文章を書いていると、ときどき困ることがあります。
それは文中で、登場人物が複数人に及ぶこと。
その人たちを、いかにして書き分けるかが難しいのです。
登場人物の書き分けが難しい
僕の場合、例えば誰かにインタビューをしたこともありますし、自分の旅行体験を紀行文にすることもあります。そんなとき、登場人物が多くなると、どう書き分けるべきかと混乱することがあるのです。
例えば男性が3人登場するとします。
これが男性A、男性B、男性Cという呼びかただと、誰が誰だかわかりません。
“僕は旅先の宿で男性Aと出会い、談笑していた。すると男性Bがやってきて
僕らの輪に加わった。彼もまた愉快な人で、さらに男性Cを紹介してくれた。
彼は九州出身だそうで、九州訛りがちらほらと聞こえた。彼らとはすっかり
意気投合し、明日は●●山へ遊びに行こうということになった”
こうなるともうゴチャゴチャですね。AもBもCもどんな人かわかりませんし、三人称の「彼」で呼んでしまうと、いったい誰を指しているかもピンときません。
もし仮に、マイケル、リチャード、デヴィッドなんて名前があったとしても、その人がどういう見た目なのか、どういう行動をするのか、どういう性格なのか……など、人となりまで伝わらなければ、内容も伝わらないと思うのです。
小説家はさらに頭を悩ませるらしい
必然的に登場人物が多くなりがちな小説などでも、こういった問題は考えられそうです。実際、小説家志望の人は、ここの壁に当たる人も多いのだとか。
例えば、小説における会話のシーンでも、せいぜい2~3人が限度ではないでしょうか。4~5人が発言するようなシーンであれば、かなりの高度な書き分けが必要だろうと想像してしまいます。
それに対し、
・そもそも登場人物を多くしない
・キャラクターを明確にするためのエピソードを用意する
・台詞に特徴を付ける
といった工夫もあるようですが、基本的にコレという正解はなさそうです。だからこそ、「登場人物の書き分け」は、自分なりに追求していくべきテーマなのかもしれませんね。
結局は自分なりの追求が必要
活字主体で文章を書く場合、映画やマンガなどに比べて情報を文字に依存することも多いかと思います。もちろん、写真を使ったり、イラストを使ったりできなくはないものの、やはり、基本は文章で勝負しなくてはならないでしょう。
じゃあ、どうするか。
例えば僕であれば、登場人物が複数人に及ぶ場合、名前だけ登場させても仕方がないので、その人の特徴や見た目の雰囲気など、どことなく添えるよう心がけています。しかし、人物が登場するたび「彼の特徴は~」なんて、くどい解説もできません。
このあたりは自分のさじ加減だと思います。
また、実際はその場にいたとしても、文章の内容に絡まない人であれば、その人のことは無理に書かない方が良いのかもしれないと、思うこともあります。それはそれでひとつのやり方だと思います。しかし、その時点で事実と逸れた話になるかも知れません。
結局、これも自分のさじ加減。難しいな……と思ってしまいます。
考えすぎでしょうか。
自分自身、「ここまで深く考えなくても、書いているうちになんとかなる」と思っているのですが、時々こうしたところが理由で伝わりにくい文章になる気もします。
正解が無いテーマは難しいですね。
まぁ、「登場人物の書き分け」に正解があってもつまらない気もしますが。結局は、自分なりの追求が必要だということでしょう。ハードルが高いです!
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