変わろうとしている成田国際空港のサービスに注目!

sKenji

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成田空港
成田空港

海外への玄関口である日本の成田国際空港。先日ご紹介したアジアのハブ空港、ソウルの仁川国際空港と比較するとサービスの点で一歩遅れている感も否めない。しかし、世界的に見ると高いレベルにあり、さらに近年様々な改善が行われている。今日は成田国際空港(※以降「成田空港」と記載)のサービスについてご紹介したい。

快適なトランジットスペースの開設及び無料化

先日、成田空港を利用した際に感じたのがトランジット旅行者にとっての利便性の向上である。

以前、第2旅客ターミナルビルの本館とサテライトを結ぶ手段として、シャトルシステムがあった。しかし2013年に廃止され、代わりに連絡通路が造られている。

その通路に今年4月、「NARITA SKY LOUNGE 和」がオープンした。ラウンジにはパーティションで仕切られたパーソナルブース(35席)やパソコンなどを使用できるデスク(12席)、クッションを敷いたベンチコーナー(53席)などがあり、出発や乗り継ぎの時間を快適に過ごすことができるようになっている。

また、その約1カ月前には、トラベラーズラウンジ 「ラシュラン」が一部の利用者に無料化されている。

ラシュランは新聞や雑誌、コーヒーやお茶などのドリンク、無線LANなどのサービスを提供する有料のラウンジスペースである。しかし、それが今年の4月から全トランジット客(※「国際線のトランジット」のほか、「国内線と国際線」及び「国内線と国内線」の乗り継ぎもOK)を対象に無料で開放している。加えて、シャワールームも半額で利用できる。

国内外のトランジット旅行者にとって、疲労軽減につながるありがたいサービスであることに間違いない。

 第2旅客ターミナルビル 寛ぎの大空間名称決定(出典:成田国際空港株式会社WEBサイト)
www.naa.jp  
 国際線を乗り継ぐお客様を対象とした「おもてなし」プログラム(出典:成田国際空港株式会社WEBサイト)
www.naa.jp  

トランジット旅行者対象ツアー

さらにトランジット旅行者にとって便利なツアーサービスが今年の3月から始まっている。ツアーはボランティアのガイドが付く「ガイド同行型」と、個人で見て周る「セルフツアー型」の2種類、5つのツアーがある。入場料や交通費などはかかかるものの参加費は無料であり、乗り換え時間が長い旅行者にとって大変利用価値の高いサービスである。

 報道発表資料:「Narita Transit Program」を3月1日より開始します! - 国土交通省
www.mlit.go.jp  

2種類あるツアーで個人的におすすめなものは、「ガイド同行型」では成田山新勝寺を訪れるもの、「セルフツアー型」では酒々井プレミアムアウトレットへのショッピングバスツアーである。

成田山新勝寺は毎年、初詣の参拝者人数の多さで全国3本の指に入るお寺として知られている。広い境内には大本堂のほか様々なお堂や塔などの見どころがある。

そして、これらに加えて見逃せないのが、大本堂の奥にある成田山公園である。広大な池を配置した素晴らしい庭園であり、外国人だけでなく日本人にとっても日本庭園が持つ美しさと安らぎを感じることができる。また成田山への参道も歴史を感じさせる建物が軒を連ねており雰囲気がある。

酒々井プレミアムアウトレットは、成田空港から直通の高速バスでわずか15分ほどの近さにあるショッピングモールである。今年の4月から新たに62店舗が加わって(合計182店舗)、敷地面積が約2倍になり、ショッピングを楽しみたい方には最適である。

成田空港のトランジットツアー。特に海外の友人などに紹介したいサービスである。

お子様連れのファミリーにはキッズパーク

小さなお子さま連れの方に便利なのが「キッズパーク」である。

キッズパークはクッション性のあるウレタン製の囲いの中に滑り台などのおもちゃが置かれた施設で、子供が安全に遊べるようになっている。

これまでも出国手続き後の制限エリアに5カ所設置されていたが、昨年12月からはさらに第1、2旅客ターミナルビルの出国前エリアにも設けられている。

その他のサービス

その他にも無線LANサービスやパソコン、携帯機器の使用・充電に便利な電源コンセントなどの無料設備もある。新しくできた「NARITA SKY LOUNGE 和」にもコンセントが87口も設けられている。これらのサービスは、今では珍しいものではないかもしれないが、外国人旅行者を中心に欠かせないものであることには違いない。

他にも有料ではあるものの、旅客ターミナルビル内に仮眠室やシャワールーム、マッサージなどのサービスもある。

変わろうとする成田国際空港

サービスとは言えないかもしれないが、今年成田空港に大きな変化があった。それは入場する際のセキュリティチェックである。

以前は自動車や電車などで到着すると身分証明者を提示し、持ち物などのチェックが行われていた。それが今年3月30日の正午から廃止され、ノンストップで通過できるようになっている。

セキュリティチェックは安全性向上という観点から大切ではあるものの、利便性を考えると面倒な部分もあった。簡略化されることで、時間短縮や空港利用への心理的敷居が低くなる。

利便性、快適性をより追求し始めた成田空港。アジアのハブ空港となるポイントは着陸料などの施設利用料の引き下げに加え、利用者のニーズを汲み取り、乗り換え時間を「有意義」且つ「快適」に過ごすことができる各種サービスにあると思う。

変わろうとしている成田空港。将来の「サービスの良い空港ランキング」が楽しみである。

 The World's Top 100 Airports in 2015
www.worldairportawards.com  

成田国際空港

参考WEBサイト

 成田国際空港公式webサイト
www.narita-airport.jp  
 @成田空港 | 成田国際空港振興協会
www.npf-airport.jp  
 東京新聞:待ち時間、周辺観光へ 成田空港 乗り継ぎ外国人向けに:首都圏(TOKYO Web)
www.tokyo-np.co.jp  
 Narita Airport News 2015 年5月1日 No.278(出典:一般財団法人 成田国際空港振興協会WEBサイト)
www.npf-airport.jp  

Text & Photo:sKenji

最終更新:

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