【新潟】佐渡島 ~北部は快適海と山、中部はじっくり歴史探訪、南部でわいわいリゾート気分~

shima

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どんな島

 国道にはチェーン店が並び、信号が赤に変われば混む時は結構混む・・・。でも、ひとたびそんな国道を抜ければ、雄大な山々・・・、反対側には鮮やかすぎる青の海・・・。あれ?ここは島? ・・・新潟県の北部、佐渡島はそんな島。島で括ると、国内では沖縄本島の次に大きく、離島界ではトップクラスの面積を誇ります。島はまるまる新潟県佐渡市。ここはあくまで島であり、新潟県の一部を成していますが、本土と関わらずとも、この島だけで生活が成り立ってしまうような気さえしてしまいます。海に出れば魚は獲れるし、土を耕せば野菜も花も色鮮やか、他の島々と違って日本を代表する米だって育ちます。北には、”山”と呼ぶより、もはや”山地”と呼ばれる最大1000m級の山々。南には対馬暖流に触れた海。その濃淡入り混じった何色もの”青”に、ここは南国かと思わず勘違いしてしまいそう。

 ・・・かと思えば、国道沿いにはスーパー、コンビニ、ファーストフード、銀行、家電量販店、紳士服チェーン、レンタルビデオ店、車の展示場にパチンコ、果ては消費者金融まで!!他の島々ではまず目にしないお店も並んでいるんだから大したもんです。それこそ、本土の新潟県の町より賑わっているんじゃないかと思ってしまうほど。 さてさて、この恵まれた自然と都会的要素を兼ねた佐渡島。ここまで読んでいてお察しのことと思われますが、どうやら1日や2日じゃ遊び尽くせません。今でこそ、統合に次ぐ統合で佐渡市1市となりましたが、かつて明治の時代は7町51村がひしめいた島。文化もいろいろ、歴史もいろいろ、見どころもいろいろ、食べものもいろいろ。いろいろ過ぎて何が何だか!!だって、そもそも佐渡島と言えば・・・トキ?そば?柿?鬼太鼓?登山?ダイビング?風情ある街並み?うん、どれも正しい。どれもしっくりくる。でもたぶん、たぶんそれだけじゃない。

 ここでは、そんな佐渡島を大きく3つのエリアに分け、紹介していこうと思います。その日その場所その時の気分で、自分流に佐渡を遊ぶべし。

島のいろいろ

【名 称】

佐渡島(さどがしま)

【所在地】

 新潟県佐渡市
maps.google.co.jp  

(地図)

【面 積】854.88㎢

【周 囲】

262.7km

見どころ、アクセス (地区別)

 大佐渡
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(北部)

 国仲
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(中部)

 小佐渡
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(南部)

 東日本
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(島プロフ一覧)

どんな地区

 佐渡島北部一帯を大佐渡と呼びます。大佐渡はよく「手つかずの自然に囲まれている」なんて言われますが、それもそのはず、島の玄関口である両津港からは見上げるほどに雄大な山、山、もうひとつ山。地図を広げて数えてみたところ、大佐渡だけには”山”と称されるものだけで39(!)もありました。普通、島には山が3~5もあれば多いほう。それにせいぜい標高500m前後の山です。ところが、大佐渡には島としては桁違いの1000m級の山々がずらり。そりゃあ手つかずの自然にも頷けます。 もちろん、登山やトレッキングの名所として知られています。特筆すべきは「北緯38度線が佐渡島を横切っている」ということ。38度線と言えば、朝鮮半島を南北に分けている印象が強いですが、実は植物界においても植生を分ける重要な線だったりするのです。従って、北限と南限の両方の植生が分布するという、大変めずらしい状況。特に3月から6月はどの山も見ごろです。

 そんな山から見下ろす海は、日本海の波にもまれて荒々しく削られた断崖や奇岩でいっぱい。さらに海水浴場もいくつかあり、荒い岩肌や崖を横目に泳げます。これがまた秘境感たっぷり。何から何まで飽きさせません。  

見どころ

山を楽しむ

ドンデン山

紅葉の名所としても知られる、佐渡を代表する山のひとつです。島にしては標高は高いものの、山頂付近は広大でなだらか。牛が放牧されているほどで、ゆったりした風が吹く高原になっています。登山コースとして人気な一方、なだらかなおかげか車で訪れることも可能な山。足腰に自信が無い人も安心して楽しめます。

千手杉

ひとつの幹から無数の木が育っているように見えるのがこの千手杉。ドンデン山の山頂から少し離れた場所で見ることが出来ます。

大佐渡スカイライン(金北山、妙見山)

全長30kmの大パノラマコース。最高峰の金北山からお隣の妙見山を中心に、彩り鮮やかな木々が出迎えます。最高峰だけあり、全島を一望できるため、広大な佐渡を存分に味わえます。

海を楽しむ

内海府

島有数の漁場です。佐渡グルメの代表格である、天然寒ブリもこちらからよく上がります。

弾埼灯台

よく「ダンザキ」などと誤読されがちですが、正確には「ハジキザキ」灯台です。両津港から北東へ、車で50~60分の場所に位置します。映画の舞台にもなったことのある灯台で、そこからの景観は抜群。灯台の白が、青い空や海とのコントラストでよりいっそう映えます。

二ツ亀海水浴場

島の北部にある、変わった形の海水浴場。2匹の亀が並んでうずくまったような見た目にちなんで二ツ亀海水浴場という名前になりました。それぞれは沖の島・磯の島と呼ばれ、塩が引いている時は陸続き、潮が満ちてくると離れ島になります。環境省が選定する「快水浴場百選」にも選ばれた、佐渡で一番の人気海水浴場です。

平根崎の波蝕甌穴群

海からの波によって生じる岩盤浸蝕現象のひとつです。いびつでゴツゴツしたその形から、浸食の激しさを感じ取ることが出来ます。ここの浸食では大小さまざまな穴ができており、その数は世界有数の多さだとか。当然、国の天然記念物に指定されています。

はさみ岩

相川町の道路沿いの海側を見ると、崖の隙間に挟まる様に、大きな岩が引っかかっているのが見えます。不安定ではありますが、しっかり挟まっているため、落ちそうな様子は無く、不思議な景観を醸し出しています。これには伝説があります、佐渡には島一番の力持ちである佐渡弁慶と呼ばれる男がいました。弁慶が金北山へ修行へ行く際、鬼に呼び止められ、力比べを挑まれます。弁慶は近くにあった岩を力いっぱい投げ飛ばすと、鬼は驚いて島から逃げてしまいました。この時の岩がこのはさみ岩だとも言われています。

歴史を楽しむ

佐渡金山

400年の歴史を持つ佐渡金山。金の採掘が徳川幕府の財政を支えたほどで、歴史的にも重要な場所だったと言えます。坑道跡や金山展示資料館もあり、通年楽しめます。

佐渡奉行所

その金山の開山にともない、相川地区は江戸幕府が直轄する天領となりました。金山を管理するための奉行所が必要となり、建てられたのが佐渡奉行所。何度か消失してしまいましたが、復元を経て今に至ります。「佐渡金山遺跡」として国の史跡に指定されました   

大佐渡のいろいろ

【地 域】 大佐渡(北部)

遊 び

ダイビング、海水浴、磯釣り、ウィンドサーフィン、登山、ツーリング

食べる

イカ、かき、えび、かに、寒ブリ、わかめ、その他海産物、おけさ柿、佐渡産こしひかり

郷土料理

イカそうめん、かきの土手焼き、番屋汁(魚の味噌汁)スケトの沖汁(スケソウダラと大根、ネギなどぶつ切りにして佐渡味噌で煮込んだもの)

変わりモノ

わかめもなか、ブリカツ丼、裂織り(タテ糸にシナを用い、木綿の古い布を咲いてヨコ糸に織り込んだ織製品)

お土産に

イカの一夜干し、イカの沖付もずく、海産物加工品、天領盃(日本酒)、無名異焼(鉱山出土を利用した焼物)、おけさ人形

マスコット

ブリカツくん

う た

佐渡おけさ、両津甚句、相川甚句、海府甚句、七浦甚句、相川音頭、小川音頭、佐渡の恋唄

島内のルール

どんな地区

 現代的な街並みと歴史に恵まれた様相とが共存する、島の中部・国仲地区です。国道沿いこそ栄えていますが、そこを少し離れると、まるでタイムスリップしたかのような感覚に陥ります。それもそのはずかつての佐渡は、流人が集まり、奉行も訪れ、商人も乗り込んだ歴史を持っています。異なる3つの立場から持ち込まれた文化が島で溶け合い、今日の佐渡を形成してきました。本土ではなかなか起こりえない現象です。そのため、風情ある見所が大多数。自然に恵まれた島の南北とはまた違う楽しみが待っています。 特に地区内にある寺の数々は必見。他地域の有名な寺を模して造られたものも多く、それらが集まる佐渡はまさに寺サミット。カメラのシャッターをついつい押しすぎてしまいそうです。 

見どころ

海(湖)を楽しむ

加茂湖

両津港の近くにある、比較的大きな湖。周囲は17kmもあり、新潟県内では最大の大きさを誇っています。湖の背後には大佐渡地区の山地がそびえ、風光明媚な表情を見せてくれます。古くから歌が詠まれるなど、愛されてきました。今はかきの養殖などが盛んです。

佐和田海水浴場

若者からファミリー層にまで人気の砂浜が広がる海水浴場。雪の高浜と呼ばれる海岸にあり、遠浅です。海の青も加わって、ビーチパラソルやビーチバレーが良く似合います。佐渡の繁華街からも近く、訪れやすいことも魅力。また、トライアスロンの佐渡大会などもここで行われます。 

景色を楽しむ

トキの森公園

佐渡の代名詞的存在でもあるトキ。そのトキに親しむなら、ここを訪れましょう。世界的にも貴重な存在であり、国内では佐渡付近に50羽程度しか存在しないことから、佐渡のトキはまさに情報発信源と言っても過言ではありません。トキ資料展示館では主にトキの生態や情報を、屋外のゲージでは飼育されているトキを見ることができます。

小倉千枚田

さながら日本の原風景。山のラインに沿って作られた千枚田を見ることができます。

歴史を楽しむ

佐渡歴史伝説館

佐渡の歴史は深く、複雑です。その分味わい深いものがありますが、突然訪れてもピンとこないもの。そんな歴史や伝説をわかりやすく展示し、解説してくれるのが佐渡歴史伝説刊です。「800年前の世界をリアルに体感」できる場所。まずはここを訪れましょう。

根本寺

日蓮上人とゆかりの深い場所。佐渡に流された日蓮上人は流人として2年半過ごしました。塚原の三昧堂という場所で他宗の僧と塚原問答を戦わたそうです。

清水寺

808年(大同3年)に賢応法師によって建立されたもの。こちらは「せいすいじ」ですが、京都の清水寺を模して建てられたそうです。行基作の千手観音が安置されています。

長谷寺

こちらは奈良の長谷寺を模して建てられたものだとか。国の重要文化財指定の木造十一面観音立像など、文化財が多数あります。

妙宣寺

県内唯一の五重塔がシンボルの寺。こちらは日光東照宮の搭を模したもの。

飛鳥路の碑

真野町の中心地から東北に向かって2km。国分寺から妙宣寺を経て大膳神社周辺にいたる道には史跡が数多あります。「その道のりは奈良の飛鳥路を歩くようだ」と、誰が言ったかはわかりませんが、そう言われるようになりました。記念碑から見る飛鳥路の景色は広く見え、そこが内陸であるかのような印象すら抱きます。

国分寺

江戸時代の初期に建立されたもの。ひときわ庭が綺麗。厚めの屋根が印象的で、田舎のお屋敷を思わせます。初めて見てもどこか懐かしいと感じるでしょう。

世尊寺

日蓮聖人が滞在中にそばを離れず、法華経の布教に携わった日興上人開山のお寺。

大膳神社

寺が多い佐渡島にあって、数少ない神社。山伏の大膳坊を祀っています。かつて宝生流の太夫家から選ばれた国仲四所の御能場のひとつで、格式の高い舞台として有名でした。今は薪能が例年行われていることでも知られていますが、かつては能以外には使わせなかったそうです。  

国仲のいろいろ

【地 域】 国仲(中部)  

遊 び

カヌー、ウィンドサーフィン、釣り、ゲートボール、モトクロス、テニス、野球

食べる

西洋なし、イカ、かき、えび、かに、寒ブリ、わかめ、その他海産物、おけさ柿、佐渡産こしひかり

郷土料理

いごねり、沢根だんご

変わりモノ

ブリカツ丼

お土産に

金鶴(地酒)、佐与吉人形、のろま人形、かぁちゃん漬、乾しいたけ

マスコット

ブリカツくん

う た

金井音頭

島内のルール

キャンプ不可アクセス

どんな地区

 佐渡島の中でもこちらは温暖な南部。冬は島の北部や本土側の新潟県と比べても積雪は少なく、夏場は南国のような雰囲気すら漂います。島の中でも温暖ゆえに過ごしやすく、海に抱かれながら過ごすのも悪くありません。 また、宿根木の街並みやたらい船、太鼓、アンボ干し柿など独特の文化も多く、見て触れて体験することができます。北部の山地と違い、あまり体力も必要としないので、老若男女楽しめるエリアではないでしょうか。 

見どころ

海を楽しむ

たらい舟

大き目のたらいに腰かけ、ゆらゆらと水上散歩。それはまるで一寸法師のような気分かも知れません。小木海岸ではたらいの上に乗って、わかめや貝類の海産物の漁に出る風景がみられますが、観光客も体験することができ、ちょっとした人気です。

姫埼灯台

日本最古の現役鉄製灯台として有名で、その歴史は1895年(明治28年)より続きます。1998年には「世界各国の歴史的に特に重要な灯台100選(世界灯台100選)」に選ばれるなど、その存在感は折り紙つき。海上保安庁からはその保存価値はAランクだとして認定されました。

歴史や文化を楽しむ

千石船展示館

別名佐渡国小木民俗資料館。大正9年に建てられた木造校舎をそのまま残した博物館で、館内には主に民俗資料が展示されています。廻船業で栄えた当時の様子を知ることができるよう、北前型弁財船の復元船「白山丸」が展示されています。

岩屋山

宿根木集落にある、天然の海食洞窟。奥には十一面観音が安置され、船乗りたちの信仰にも熱いものがあります。海潮寺 御所桜が有名な寺です。順徳上皇お手植えの桜と言われています。

蓮華峰寺

弘法大師によって建てられた寺。小比叡山を山号(寺院に付ける称号)とする由緒あるもので、金堂、弘法堂、骨導など、国の重要文化財に指定されています。

佐渡太鼓体験交流館

「たいこたいけんこうりゅう」館、略してたたこう館です。ここでは推定600年とも言われるケヤキの木から作られたオリジナルの原木太鼓が常設されており、体験することができます。佐渡を拠点に活躍する芸能グループである「鼓堂」のスタッフが指導。集団で佐渡を訪れた際や、雨の日などでもこちらで楽しむことができます。

 佐渡太鼓体験交流館
www.sadotaiken.jp  

(公式HP)

宿根木

宿根木は佐渡島最南端の町。その昔は、日本各地の生活をつないだ海運北前船が寄港した町でもあります。そんな、当時の様子と変わらない見どころが随所に点在。戦時中から使われている共同井戸、レトロ感の溢れる宿根木公会堂、外壁に船板や船釘を使用した舟形家屋などなど。見ているだけで不思議な気持ちになりそう。

食を楽しむ

おけさ柿

牡蠣も有名ですが、柿もなかなかイケるんです。佐渡を代表する民謡「おけさ」にちなんだ名前を持ち、徐々に佐渡の名物へと育ったのがこのおけさ柿。秋が旬の人気者で訪れたならぜひ買って帰りたい一品。また、半生状の干し柿にしたアンボ干し柿もなかなか!!そのまま食べてもよし、半分凍ったシャーベット状を食べるも良し。小佐渡エリアの羽茂地区名産です。

佐渡みそ

おけさ柿同様、羽茂地区の名産品なのが佐渡みそ。麹の割合が多いとのことで、長期にわたって熟成した赤色中辛。ほとんど粒をすりこして造られている点が特徴的な一品。合わせみそとしても使いやすく、信州みそとは相性抜群なんだとか。 

島のいろいろ

【地 域】 小佐渡(南部)  

遊 び

たらい船、海水浴、ジェットスキー、ウィンドサーフィン、釣り、きのこ狩り、山菜採り、キャンプ、ゲートボール、モトクロス、テニス、野球

食べる

ヒラメ、かき、サザエ、アワビ、いごねり、わかめ、その他海産物、しいたけ、おけさ柿、佐渡産こしひかり、手づくりハム、ハウスイチゴ、りんご

郷土料理

どじょう汁、手打ちそば、サザエめし、アユの石焼、カニ食べ放題、羽茂そば

変わりモノ

柿ムース、柿ワイン、柿酢バーモント

お土産に

大吟醸「小木町・美」、日本酒「北雪」、竹細工、入浴剤(仏寿湯、天女湯)、柿加工品(ムース、ワイン、茶、酢、)、味噌

マスコット

ブリカツくん

う た

金井音頭、赤泊小唄、おけさ柿音頭、温泉小歌

島内のルール

キャンプ不可

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