缶ビール飲みほしたら、広がる空に桜満開(東北からの手紙)

iRyota25

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息子へ。東北からの手紙(2014年3月29日)

ゴクゴクゴク。缶ビールを飲みほす。だんだん視界が空に向かって開けていって、目の前には青空と咲いたばかりの桜。風の香りが心地よい。

とても風が強かった3月29日、沼津の海辺近くへバーベキューをしに行った。「あったかい静岡で花見した話がどうして東北からの手紙なんだよ」なんて言うなかれ。今回のバーベキューの呼びかけ人はITさん。2月の雪害ボランティアの時に知り合ったボランティアの達人だ。あの時に意気投合した仲間たちで、もう一度会おうという話が、言っただけで終わることなく、本当に実現してしまったのが今回だったんだ。

どうしても都合が付かなかった名古屋のOkさんと三島のNgさんは残念だったけど、西は浜松、東は小田原からオッサンばかり6人が集合した。

呼びかけ人のITさんは食材や飲み物、バーベキュー用の装備、テント、食器、はてはワサビや柚子胡椒といった調味料までずらり。しかもパッケージはコンパクト。

ボランティアでの動きを見ていたら、遊びの方も達人だと見てとったのか、「なーにも持ってこなくていいよ」と言われてた他のメンバーが持参したのが、これまたすごかった。

高知出身のDoさんは、ちらし寿司とおいなりさんを重箱に入れて持ってきた。もちろんすべて手作り。「男ばっかのバーベキューでお花見弁当が食べられるとは!」とみんな大感動さ。

ボランティアで知り合って、みなさんいろいろな場所に行っている人たちなのだけど、被災地の話をわざわざするというでもない。Doさんは料理の天才だね! とかこの肉美味い! とか浅漬けとかトマトとか、バーベキューの時は野菜がうれしいよねとか、お酒の話とか、話題としてはそんな普通な感じ。でも、桜の木の下で広げられた極上のお花見弁当が、目と舌を楽しませてくれる。

そこそこ料理や飲み物を楽しんだところで、小山からやってきたIkさんがクーラーボックスを開いて取り出したものはと言うと、なんとアイスクリーム! しかもカップやアイスバーではなく、ディッシャーでアイスをすくいとってコーンに載っけるという本格派。

屋外のバーベキューでアイスなんて初の体験だった。

でも、もってきたアイスが多すぎて、オジサンたちだけではとても食べきれない。そこで、近くの公園で遊んでいたこどもたちや親子連れに声を掛けるとね、

公園で遊んでいたほとんど人たちが、チームイトウのテントのところにやってきて、Ikさんの特製アイスを楽しんでくれた。のみならず、やはり品余り気味だった焼き鳥なんかも食べてもらって、みんなとちょっとお喋りもしたりして。

実感しました。酔っ払いオヤジ、あなどるなかれだ。
おいなりさんやアイスを持ってくるという、ツボを押さえた気の使い方や、いつも人と接しているから見ず知らずのこどもたちや、大人の人たちも、そんなに疑うことなくテントに集まってくれる(見た目はけっこう怪しかったと思うんだけどね)

きっと、いい意味での人間臭さが自然と湧き出しているんだろうな。理屈じゃないっていうことだ。

ITさんが言ってたよ。このメンバーでまた集まりたいって思ったのって、みんな楽しかったって言ってくれたからなんだよね。会えて良かったって。そういうメンバーってなかなかないもの。

何気ない話に聞こえるだろうが、こんな一言に父さんはいたく感動してしまうわけだ。

帰る時になってもうひとつサプライズがあった。それは浜松から来たIdさんがみんなに「はいこれ、おみやげ」って言って手渡してくれたもの。

そう、春華堂の「うなぎパイ」。

いっしょに遊んでおみやげもらうなんて変だよなんて文句を言いながらも、その心づかいにダメ押しホームランを喰らっちまった。ホント充実のバーベキューだったのだ。もう一回リフレイン。
みんな楽しかったって言ってくれた。会えて良かったと言ってくれた。
だからね、また会いたいって思ったんだ。

基本なんだろうね。

 息子へ。東北からの手紙(2014年2月23日) 「オレはさ、現場監督みたいなもんだから…」
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写真と文●井上良太

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