ひと口に島と言っても、「インフラが充実して人口もそこそこ多い島」もあれば、「過疎化・高齢化が進み、人口が100人いるかいないかという島」もあります。 「何もない」を味わうのは島の楽しみかたのひとつですが、本当に何もなければ、いざという時に困ることもあるでしょう。特に「欲しいものを買う」なんてことも、島ではなかなか難しいのが普通です。
また、内地では誰もが知っているファーストフードのあの味。島では日々新鮮な野菜や魚が揃うのに、時々ムショーに食べたくなるあの味。あれも離島ならばなかなか食べられません。最近であれば、去る12月19日に、沖縄離島では石垣島に続き2店舗目となるマクドナルド宮古島店がオープン。宮古島としては悲願のオープンだったため、市をあげて盛り上がっているニュースが印象的でした。 そこで、ここでは離島に展開するチェーン店をいくつかピックアップしてみました。実は、ありがたい存在でもあるんです。
コンビニ
内地では1kmあるけば1店舗は見かけるんじゃないかというほどのコンビニも、島では珍しい存在です。スーパーや個人商店が機能している島も多いですが、なんといってもコンビニはある程度何でも揃い、営業時間が長めな点が嬉しいところ。島の夜は早く、夜遅くまで営業するお店は稀です。(そのクセ、島人は夜遅くまでお酒を飲みます。)買い出しに、買い足しに、島の生活を支えてくれる存在なのです。
大手を寄せ付けない地場チェーン
やはり地場チェーンが多いのが特徴でしょうか。大手と呼ばれるチェーンが陸路のつながっていない離島へ出店するケースは非常にまれだと分かります。
北海道では圧倒的なシェアを誇るセイコーマートは、大手が「参入できない」と言う離島地域や道内末端地域までくまなく展開しています。また、鹿児島を中心に九州南部に展開するイケダパンが運営するアイショップは、喜界島や与論島といった人口が1万を割る島へも出店。沖縄のココストアも同様で、伊江島、久米島など、人口1万人未満の島への積極展開が見られます。
ファーストフード、レストラン
本土ではおなじみのファーストフード。栄養価の低いジャンキーな食べ物だと分かっていても、ふとした時、ついつい食べたくなってしまいます。観光客の立場なら「わざわざ島でファーストフードなんて・・・」と思っちゃいますが、島民にとっては嬉しい存在のよう。それぞれオープン時には大いに賑わっています。ここではレストランも併せて紹介します。
なんでもそろう宮古島、石垣島
以上に紹介しましたが、宮古島、石垣島は内地と遜色ないほどに充実しています。それぞれ市政であり、人口も4万人以上。周辺にも離島が多く、都会的な役割を担う一面もあるようです。周辺離島の島民も、「宮古島、石垣島に行けばなんでもそろう」という認識があり、定期的に買い出しに出かけることもしばしば。そのほか、モスバーガー、ジョイフル(レストラン)なども離島への展開は積極的な印象。ほとんどのチェーンが地元企業とのFC契約を採用していますが、マーケティング戦略にも違いがありそうですね!
ちなみに上記の島で一番人口が少ないのは徳之島で人口はおよそ27,000人。チェーン店が出店するには、このあたりが最低ラインでしょうか。
スーパー、雑貨、100円ショップ
島では生活用品などは地元の個人商店で買い揃えることがほとんど。それでも足りないものは内地でまとめ買いが基本です。(最近ではネット通販もさかん)しかし、なかには量販店が離島に進出しているケースもあり、以下を参照してもわかるとおり、島民の生活に一役買っています。
余談ですが、僕の経験上、離島の個人商店では時折、100均の商品や量販店の格安プライベートブランドが、 割高 で置かれていたりします(笑)。おそらく内地へ買い物に行った際、大量に買い付けたのでしょうか。安く仕入れて高く売る。なるほど、商売の基本ですね!
愛される100均商材
特に100均商材は島民にも例外なく愛されるようで、人口の多い島でもそこそこ見られます。また、表では触れていませんが、ダイソーは島と結ばれている内地の港周辺に多く展開しているのも特徴的。「内地へ出かける島民」という客層を狙っているのでしょうか。また、九州を中心に展開しているディスカウントストア・ダイレックスも離島に4店舗進出。島はどうしても物価が高めという印象が強いだけに、島民としては嬉しい味方かも知れません。
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