船浮集落 - その2.陸の孤島で音楽祭「船浮音祭り」【旅レポ】

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陸の孤島で音楽祭「船浮音祭り」

ちいさな集落にたくさんの人が集まった。

 4月下旬のこの日はGWの1週前にも関わらず、多くの観光客で賑わっていた。あとで新聞で確認すると、東京や大阪といった遠方からのファンも駆けつけていたそうだ。船浮集落にて年に一度行われるイベント「船浮音まつり」。船浮集落出身の歌手・池田卓さんが呼びかけて始まった音楽祭である。 船浮集落の中心地・かまどま広場には500~600人は集まっていたのではないか。日ごろの40人が暮らす集落を思えば、その規模の大きさはすさまじい。今回は第2回目の開催。それこそ第1回は、受け入れる船浮集落としても不慣れなうえ、勝手も分からず苦労したそうだ。集落の小中学生4人も、機材運びなど運営を手伝っていた。

 「船浮音祭り」主催者でもある池田卓さんはこの集落の出身だ。進学と同時に沖縄本島へ移り、19歳で音楽活動を開始し た。沖縄県内はもちろん、全国にもファンを抱えるアーティストで、県内では手がけた曲がCMソングに起用されることもしばしば。僕もこの日を境に、大阪の沖縄料理店や東京での沖縄物産展にて行われるコンサートへ足を運んでいる。「娯楽の全くなかった船浮に元気と夢を与えたい」との願いを込め、2007年に 「第1回船浮音祭り」が開催された。(以来、毎年欠かさず続けられている。2012年現在)

ステージで歌う池田卓さん 

 池田卓さんは当時(2008年時点で)29歳。僕は当時20代に突入したばかりだった。ただ、同じ20代でもここまでのことができるのかと痛く感動した覚えがある。たった40人の集落に多くの協賛企業、そしてお客さんを集め、ここまで盛り上がることができるのか。大学に人並みに学びながら、アルバイトで日銭を稼ぎ、やっとの思いで西表島に来た僕にとって、小さな集落で育まれた池田さんのバイタリティーがとてつもないもに見えたのだ。

 「船浮音祭り」が終わると臨時便が次から次へとお客さんを運ぶ。船着き場では、船浮集落の方々が見送ってくれる。さっきまでの盛り上がりが嘘のように静けさを取り戻していた。船浮集落の小中学生4人が、男連中の手伝いに呼ばれて駆けていく。全員男の子だった。彼らも池田さんと同じように、船浮の今後を担っていくのだろう。

グルクンの唐揚げの出店。「すぐるくん」と掛けている。 

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