プロ野球・戦力外選手から2012年シーズンを振り返る(セ・リーグ編)

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やるせない季節

 10月に入り、プロ野球もいよいよクライマックスシリーズが近づいてきました。セパ共に上位3球団の熱気が渦巻きつつある季節ですが、一方で寂しいニュースも。 2~4日にかけて各球団が軒並み戦力外通告を行いました。入団時は世間を騒がせた選手や、大枚をはたいて獲得した割には活躍しなかった選手、一度も一軍の大歓声を味わうことなくひっそりと引退する選手まで様々です。おそらく選手たちも通告されたばかり。今後の進路も気になるところです。

 さて、この戦力外になった選手たちですが、これがまたチームの強さと照らし合わせるとなかなかに面白い。

Aクラス3球団

読売ジャイアンツ

中日ドラゴンズ   東京ヤクルトスワローズ   

投手

朝井秀樹(28)投手

平井正史(37)投手

渡辺恒樹(34)

久米勇紀(27)

小笠原孝(35)

小野寺力(31)

古川祐樹(27)※育成 

久本祐一(33) 

一場靖弘(30)

土本恭平(26)※育成

金剛弘樹(33)

山岸穣(30)

宮本武文(22)※育成 

マキシモ・ネルソン(30) 

加藤幹典(27)

斎藤圭祐(22)※育成

斉藤信介(30)

木下達生(24)

内野手

円谷英俊(28)※育成 

高島祥平(22) 

上野啓輔(26)※育成

財前貴男(25)※育成

外野手英智(36)

捕手 福川将和(35)

伊集院峰弘(24)※育成 

加藤聡(26)※育成内野手

麻生知史(25)※育成

外野手小林高也(28)※育成

 

外野手福地寿樹(36)

 

 

北野洸貴(24)※育成

 

 

曲尾マイケ(20)※育成

平均25.7歳 

平均31.33歳 

平均28.5歳

まず上位3球団。特に興味深いのはやはり圧倒的な戦力で優勝した巨人。育成選手が大量に解雇となってしまいました。思い返せば2009年は5人、2010年は8人、2011年は6人と、ドラフト会議では育成枠の選手を次々と獲得、まさに乱獲しています。その甲斐もあって、山口鉄也投手、松本哲也外野手などそれぞれ大成功と言って良いほどの活躍をするなど、一定の成果を上げています。今年も河野元貴捕手、岸敬祐投手が登録され、今後に期待したいところ。しかし一方で、名を上げることのできなかった無名育成選手たちが、そのままプロ球界を去ります。中にはドラフト指名されながら育成契約へと”降格”した選手も。脱「金満巨人」を目指し(?)、「育成の巨人」と言うようになったものの、単純に「数撃てば当たる」といったところです。辞めていく選手を思えば寂しい限り。良くも悪くもシビアな巨人といったところでしょうか。恐らくプレーオフ後に追加で発表されるでしょう。

次に2位中日。こちらは高齢かつ浮かない選手が多く戦力外に。「高齢化が著しい」と言われる中日ですが、毎年血の入れ替えは割と鮮やかな印象があります。セリーグ6球団の中では(現状)引退・戦力外選手の平均年齢が最も高く、ある程度若返りが見込めそうです。また、惜しまれつつ引退する英智や、他球団が獲得の意向を示す平井、久本のように、「まだやれる」と思われる選手も何人かリリース。派手な補強も少なく、地味ながら着々とチーム作りを進める中日は来期も上位を争う気がします。3位東京ヤクルトは、今シーズンほぼ出番のなかった選手が次々と解雇へ。レギュラーにケガ人が多く、苦戦を強いられたシーズンですが、そこでチャンスを得た選手が日替わりで活躍するなど、意外と(?)層の厚いチーム力を見せつけたヤクルト。特に長年2軍に甘んじていた雄平や、スーパーサブ森岡あたりの活躍は目覚ましいものがありました。そんな中で活躍の場を得ることができなかった選手たちの解雇ですので、ある意味当然の結果と言えるでしょうか。(楽天)入団当時は注目を浴びた一場もヤクルトでの開花とはなりませんでしたが、再起をかけて次の職場を探すようです。福地の引退は不思議でなりません。衰えつつもなお現役続行にこだわる選手が多いなか引き際としては鮮やかすぎますが、ヤクルトの場合は高齢の宮本がまだまだ活躍しているだけに、やはり残念。

Bクラス3球団

広島東洋カープ阪神タイガース

横浜DeNAベイスターズ

投手小松剛(26)

投手小林宏之(34)

投手清水直行(36)

相沢寿聡(24) 

松崎伸吾(29) 

ジオ・アルバラード(34)

永川光浩(24)※育成

石川俊介(27)

大沼幸二(33)

捕手

中村亘佑(21)※育成 

蕭一傑(26) 

ボビー・クレイマー(32)

内野手石井琢朗(42)

横山龍之介(24)

クレイトン・ハミルトン(30)

ブライアン・バーデン(31) 

鄭凱文(24) 

福山博之(23)

山本芳彦(28)

吉岡興志(25)※育成

小林公太(21)※育成

外野手

末永真史(31)捕手

城島健司(36)内野手

ランディ・ルイーズ(34)

 

内野手クレイグ・ブラゼル(32)

大原淳也(28)

外野手

金本知憲(44) 

高森勇旗(24)

 

野原祐也(27)

 

 

甲斐雄平(24) 

平均28.38歳

平均29.33歳

平均29.5歳

さて、上位3球団とは大きく差を開けられた下位3球団。おそらく来年もほぼ順位は変わらないように思います。

4位広島は名球会入りを果たしている石井琢朗ほか、一軍で何度か名前を見聞きした選手が5名、育成2名が引退・戦力外となりました。広島の場合はそもそも若手主体のチームなので、血の入れ替えよりもチーム力の底上げが急務となります。大型補強に消極的なチームですから、若手選手の開花が上位争いのカギ。今年は酸いも甘いも経験した福井、今村、野村、中崎など今後に期待したい投手陣は豊富です。打者では堂林に期待がかかります。定位置の5位を脱した今シーズンは4位。外国人選手の覚醒などがあれば、Aクラスも見えてきそうです。5位阪神はようやく、金本、城島、小林など高齢高給選手がタテジマを脱ぐことになりました。若返りを図りたいところですが、球団や和田監督は福留や西岡といった、メジャーでは芳しい成績を残せなかった”元メジャー”の獲得を目指しているご様子。資金も潤沢に用意する方針とのことで、相変わらず「金満阪神」は続きそうです。また、金本、城島、小林が平均年齢を上げているので目立ちませんが、20代半ばの選手の解雇が多いのも気になります。ただでさえレギュラーに外様選手が多い阪神。育成力の無さが如実に表れています。また、2軍で3割後半の打率を残していた、阪神ファン期待の野原まで解雇となっては、ファンも頭が痛いはず。監督としてもGMとしても、特に優れた実績の無い中村勝広をGMに据えた阪神ですが、快方に向かう気配は全くありません。

長らく”底”しか見ていない最下位横浜、30代半ばの中堅選手の解雇が目立ちます。阪神と同じく補強のアテが外れまくっていることが伺えます。特に外国人は4人解雇になりました。外国人の良し悪しを見抜く眼力には疑問符が付きますが、来年もし”アタリ”を引けば、阪神あたりを追い抜く可能性も出てくるのではないでしょうか。今年は結果を残せなかった中畑監督ですが、横浜のチームの空気は目に見えて良くなったように思います。しかし主力選手には外様高齢選手も多く、補強・育成の双方からの底上げが急務。特に12球団中最悪の3.70の防御率を記録した投手陣の整備が待たれます。

まとめ

引退・戦力外の選手から今シーズンを振り返ってみました。これが、ドラフト会議や戦力補強でどう変わっていくのか楽しみでなりません。また、おそらく現時点ですべての戦力外選手が発表されたわけではなく、第2報があると思われます。引き続き注目していきたいと思います。パリーグも出揃ったら振り返ってみます。(つづく)

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