなぬいぐるみや、どこでも買えそうなものも混ぜて販売していたりするが、リス村は同様に見えて随所にこだわりが散りばめられているのだ。

木の飾り物にも「IZUOSHIMA」と書かれている。絵はがきも手書き風のイラストと、手づくり感のあるお土産が多い。

「大島にゆかりがない」とか、外来種問題といった話題が野暮に思えるほど、「伊豆大島のリス村」として築き上げてきた強い個性とこだわりを感じた。

これぞ!都の力!無料動物園

もう一つの名所が、都立大島公園内にある動物園だ。入ってすぐに噴出した溶岩をそのまま扱ったサル山をメインに、レッサーパンダやブタ、ヒツジ、ロバなど触れ合える動物らが出迎える。絶滅危惧種・希少動物の飼育・繁殖にも成功するなど、活動面でも注目度が高く、「さすが・・・都立!」と思わされてしまう。実に50種300点の動物たちが敷地内で過ごしている。海を背景に動物たちを眺めることが出来る。 しかし、何より驚かされたのはその値段、0円!!都の力・・・恐るべし。

公園内は椿園、椿資料館も併設されているが、これらも無料。

動植物との付き合いは中々に難しい課題である。野生化したものに対しては、駆除という措置も辞さない。大島でも同様だ。しかし、やはり外来動物たちにはそんなことは関係ない。関係がないからこそ、定められた管理のもと、島ぐるみで共存共栄を図っているのも大島なのだ。

この話題に関連する参考ページはこちら!

 伊豆大島椿花ガーデン・リス村 オフィシャルホームページ
www10.ocn.ne.jp  

リス村の情報はこちらから!

 東京都立大島公園
oshimakoen.jp  

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リス村の風景です。

リスのほうから近づいてきます。

「やぁ。」

えらくモテます。モテモテ。

その場でお土産作ってます。しかも、無添加!

てづくり感、満載。

「外来種問題」

簡単に言えば、島内に持ち込まれた動植物が、島内で悪影響を及ぼすということだ。この問題自体は何も離島に限った話ではないが、離島の場合は、他の土地とは海を隔てているために、独自の生態系や固有種を有する場合が多い。そのため、特に外敵と接することなく生活を続けていた動植物たちにとって、外来種が脅威となりうることが多いのだ。また外来種にとっては、危機感の薄い島内の動植物が多く、自然にも恵まれているまさに楽園。異常繁殖に繋がっるケースが頻繁に起こっている。こうして伊豆諸島や小笠原諸島、その他の島々も含め、離島の固有動植物が絶滅してしまった例もある。こういった問題の背景には、害虫の駆除目的や、ペットとして等様々な理由があるが、結果として野生化してしまっているのだ。

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