フィンランドでは伝統ある本気のスポーツ大会
北ヨーロッパのフィンランドでは携帯投げ大会と呼ばれる一風変わったスポーツ大会が行われています。2000年から始まった伝統ある世界選手権で、競技者は携帯電話を投げて飛距離やテクニックを競います。『携帯電話投げ世界選手権大会』という正式名称もあって、参加者は7ユーロ(約740円)を支払えば誰でも参加できるので、見物客が急きょ参加を申し出ることもあるようです。
参加者は主催者側が用意した旧型携帯電話から投げやすい形の機種を物色し、2回の投擲のうち記録のいい方で飛距離を争います。一見するとふざけた大会のように思えますが(笑)参加者は真剣そのものです。大会は男子の部、女子の部、団体戦、フリースタイル、12歳以下の部の5部門に分かれています。
1・個人部門: 上手投げで飛距離を競う。
2・団体部門: 最高3人までの競技者が1度だけ投げ、その合計飛距離で競う。
3・フリースタイル部門: 投げる際の振り付けの美しさと独創性を競う。
4・ジュニア部門: 12歳以下の子どもが対象。飛距離を競う。
2012年大会の男子個人部門では地元フィンランドのEre・Karjalainenさん(18歳)が101,46mという驚異的な世界記録を生み出しました。プロ野球選手でも硬球を110m投げれば強肩とされるので、携帯電話を100m以上投げるなんて信じられない記録です。イチロー選手も顔負けのレーザービームの持ち主ですね!この人が野球のボールを投げたら一体何メートル飛ばすんだろう・・・!?ちなみに折りたたみ式よりもストレートタイプの方がよく飛ぶらしいです。おそらく、空中での抵抗が少ないのが原因なのでは? 2011年大会のフリースタイル部門ではオーストラリアのエイレンさんが優勝。「その辺で数分練習した」と言う彼女は1回目に側転投げ、2回目に逆立ち投げで挑みました。逆立ち投げではケータイが口からポトリと落ち、大会中最低記録でしたが、そのクリエイティブな投擲が高く評価されました。
なぜこのような大会がフィンランドで生まれたのでしょうか?
フィンランドは携帯電話の母国として知られています。フィンランドの人々は携帯電話が大好きで、常に最新の機種を持ちたいと考えいます。新型が発売される度に次々と購入してしまうので、欧州の他国から見ると使える携帯電話があるのになぜ新しいものを欲しがるのか理解に苦しむといいます。フィンランド国内にある何千もの湖には多くの不要となった携帯電話沈んでいます。勿論、不法投棄しているのはごく一部の人々であり、ほとんどの人は携帯電話に有害物質が含まれていることを理解してリサイクルを実行しています。しかし、それを面倒だと感じてる人々が多いのも事実です。
携帯電話投げ世界選手権は人々が面倒だと考えている使用済み携帯電話のリサイクルをスポーツにすることで、楽しみながらリサイクルを実行するために生まれた競技なのです。同選手権には地域のリサイクルセンターも協力しており、競技に使用された携帯電話を全て回収しています。さて、この大会の優勝賞品はやっぱり新品の携帯電話だということです!
最終更新:
uematsu
そうですね、このスポーツがどうしてリサイクルに役立つのかはよく分かりません(笑)湖に捨てるくらいなら世界選手権に出てみれば?ということでしょうか。100メートルくらい飛ばしてみたいもんです!
ockn1006
面白い発想ですね~
なんで投げることになったのかはいまいちわかりませんが、とにかくスカッとしそうで一度やってみたいです。笑