小さい頃に誰もが読む絵本。
私の場合は読み物と言うよりは、真似して描く本という位置づけでした。
そのため内容よりも描いて楽しい絵本が大好きでした。
ということで、小学生時代に描くのが楽しかった絵本を勝手にランキングしました。
5位 ストーリーナンバー1 ジョゼット ねむたい パパに おはなしを せがむ
エチエンヌ・ドゥレセールの絵が素晴らしいこの絵本。
私はナンバー3まで持っていたのですが、ナンバー1の特にこの場面が好きでした。
決して可愛いとはいえない猫の表情が魅力的です。
子供心に毛布のような絵だと思っていました。
このモコモコしたような世界観を絵の具で表現するのがとても難しいのですが、茶色は一色ではないこと。いろいろな茶色があるんだということを真似しながら知ることが出来ます。
難易度:★★★☆☆
4位 かいじゅうたちのいるところ
モーリス・センダックの名作で、映画にもなった絵本です。
怪獣たちの目がギョロッとしていて不気味かわいいんです。
絵本は落ち着いた色合いなのですが、小学生の私が描くともう少し彩度の高い絵になっていました。
どんなに下手でもなんだかいい雰囲気になってしまうのがこの絵です。
私は絵の具だけで描きましたが、絵本のようにペンで線を描いてから色を塗ってみてもいいかもしれません。
難易度:★★☆☆☆
3位 クリスマスキャロル
ロベルト・インノチェンティの絵が抜群に素晴らしく、画家の描いた絵本という印象です。
どの絵もパースをうまく使うことで、見ていると絵の中に入ったような感覚になってしまいます。
この絵本は高度すぎて小学生で真似することは出来ませんでした。。。
中学校になってかなり時間をかけて描いた記憶があります。
難易度:★★★★★★★★★★
2位 ハーメルンのふえふき
この本は、この場面が好きすぎて何度も描きました。
街の周りを要塞のように城壁が囲って、更にその周りに川がある風景。
影を意識してしっかりと表現することで、家の厚みが出てきます。
ヨーロッパ旅行でこのようなかわいい街を見たときに、「ハーメルンの世界がここにある!」と感激した覚えがあります。
難易度:★★★★☆
1位 まどのそとのそのまたむこう
またまた出てきましたモーリス・センダックの絵本です。
どうやら絶版していたようですが、アーサー・ビナードさんの新訳で「父さんがかえる日まで」として出ているようです。
タイトルは「まどのそとのそのまたむこう」のほうが情緒があって良いように感じます。想像力を掻き立てますよね。
絵は繊細で美しいと思いきや、赤ちゃんが不気味でなんとも気味の悪い表情をするんです。
その不気味さに惹きつけられて描くと、更に不気味になってしまうのです。
難易度:★★★★★
まとめ
絵の魅力だけでつけた絵本ランキングですが、どうやらただ綺麗なだけでは記憶や描きたいという欲求にはつながらないようです。
確かにきれいなだけの音楽はつまらないし、優しいだけの人間も面白くないと思ってしまいます。
ひねくれ過ぎでしょうか。
良い塩梅の不気味さというのは、絵本の良いスパイスになるのかもしれません。
子供が真似をして描く場合は、単色のものよりも様々な色味を感じ取るようなものが良いかもしれません。
茶色の中に、緑が隠れていたり、紫色が見えたり。
そういう気付きが子供の絵の世界を広げてくれます。
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