平成29年7月に起きた九州豪雨災害で34名の死者を出した朝倉市の決壊しため池「山の神ため池」を東京理科大学理工学部の研究グループが10分の1のサイズで再現しています。
この映像を見ることで、ため池決壊までのメカニズムが分かります。
平成19年からの10年間で全国で決壊したため池は300ヶ所もあり、ため池の点検や強化、周辺住民の「ため池は安全ではない」という意識改革の必要性を感じます。
ため池決壊のメカニズム
YouTube
【日本ニュース】広島県でため池決壊のおそれ相次ぐ「異常時はすぐに避難を」
YouTube
ため池の決壊の危険性があり一部エリアでは避難指示が出ていたそうです。
高い水位の状態が長期間続いているため、ため池の堤防の中に水がしみ込み堤防が危険な状態になっており決壊する可能性があると専門家は言っています。
避難勧告が出たらあなたならどうしますか?
以前、防災の講座に出た時に講師の方から下記のとおりお聞きしました。
避難準備 = 警戒 = 高齢者は避難
避難勧告 = 非常に危険 = 避難
避難指示 = 極めて危険(命の危険) = これより前の段階で避難完了
今回訪れた広島県福山市では下記のとおり避難情報が発令されました。
平成30年07月06日(金)
18:00 避難準備
19:00 避難勧告 常金中学校区,山野中学校区
20:00避難勧告
駅家中学校区,駅家南中学校区,加茂中学校区,広瀬中学校区,神辺中学校区,幸千中学校区,芦田中学校区,新市中央中学校区,大成館中学校区,済美中学校区,神辺西中学校区,城西中学校区,中央中学校区,東朋中学校区,鳳中学校区,大門中学校区,松永中学校区,神辺東中学校区,精華中学校区,城北中学校区,城南中学校区,鷹取中学校区,向丘中学校区,一ツ橋中学校区,至誠中学校区
21:00 避難指示(緊急)
市内全域
東日本大震災でも仙台市の平野部では自宅の2階に避難して助かり、避難しようとした方々が被災されたという悲劇もありました。
避難情報が出てから、その災害の状況によって、命を守るための適切な判断が必要とされます。
福山市では7月5日の時点で避難準備が発令されています。市内全域に避難指示(緊急)が出た7月6日には避難が完了している必要があったのではないかと考えます。
福山市人口 470,035人(7月末現在)
避難者の状況 2,662人(7/7現在)
避難所に避難されたのは、たった0.5%です。
豪雨災害や、津波災害の場合、平行避難(避難所に避難)垂直避難(自宅や周辺建物の高層階に避難)どちらを選択するかで生死が決まってしまうかもしれません。
災害時の臨機応変な判断をするために、日頃から災害に対する情報にアンテナをはり、災害時の「避難行動を選択をするための」積極的な情報収集が命をつなぐキーとなると私は思います。
指定緊急避難場所への立退き避難はかえって命に危険を及ぼしか
ねないと自ら判断する場合には、「近隣の安全な場所」※1への避難
や、少しでも命が助かる可能性の高い避難行動として、「屋内安全
確保」
人は助け合うことができる
岡山県真備町でも多くの人が助け合い、命をつなぎました。
こちらの広島県福山市でも助け合い行動がされています。
電動四輪車を運転していた御婦人が浸水で進めなくなっていたところ、近くにいた方々が安全な場所まで移動されています。
どんなに大変なときも、危険な人がいれば、人は「助けよう」という自然な気持ちが湧き出るのだと思います。
日本 ニュース: 広島 福山 大雨で堤防決壊 広範囲で住宅など被害
YouTube
ひとは助け合うことができる。ここにも助け合いがありました。
次なる豪雨被災地へ
広島県西部に向かいます。
途中、ところどころ、土砂が崩れていて片側通行になっている道もありました。
被災地の爪痕。。この目に焼き付けていきます。
最終更新:
baikinman
ため池決壊までのメカニズムは、何となく想像していた決壊よりも、決壊までのスピードが速かったです。
これがもっと大きいと想像すると、とても怖いです。
避難しようと思うタイミングも大切だと思いました。
グズグズしていたら、決壊に巻き込まれそうです。
cha_chan
自分の娘も3歳です。可愛い盛りの娘さんを突然失ったご家族の心情を想うと、とても悲しい気持ちになります。
自分が住む町は大きな川が流れていないため、ため池があちこちにあります。我が家の近くにもため池があります。ハザードマップを見ると土砂災害が多い地域のようで、避難所や広域避難所の近くも土砂災害の危険性がありそうです。今のうちから避難ルートや避難場所をよく検討しておこうと思います。
akaheru
自分も3歳の娘を持つ身です。娘と同い年の女の子が災害で亡くなったことは、想像するだけで深い悲しみに包まれます。
災害とは時に人の想定を大きく超えて襲ってきます。女の子を始め、犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、この命を無駄にしないために自分たちがするべきことは何かを考えていかなければと思います。
pamapama
雨が少ない地方に多い「ため池」が、雨で決壊して人の命を奪ってしまうなんて悲しいですね。住む場所から避難所に向かう道の安全性や避難のタイミングなど、いろいろ考えさせられます。