8月29日と9月15日に北朝鮮はミサイルを発射し、Jアラートによる警報が発令された。
発射されたミサイルは大陸間弾道ミサイル、ICBM(intercontinental ballistic missile)といい、大陸間を超長距離で飛翔して目標に向かい着弾させ攻撃するミサイルだ。
Jアラートは「全国瞬時警報システム」
弾道ミサイル情報、津波情報、緊急地震速報等、対処に時間的余裕のない事態に関する情報を、
人工衛星を用いて国(内閣官房・気象庁から消防庁を経由)から送信し、市区町村の同報系の防災
行政無線等を自動起動することにより、国から住民まで緊急情報を瞬時に伝達するシステム
平成29年08月29日のJアラート
8月29日のJアラートは本州に住む私たちにとっては初の経験。
平成29年08月29日(火)
・午前5時58分、ミサイル発射。
・午前6時02分、Jアラートで警報。
・午前6時05分、北海道の渡島半島を通過。
・午前6時07分、北海道の襟裳岬を通過。
・午前6時12分、襟裳岬の東1180km沖合に着水。
テレビでは、
「この画面は、政府が緊急情報を国民に伝える全国瞬時警報システムです」
「北朝鮮からミサイルが発射した模様です。ただちに頑丈な建物や地下に避難して下さい」
「対象地域は北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県などです」
とアナウンスされている。
「最新の情報では、東北地方に飛来の可能性があります。政府は頑丈な建物や地下への避難を呼びかけています。」と桝太一アナ。
自分は静岡県にいる、エリア外だ。不謹慎なことに対象地域ではないことに一瞬ホッとしてしまった。同時に戦争がはじまったのか?というような緊迫感だった。
引き続きテレビのアナウンスから緊迫感を感じるメッセージ。東北のみなさんは大丈夫だろうか。東日本大震災であのような甚大な被害があったエリアが北朝鮮によるミサイルで再び不安に脅かされることになるなんて。
「ミサイル通過。ミサイル通過。先ほど、この地域の上空をミサイルが通過した模様です。不審な物を発見した場合には、決して近寄らず、直ちに警察や消防などに連絡して下さい。」
【Jアラート】ZIP! 放送中 桝太一の対応 170829
YouTube
なぜこんな大変な事態であるのに、自分のスマホはアラートが鳴らないのか。設定がおかしいのか?混乱したが、後から冷静になり考れば対象地域ではないからだ。
とは言え、緊急事態に備え、緊急速報を受信できる設定になっているのかどうか確認が必要だ。
防災速報を知らせるアプリもインストールした。大雨が降る前に通知してくれる機能「豪雨予報」や気象庁で発表される「気象警報」通知機能もあり、安全で合理的な行動がとれるのでオススメしたい。
疑問だらけの避難行動、頑丈な建物?地下?
頑丈な建物とは??なんだ?地下なんかない!!!
弾道ミサイル落下時の行動
[屋外にいる場合]
・できる限り頑丈な建物や地下に避難すること
[建物がない場合]
・物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る
[屋内にいる場合]
・窓から離れるか、窓のない部屋に移動する
Q どのような建物などに避難すれば良いのでしょうか。
A 近くの建物(できればコンクリート造り等頑丈な建物)の中又は地下街、地下駅舎などの地下施設に避難してください。
私の自宅は木造。頑丈と言えるのか、ミサイルは発射から10分で日本に着弾する。警報が鳴ってから5分以内に避難する必要がある。
田んぼも多い田舎町。もちろん地下はない。コンクリート造りの建物?RCのマンションに住む両親のマンションまで走っても5分では難しいだろう。
どこに避難すればよいのか。自宅にいる場合は窓のない部屋だろう。窓の無い部屋はひとつもない。。もちろん地下もない。。どの部屋にいても危険だ。
Q 近くに頑丈な建物又は地下がない場合はどこに避難すれば良いのでしょうか。
A 近くの建物の中へ避難してください。近くに避難できる建物がない場合には、物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守ってください
もっと田舎に行けば、近くに避難できる建物がない場合もあるだろう、落ち着いて冷静にあきらめず今いる状況下で爆風と落下物から身を守るための避難場所を判断をしよう。そうは言ってもパニックになりそうだ。。
Q なぜ建物の中又は地下へ避難するのですか。
A ミサイル着弾時の爆風や破片などによる被害を避けるためには建物(できれば頑丈な建物)の中又は地下(地下街、地下駅舎などの地下施設)への避難が有効だからです。
【近くにミサイル落下!】
[屋外にいる場合]
・口と鼻をハンカチで多い、現場から直ちに離れ、密封性の高い屋内または風上へ避難する
[屋内にいる場合]
・換気扇を止め、窓を閉め、目張りをして室内を密封する
防災無線にしろ、同報無線(声の広報)はアナウンスする側の話し方やスピーカーの位置などで聞き取りづらいことが多い。外に出て耳をすましても何を言っているのか分からない時もある。
結局なにが起きたのか、なにを伝えたいのか分からずに疑問が残るときは「同報無線テレフォンサービス」を利用しよう。私の勤務先の自治体では同報無線の放送内容を受信できる防災ラジオの販売もしているようだ。早速購入しよう。
室内の目張りも事前練習が必要だ。勤務先の三島市では同報無線を知らせるテレフォンサービスがあるのでこれも活用しよう。函南町も同報無線電話サービスがある、いざという時に命をつなぐためには、住んでいる地域の防災サービスもフル活用したい。
平成29年09月15日のJアラート
【Jアラート】【2度目】ZIP! 放送中 桝太一の対応 170915
YouTube
桝太一アナのアナウンスは前回と比べ随分と具体的な避難行動を指示しているようだ。
<前回>
「北朝鮮からミサイルが発射した模様です。ただちに頑丈な建物や地下に避難して下さい」
【2回目】
「弾道ミサイルは発射から極めて短時間で着弾します。建物の中、または地下に避難してください。屋外にいる場合は近くのできるだけ頑丈な建物や地下に避難をしてください。また建物がない場合は物陰に身を隠すか地面に伏せて頭を守るようにしてください。屋内にいる場合はできるだけ窓から離れて、できれば窓のない部屋に移動してください。」
弾道ミサイル落下時の行動についても国民保護ポータルサイト上で改訂されていた。8/29のJアラートの疑問は私だけではなくおそらく多くの国民の疑問となったのだろう。
[改善前]
できるかぎり頑丈な建物や地下に避難する。
地下:地下街や地下駅舎などの地下施設
【改善後】
近くの建物の中か地下に避難。
<注>できれば頑丈な建物が望ましいものの、近くになければ、それ以外の建物でも構いません。
シェルターを持つという考え方
日本のシェルター保有率は0.02%。諸外国に比べて圧倒的に低い。一体どこにあるのかさえも公表されていない。
スイス 100%
イスラエル 100%
ノルウェー 98%
アメリカ 82%
ロシア 78%
イギリス 67%
シンガポール 54%
日本 0.02%
国に命を守ってもらうことを期待するより、自分の命は自分で守ろうという自助の意識改革が必要だ。
今、自分のできる範囲で、自分の身を守るためのシェルター「自分なりのシェルター」を持つことも考えていこう。
戦争など二度と起こってはならないと世界平和を願うのと、北朝鮮の攻撃に備えることは矛盾しているように思う。ただ、命がなければいのちのバトンは回せない。
戦争は起こさない、起こしてはならない、戦争など起こるはずがない、起こったら終わりだと考えてしまうが、起こらないと考えを偏らせず、思考停止させず、起きるかもしれない、起きたら自分の命をどう守ろうという考えも持ちたい。
どちらにも偏らず両方をしっかり考えたい。
最終更新: