息子へ。被災地からの手紙(2013年8月25日)

iRyota25

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いわき市の永崎の自主ビーチクリーン作戦!

ずっと会いたかった本柳真一さんに、彼の「現場」である四倉・久之浜で会った後、
小名浜へ向かう途中の永崎海岸に、海水浴を楽しむ人たちの姿があった。

そこで見つけた若者たちに、父さんは本柳さんの言葉に共通する思いを感じた。
「復旧ではなく再生。復興ではなく発展」という思いだ。

駐車場に車を入れて最初に目についたのは、数人程度の海水浴客や、夏の終わりの海を眺めに来ていた人たちにまじって、塵取りトングを手に砂浜を歩く若者たち。
傾いていく夏の日差しを受けながら、浜辺のゴミを拾っていた。

「もしかして、海さくらみたいなビーチクリーン活動?」と尋ねると、
「いや、そんな組織的な活動ってことじゃないんです」
「じゃあ、自分たちがした花火のごみを片づけてるの?」
「いえ、浜をきれいにしたいと思って」

「じゃあ、ビーチをきれいにするために有志で集まってやってるってこと?」

「ええ、まあ」

「それってすごくカッコいいじゃん!」

というと、青年は日焼けした顔で笑顔を見せた。

実は先週、後輩たちが自発的にビーチの清掃活動を行って、これからの活動継続を呼びかけていたのだとか。

「後輩が立ち上がったんだから、俺たちもがんばんなきゃ」
とこの日集まったのは、小中高とずっと同級生だったほぼ20歳の5人。

「もともときれいな海だもんね」
と声をかけると、彼は複雑な表情で語った。

「津波の後は流れてきたガレキがたくさんで、それに夏になると夜遅くまで駐車場で花火をやる人や、バーベキューのごみを放置していく人たちもたくさんいて、海は汚れるばかりでした。地域の人たちからは海岸を閉鎖したいという声まで出ていたほどなんです」

だからこそ、立ち上がりたかった。
立ち上がった後輩たちに呼応したかったんだって。

「海水浴場としてオープンしているわけじゃないけど、けっこう人がやってきます。夏になれば海で遊びたいと思うのは自然だと思うんです。バーベキューしたいっていう気落ちもわかります。でも、この海を汚してほしくない。自分たちがこうしている姿を見て、汚さないようにしようって感じてくれる人が増えてくれるといいんだけど」

自分たちがゴミ拾いしているのに、それでもゴミを捨てられたりしたら、きっとめげるだろうなあ。なんとか伝わってほしい、と心配したりもしていた。
「続けていけば、きっと理解してくれる人が増えるよ」と励ますしかなかった。

この浜辺も津波で大きな被害を受けたそうだ。震災後には治安の悪化を象徴するような事件も起きた。

「海を汚してほしくない」という言葉にジンときた。

広い砂浜に、ほんの5人のビーチクリーン部隊だったけど、若い世代が自分たちの海を何とか再生したいと立ち上がる姿には、ほんとにジンジンきた。

ダメージから復活しようと立ち上がったビーチを、今年はいろいろな場所で目にしたなあ。永崎の海の若者たちに、南三陸のビーチのことを話したら、にっこり笑ってくれたんだよ。

「その話、いいですね」

と言う20歳の若者の横顔を見ながら、ううん、キミもそれを実行しているひとりだよ、と思った。

お前たちの世代の未来を、ここでも感じた。

ダメージは大きい。だから活動することで未来を見つけ出す。見つけ出してやる。
──そんな未来だ。

 【ぽたるページ】息子へ。被災地からの手紙
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最終更新:

コメント(2

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  • H

    hashimo

    昨日ゎありがとうございました
    記事を閲覧してジーンときました
    これをきっかけにゴミを捨てる人が少しずつ減っていって
    くれれば私たちゎうれしいです

    • I

      iRyota25

      こんなすぐにコメントしてくれて感激です!
      これからもがんばってください!!
      これからもつながりで大応援します。
      ──おじんの方のボブでした。