宮戸島 - 日本三景「奥松島」(宮城)

shima

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縄文人も絶賛!?壮観!名勝!奥松島!!

 宮城県東松島市にある宮戸島は、本土から車でアクセス可能な松島湾最大の島です。それもそのはず、はるか昔、氷河期の頃は本土と陸つながりだったそう。その後、縄文時代に海面上昇したことで、現在の形になりましたが、元々は半島だった歴史があります。そのため、島となった現在の宮戸島からも、縄文人の人骨など遺物が発掘されています。 この一帯は天橋立、厳島に並ぶ日本三景として知られる松島地区。特に宮戸島を含む東松島市は「奥松島」とも呼ばれ、国土交通省都市・地域整備局によって「島の宝100景」に選定されるほど、美しい自然景観が有名です。特に宮戸島周辺、青々とした海から顔を出す奇岩や、その上に茂る濃い緑、そして静かな風情が人気です。島内は100に近い民宿や旅館が立ち並び、観光地として愛され続けてきたことが伺い知れます。

 2011年に起こった東日本大震災、津波の影響で大打撃を受けてしまいました。宮戸島を含め、松島海岸沿いは壊滅的でしたが、それでも2012年に入り、仮設観光案内所がオープン、縄文村歴資料館といった施設も営業を再開。ガレキなどはまだまだ残っていますが、それでも、活気を取り戻すための一歩を踏み出しています。 

宮戸島の見どころ  

景色を楽しむ

嵯峨渓遊覧船 (地図)

「日本三景」であり、「島の宝100景」、「日本の地質100選」でもある。島の真ん中付近には「松島四大観」の大高森を有するなど、何かと肩書きの多い松島一帯。この宮戸島は島の東南に名岩、奇岩が立ち並ぶ嵯峨渓というスポットがあります。こちらは「日本三大渓」のひとつです。色々あるんですねぇ。穏やかで美しい松島湾は女性的とたとえられますが、そういう意味ではこちらは男性的と言われます。その荒々しく力強い岩々は、色鮮やかな松島湾とはまた種類の違う美しさと言えるでしょう。そしてそれらを巡るのが嵯峨渓遊覧船。海の上から眺める景色は、陸上とはまた違う味わい深さを感じられるかも・・・。

※ 震災の影響で2012年08月現在は運休中。再開を予定しているものの、未定とのことです。

大高森 (地図)

松島を眺めるならココ!と言われるのが大高森です。松島で一番の景観を誇る標高106mの山で、260あまりの岩や島を眺めることが出来ることから、その眺望はまさに「壮観」と言われています。天気が良ければ仙台市や塩釜市、果ては蔵王高原まで見えることもあるとかないとか。「松島四大観」のひとつとして外せないスポットとなっています。表・西・東と3つの登山口があり、どれもわかりやすく、かつ登山も容易。ゆっくり歩いても30分と掛からずに山頂へたどり着くことが出来ます。 

お筆室 (地図)

樹齢700年になるイブキビャクシン(室の木)。枝葉が上に向かって伸びる様子から、漢字の「炎」にもたとえられます。1335年(建武2年)、足利尊氏暗 殺の際に兵を集め辻斬りを働いたと言われる護良親王が、とらわれていた鎌倉を脱出してこの島に上陸。その時、宮が使っていた筆の柄を土中に差したところ、 根が生えたのでお筆室と言われている(『SHIMADAS』参照)そうですが、鎌倉にそのまま幽閉されて殺害されたとも言われています。果たしてどちらが 正しいのか・・・。 

大浜唐船番所跡 (地図)

かつて仙台藩が異国船を見張るために設置したものです。嵯峨渓遊歩道を15分ほど歩いた先にあり、嵯峨渓を望むことが出来る高台に位置しています。15分程 度の距離ですが、終始上り坂のため、夏場は汗ばむかもしれません・・・?天気が良ければ水平線が限りなく広がる様子から石巻市の港町まで、これまた心地よ い景色を望むことが出来ます。 

儀兵衛・多十郎オロシヤ漂流記念碑 (地図)

日本初の世界一周者という儀兵衛と多十郎の碑。歴史的には無名と思われますが、随分とやんちゃをした2人を記念したものだそうです。世界一周でもしようもの なら道中は感動の連続だったことでしょうが、いきなり「日本三景」を眺めてのスタートだと、贅沢なもんですね(笑)。もちろんここからも松島湾を眺めるこ とが出来ます。このあたりは木々に覆われているため、木漏れ日が差し込む中から青い海を眺めることになるでしょう。他とはまた違った雰囲気で景色を楽しめ ます。  

嵯峨見台 (地図)

島の北東部にある展望台です。遊覧船からも眺められる嵯峨渓が一望できます。 

施設を楽しむ

奥松島縄文村歴史資料館 (地図)

国指定の里浜貝塚がある宮戸島。この資料館では縄文土器や骨角器、石器、装身具、縄文人の食料である魚や獣の骨など、様々な出土品が展示されています。さらに当時の暮らしぶりを再現した縄文人模型や、わかりやすいイラストなど、気軽に立ち寄って楽しむことが可能です。世界文化遺産の登録申請中で、その今後も期待されています。現在もなお、貴重な”何か”が出土することが多々あるとか。体験学習やイベントも行われており、見どころが尽きることはなさそうです。

 公式HP
www.satohama-jomon.jp  

(開館時間:9:00~16:30、毎週水曜日と年末年始休館) ※ 嵯峨渓遊覧船を利用した場合、チケットの半券を持参することで、資料館の入館料が半額。

里浜貝塚 (地図)

縄文村歴史資料館のお隣にあるのが、里浜貝塚。宮城県には数多の貝塚が存在しています。その数はなんと210にも及ぶそうですが、そのうち3分の1の貝塚は松島沿岸にあると言われています。漁具も出土していますし、魚が獲りやすかったからでしょうか。いや、もしかすると、松島のその景勝を好んでいたのかも? 

宮戸島の情報あれこれ

【名 称】

宮戸島(みやとじま)

【所在地】

 宮城県東松島市
maps.google.co.jp  

(地図)

【面 積】7.39㎢

【周 囲】

遊 び

嵯峨渓遊覧船乗船、史跡めぐり、海水浴、釣り、ウィンドサーフィン、ジェットスキー

食べる

のり、かき、うに、あわび

郷土料理

とってなげ(小麦粉、山芋、卵などを水で練り合わせた生地を、肉や野菜などの具とともに煮込んだもの)、かき料理

変わりモノ

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