まず最初に訪れたのが龍舞崎です。大島の最南端に位置し、島を代表する景勝地のひとつです。岬の先端には龍舞崎灯台があります。龍舞崎は、日本の中でハワイに最も近い場所です。
昨年大島に来たときには、この辺りにはまったく車や人はいませんでしたが、今回訪れた際には、駐車場が車やツーリングのバイクで満車になるほど、多くの観光客でに賑わっていました。
ここ龍舞崎には、浦島太郎に登場する乙姫様が流れ着いたという伝説が残る乙姫窟(おとひめいわや)があります。また気仙沼の鹿折地区の海岸に浦島という地名があります。東側と西側の海岸をつなぐこの洞窟で、浦島に住む漁師の若者が、高波の中、乙姫を助け出し介抱したと言い伝えられています。
この浦島と乙姫の伝説は、大島の「亀」山という地名、「宮城」県の(竜)宮城(ぐうじょう)という地名もあり、この伝説の信ぴょう性を高めているようです。ちなみに、この浦島と乙姫の伝説から、気仙沼と大橋を結ぶ道を「気仙沼大島龍宮海道」、トンネルを「浦島トンネル」、「乙姫トンネル」と名付けられました。
岬の先端に着くと、龍舞崎灯台がありました。この龍舞崎灯台は13代の灯台守が気仙沼の海を守ってきましたが、現在では無人で管理されているとのことです。
クロマツ林と岩礁に荒々しく波が打ち寄せる龍舞崎の光景は、まさに絶景です。
休暇村
次に向かったのは休暇村です。昨年宿泊した宿で、亀山ツアーでガイドをして下さったスタッフさんに、気仙沼大島大橋が開通して大島がどう変わったか、お話しを聞くことができました。
「今年は大橋が開通したため、おかげさまで観光客がたくさん休暇村にも宿泊してくれました。ありがたいです。」
大島が開通して1ヶ月で、例年の1年分の観光客が大島を訪れたようです。大橋開通は大島の主要産業の1つである観光業に大きな恩恵を与えているようです。
田中浜
休暇村から階段を下った場所に田中浜があります。ここ、田中浜は夏は海水浴客で賑わうようです。こちらには大島での講和会・屋外プログラム・体験学習ができる体験学習施設もあり、語り部さんもこちらの施設で講話をされたことがあるようです。
もともと浜には防風林がありましたが、津波ですべて流失してしまい、現在は新しい松の苗が植えられていました。
田中浜には、静岡では見られない綺麗な貝殻がたくさん落ちていて、子供たちも大はしゃぎでした。
田中浜で走り回ってお腹を空かせた子供たち。お昼の時間が近かったので、語り部さんおすすめの「桜田」さんにて、ランチをいただきました。
こちらのお店は東日本大震災の津波で被災し店舗が使えなくなってしまったため、自宅を改装してお店を続けているそうです。とてもアットホームな雰囲気のお店で、静かな場所にあり、ゆったりと食事を楽しめました。
お昼ご飯を食べながら、ガイドさんに大橋開通の喜びを伝え、どのように生活が変わったのかお話しを伺いました。
ガイドさんのお話によると、まず病気への心配が無くなったのが大きいようです。橋がまだ無かった頃は、救急車はあったものの、病院へ向かうにはフェリーを使い気仙沼の町に行かなければならず、何時間もかかってしまっていました。
簡単に町に出られるようになったのは本当に便利なった反面、今までは足りないものがあっても我慢していたのが、簡単に町に買い物に行けるようになり、物を買い過ぎてしまうようになったようです。
また、これまで島内に信号が1つしかなかった大島に、マイカーやオートバイの観光客が猛スピードで道路を走り、今までのんびり暮らしていた住民の方は冷や冷やしているようです。
大島島民の悲願と言われた大橋開通の反面、島内で唯一のスーパーマーケットが廃業になったという事実もあるようです。
亀山
昨年は3回も登った亀山。気仙沼大島大橋の開通で、マイカーでの観光客が大勢訪れていました。現在、マイカー規制で途中までしか登れず、運行バスにて亀山の頂上近くまで行くことができます。
東日本大震災で孤立した気仙沼市大島で、大規模な救援活動をしたのが米軍でした。瓦礫の撤去、砂浜清掃、食料支援、なんでも泥まみれになってやってくれたのが海兵隊の方たちだったそうです。別れの際は、島民みんなが行かないでほしいと言ったそうです。
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