伊良部島、下地島 - ダイビング、シュノーケリングの穴場(沖縄・宮古列島)

shima

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”イラブルー”の神秘的な光

 海が綺麗な沖縄の島々。沖縄好きの人々の間では「どの島の海が一番きれいか」という議論が盛り上がったりするものです。もちろんそれぞれ甲乙つけがたく、本来は個人の好みに委ねるべきところですが、それでもあえて推したい、万人が楽しめるであろう「ハズレなし」の島があります。それが伊良部島、下地島。宮古島・平良港から4km北西に浮かぶ島です。 一見するとひとつの島に見える伊良部島と下地島。地図をよく見ると、両島は紙が破れたかのようなギザギザ状に離れており、6つの橋が架かって繋がっています。その独特な地形はすべて隆起サンゴによるもので、周辺の海域はダイビング、シュノーケリングのメッカ的存在。宮古列島のメインランドである宮古島を中心に、マリンスポーツファンが多く訪れるます。沖縄の中でも宮古列島が特別視されるのは、宮古列島が県内でも数少ない「山と川を持たない島々」であること。汚泥や赤土が海へ流れることが少なく、サンゴや海に悪影響を与えにくい点が挙げられます。

 そんな絶好の環境下において、最も注目したいのが伊良部島の独特の海の色!!沖縄の海は、コバルトブルーやエメラルドといった鮮やかな色で例えられることもしばしばあります。しかし、伊良部島の「透き通る濃い青色」はちょっと例えようがありません。いつしかその独特な海の色は”イラブルー”と呼ばれるようになり、ファンに親しまれています。 そしてその”イラブルー”を最も感じる「青の洞窟ツアー(バタルツ)」!!これが見逃せません!!海から覗き込む海食洞は龍の神が宿るとされるパワースポット。水面を覗き込むと見えるのは百数種の熱帯魚。洞窟から外を見ると差し込む太陽の光と澄み渡る空。ぷかっと仰向けに浮かべばパワーが充電されるかも?嬉しいのはダイビングだけでなく、シュノーケリングやボートでも綺麗な海を堪能できる点。初心者にも敷居が低くてかなり遊びやすいはずです!!

伊良部島の見どころ

 宮古島がスマートな都会なら、伊良部島は人情味あふれる漁師町のような印象。農業は他の島々と同じくさとうきび栽培が主ですが、同時に古くからマグロやカツオの漁でも栄えてきました。また、意外と人口が多く、団地のような集落が6つあります。観光客の大半がマリンスポーツ目当てですが、のどかで何もない農道を車やバイクで走ってみるのも良いかも知れません。また、海岸沿いは巨岩が多いのが印象的です。これらはかつて起こった明和の大津波によるもの。自然のダイナミックさを感じるポイントが随所に見られます!

景色を楽しむ

青の洞窟(バタルツ)(場所)

沖縄本島などでも有名な「青の洞窟」とは、海からシュノーケリングやボートで入ることができる海食洞のこと。元々観光ガイドにもあまり載っていませんでしたが、ダイビングサービスの業者がツアーを始めたことをきっかけに人気が爆発。今では伊良部島では欠かせない人気スポットとなりました。島にはいくつか業者があるため、好みのサービスを見つけて遊びに行くことができます。

牧山展望台(場所)

伊良部島最高地点で標高88.8mの牧山にある宮古列島が一望できる展望台です。道中は遊歩道として整備されており、亜熱帯の原生林のもと森林浴が楽しめます。宮古列島では良く見かけるサシバ※をかたどった見た目がポイント。

※ サシバ・・・タカのように目つきが鋭いタカ目の鳥。4月ごろに本州へ飛来・繁殖。秋ごろには南下し南西諸島を経由、集団渡来を繰り返して、東南アジア方面を目指します。道中は宮古列島にも集団で訪れて休息をとるようで、宮古列島では馴染みの鳥となっています。

ヤマトブー大岩(場所)

牧山展望台のすぐ南、車道沿いにあるのがヤマトブー大岩。車で走行していてもかなり目立つので気づくかと思われます。一見断崖絶壁にも見えますがれっきとした岩で高さおよそ15m。大和(日本)の廻船の帆の形に似ていることからこの名前になったとか。うーん、言われてみれば・・・??

渡口の浜(場所)

島の南部、下地島に渡る橋の手前にある海水浴向けのビーチです。潜って楽しむような場所ではないようですが、さらさらの砂浜と青の美しい海が人気で、駐車場、トイレ、シャワー、売店など揃っているのが特徴。キャンプにも最適です。のんびりアウトドアを楽しむにはもってこいの場所と言えそう。

平成の森公園(場所)

広々とした公園に体育館、野球場・・・、離島にしては実は意外と人口の多い伊良部島。そんな島民の憩いの場としての役割を果たしているようです。ちなみに展望台でも見かける巨大サシバ像ですが、ここにもあります。こちらのはなんと滑り台!!かなり巨大で妙にリアル、滑り台ごと持って行かれそうにも見えたり。

アラガー(場所)

山や川が無いことから「海が汚れない」という利点がある宮古列島。しかし裏を返せば、水の確保が困難を極めたのもまた事実です。アラガーはそんな時代に活躍した、伊良部島で一番古い井戸。「その昔、水に濡れた鳩を追っていくとこの井戸が見つかった」なんて伝説も。

佐和田の浜(場所)

島の西部にある伊良部島を代表する浜。遠浅の海には似つかわしくない、巨岩だらけの海が特徴的で「日本の渚100選」にも選ばれました。遊泳には適さないので、木陰でくつろぐ程度が良いかも知れません。「すぐ近くには隣島・下地島の空港があるため、誘導灯が海中に突き出ている。」、「干潟に石垣を積み上げ、潮の干満で垣の内側に取り残された魚を捕る魚垣(ながき)が残っている。」など、ひと味変わった見どころが面白い場所でもあります。

白鳥崎(場所)

島の北端。サンゴ群落が広がる海はシュノーケリングにも最適で、時折大物も見かける楽しい場所です。

フナウサギバナタ(場所)

つい「ウサギでもいるのか」と思ってしまいましたが、これは島の言葉で「船を見送る岬」という意味。ここから車で5分程度の佐良浜港から出航する船を見送った場所だそうです。今は展望台として使われています。やはりここにも巨大サシバ像が!

サバウツガー(場所)

上述のアラガーと同じく、水資源の乏しい時代に活躍した井戸です。西側の集落を支えたアラガーに対し、東側・佐良浜の集落の水源として機能しました。当時水汲みは女性の仕事だったそうで、123段の階段を毎日4往復もしたとか!!島のおばあはやはり健脚なんでしょうか。

文化に親しむ

伊良部トーガニ

即興の歌詞を旋律にのせて掛け合いのように謡う伊良部島独特のうた。その昔、畑の作業中に誰かが謡うと、遠くからそれに対して返事をするかのように歌で返したりしたそうです。中には恋心を歌にして意中の異性に語りかけたりした人もいたとか。や~大胆!!今では歌える人も減ったそうで、島では伝承に力を入れているご様子。

アギヤー漁

昔は沖縄県内各地で見られた追い込み漁。ハタキのようなヒラヒラがついた棒を持ち、横一列になったダイバーが集団で魚を追い込み、大網で捕らえます。魚は主にグルクンなど。しかし、潜水病などのリスクもあるためか後継者が育たず、現在は伊良部島でしか見られなくなりました。伊良部島に残る団体も高齢化が進んでいるため、後継者育成が急務となっています。

下地島の見どころ

島の大半が空港となっている下地島。伊良部島が6000人前後の人口を擁するのに対し、人口が100人にも満たない島です。ただ、実際に見てみると車で気軽に行き来できるため、伊良部島と合わせて一つの島という感覚が強くなると思います。あまり、別の島という気にはならないのではないでしょうか。一番の人気スポットはおそらくジェットパイロットの訓練飛行ですが、「残地」と呼ばれる飛行場以外の場所にも、少ないながらに見どころがあります。伊良部島と合わせてぐるっと見て回って損はないでしょう。

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