素朴な集落、派手な海
沖縄本島の西にあり、慶良間列島からも少し北へ離れた粟国島。一島一村の静かな島です。島の主産業はさとうきび栽培で、一見するとどこにでもある沖縄の島。なだらかな土地にさとうきび畑が、まさにざわわざわわと言わんばかり。暖かい空気を吸ってぐっと伸びをしたくなるようなのどかな印象があります。さらに島にはハブがおらず、キャンプにも最適。過ごしやすい島と言えるでしょう。
しかし、ただ過ごしやすいだけではありません。注目したい魅力はむしろ海にあります。島内にはおよそ20か所ほど数えられるダイビングポイントがあり、このどれもがダイナミック!特にオススメしたいのが、初夏あたりに見られるギンガメアジの大群です!!人間なら満員電車かと思われるほど、ぎゅうぎゅうに群がったギンガメアジはちょっと想像以上。同時期だと、同じく群れを成して回遊するイソマグロも見ごたえがあります(こっちはもう少し間隔をあけて泳ぎます。笑)。そのほか、入り組んだ地形で暮らすカラフルな魚たちや、洞窟も粟国島ダイビングの醍醐味。さらには海底遺跡もあるらしい(?)。 そんなダイナミックかついろどり溢れる海は、陸地でも大活躍!この海水を使用した粟国島の自然塩は食通や料理人を唸らせる絶品で、わざわざ買い付けに来るシェフもいるんだとか。15%以上含まれるミネラル分は、間違いなく体にやさしいだろうと想像してしまいます。
潜って絶品、使って絶品の粟国の海。体感せずには帰れません!
粟国島の見どころ
ビーチで遊ぶ
ウーグの浜
島の東部に広がる浜一帯をウーグの浜と呼びます。漢字で書くと「長浜」。文字通り東に長く広がっています。夏場の観光客はまず海に出かけ、ダイビングを楽しむので、沖縄の離島らしい鮮やかな色の海にも関わらず、タイミングが良ければ海を独占することもあるとか。
景色を楽しむ
モンパノキ群落
アフリカ、オセアニアなどの熱帯地域に生息するモンパノキ。日本では奄美群島以南と小笠原諸島に生息しています。種としては海岸沿いを好むそうですが、粟国島においてもウーグ浜をはじめとする東側の海岸一帯に生息しています。びっしりと生育するため、十分な木陰ができるほどだとか。沖縄においては珍しくないのですが、こと粟国島においては元気に育ち、村との縁も深いため、天然記念物に指定されています。
洞寺鍾乳洞公園(てらしょうにゅうどうこうえん)
沖縄の離島らしい清々しく広々とした景色が広がる公園です。その昔、那覇の雲水という和尚が、水面を下駄で歩けるのかという賭けをして失敗。粟国島に流刑になったという伝説があります。しかし、雲水和尚はこの島が水に合ったようで、洞窟に棲みながら島民に親しまれ、様々な相談事に乗ったそう。なかなかのトンデモなエピソードを持っているだけに、島民へのアドバイスも奇抜だったのでしょうか。また、琉球民謡「むんじゅる」の発祥の地でもある粟国島。公園にはむんじゅるのブロンズ像も建てられています。
筆ん崎
港から向かって左、島の最西端まで歩くと筆ん崎と呼ばれる崖があります。この地点で標高が88mもありますが、その先はほぼ垂直にも見える崖と海。ダイナミックとはまさにこのことかも知れません。度胸試しには良さそうな場所かも(?)。告白の場所として「吊り橋効果」と同じ効果も期待できそうですが(?)、保証はしかねます。くれぐれも安全に。また、崖は草木が根付く一方でむき出しの白い岩肌も印象的。これは、数万年前までこの一帯が火山だったことを物語る白色凝灰岩(はくしょくぎょうかいがん)だそうです。
マハナ展望台
筆ん崎手前にある、東シナ海を一望できる展望台。夕陽の時間はぜひここへ。
番屋跡
島の最高峰で、遠見台の役割を担った場所。ほかの島々と同様、異国船を監視し、必要に応じてのろしを上げたそう。
粟国島の情報あれこれ
※ 12/12/10更新します
【名 称】粟国島(あぐにじま)
【所在地】
(地図)
【面 積】7.62㎢
【周 囲】
16.8km
遊 び
海水浴、ダイビング、シュノーケリング、ホエールウォッチング、釣り、トローリング、キャンプ、
食べる
黒糖、カジキ、サワラ、ハマダイ、アオダイ、グルクン、ソデイカ、ワモンダコ、もずく、あおさ、玉ねぎ、かぼちゃ、黒毛和牛
郷土料理
タンナーじゅーしー(そてつの実と野菜を混ぜて炊く炊き込みご飯)
変わりモノ
粟国ウマ、モンパノキ
お土産に
黒糖、黒糖加工品(カステラなど)、天然塩「粟国の塩」、もちきびかりんとう、そてつみそ、ささげようかん、粟国まーじん(栗)、粟国あかまーみ(小豆)
う た
むんじゅる節、神里節
粟国島へのアクセス
フェリーを利用する
那覇より
那覇港(泊港)~(2時間10分)~粟国島
那覇港(泊港)までは【空路】、【フェリー】、【バス】
飛行機を利用する
那覇
那覇空港~(20分)~粟国空港※9人乗り、不定期運行のため、村役場へ要問合せ。
那覇空港へは、全国各空路から
(島プロフ一覧)
最終更新: