東北には「ひまわり」がよく似合う iRyota25 2014.08.01 2 2,592 0 いまから3年前、廃墟のようになった町に小さな双葉が芽を出した。ガレキと呼ばれる被災物に覆われ、町はまだくすんだモノトーンの世界だった頃のことだ。津波に襲われた後、晴れた日には塩が浮き上がるような固い地面から芽生えた若葉に、たくさんの人たちが心を撃たれたとい
越喜来はきらいですか? いえ、大好きです! iRyota25 2014.04.11 4 3,335 0 岩手県大船渡市越喜来。知らなきゃ読めない地名ですが「おきらい」と読みます。 その越喜来でずっと気になっていた、まるでおもちゃ箱のようなこの施設。掲げられた手描き看板には――。 ここがオキライですか? いいえ地名はオキライでも、だ~い好きです! 場所は、道の駅三陸
【遺構と記憶】がれきがなくなるとは? 2013年12月30日の大槌町 iRyota25 2014.01.22 2 4,085 0 2013年の年末、岩手県大槌町に行った。約1年2カ月ぶりだった。 上の写真は津波に持って行かれた住宅の跡地。まだ新しそうなコンクリート基礎の天端に、上屋を固定していたはずのボルトだけが残されている。(ここにはどんな家が建っていて、どんな人たちが暮らしていたのだろ
リアス・アーク美術館にある「被災物」と震災のリアリティ iRyota25 2013.10.31 5 3,263 0 「ノアの方舟」から名付けられた美術館で、会期が定められていない展覧会が続けられている。会場に足を踏み入れると、「モノ」と「言葉」が絡まり合った記憶の森が目の前に広がる。森は見た目の広さからは想像できないほど深く、そこここに物語の果実があふれている。たとえば
復興支援ベース アーカイブス iRyota25 2013.12.27 1 2,511 0 復興支援ベースに掲載された過去の記事から、もう一度読み返してみたいものを取り上げて紹介していきます。 84歳、みつぎさんの言葉が刺さります。 女川の離島に生まれ、女川に嫁ぎ、昭和三陸地震、チリ地震、そして東北大地震と3回の津波に遭遇した阿部みつぎさん。人生への
原発から10km。富岡町のいま iRyota25 2013.06.28 5 9,522 0 JR常磐線富岡駅。 たんまりと水がたまった「立入り禁止」の標識。 印刷した紙をパウチしたものらしいが、 虎ロープに括り付けるための小さな穴から入ってきたのだろうか。 原発事故から2年余り、警戒区域に指定され続けていた時間の重さを感じる。 月の下交差点から駅方向へ
バニラスプーンの物語 iRyota25 2013.10.24 1 2,258 0 アイスクリームのスプーンってどうしてあんな形をしているんだろう。 喫茶店でアルバイトしていた時、ふと疑問に思った。 ティースプーンやコーヒースプーン、ヒメフォークなどなどたくさんをトーションで拭きながら先輩に聞いてみると、 「器を舐めなくてもいいように」 と単
大船渡駅前の時計塔 iRyota25 2013.10.24 1 2,405 0 3時24分。津波が町に到達した時間で時計は止まっている。 時計塔がいまも立ち続けているのは岩手県大船渡市の沿岸部、大船渡駅前。 港からは200mも離れていない。 駅の東側を南北に走る県道230号線。大船渡駅と盛駅、ふたつの市街地を結ぶ線路に沿って走る道。国道と並行する
息子へ。被災地からの手紙(2013年6月4日) iRyota25 2013.06.13 3 1,863 0 2013年6月2日 岩手県大船渡市越喜来 あれからもうすぐ2年と3か月だ。 津波の悲惨さを伝えるような写真記事はどうしたものだろう。 「もうそろそろ。」 撮ってきた写真をモニタに並べながら、そう思った。でも違うぞと思い直した。 ひとつの出来事をすぐに思い出した。最初に被