東京湾に浮かぶ唯一の自然島、猿島です。　都心から一時間近くで訪れることが出来るのが最大の魅力。そのため、無人島ながら夏のピーク時（7～8月）には6万人近くの人々が訪れます。キャンプこそ不可ですが、バーベキュー、海水浴、釣りなど、日帰りで楽しめるレジャースポットとして人気の猿島。友人数人で遊ぶ際は猿島を選択肢に入れてみても良いかも知れません。

　また、歴史遺産にも恵まれているので、静かに木々の中を歩きながら、歴史に触れてみるのも楽しめるでしょう。　1995年に横須賀市が国に代わって管理委託を開始、同時期より現在まで、株式会社トライアングル（当時は有限会社トライアングル）が、運営を行っています。2007年、島は無償譲渡で国から横須賀市へ。

海水浴シーズンは多くの人々で賑う海水浴エリアです。一見どこにでもある海水浴場。海の家など近くにあり充実していますが、それでも周囲を見渡すと、ここは都会の街並みから離れた離島なんだと確認できます。多くの人で賑わうために一人旅などには不向きですが、大人数で遊ぶとなればむしろお手軽な島。気の知れた友人たちと一日遊ぶにはちょうど良いかも知れません。

訪れるからにはバーベキューで食事をするのが猿島スタイル。泳いだ後は、そのまま焼いて！食べて！飲んで！語らう！それはそれでい～い休日じゃないですか！食材こそ持参ですが、何気に嬉しいのが使用後。器具やゴミはそのまま施設のスタッフが処理してくれるので、ラクチンです。

島周辺一帯が非常に浅いため、絶好のフィッシングポイントとしても知られる猿島。浦賀水道を抜ける速い潮に洗われるためか、多様な魚たちが居着き、回遊してくれるので、年間を通じて多彩な魚種を楽しめます。ただし、浅くゴツゴツした岩場でもあるので、根がかりには注意。よく釣れる魚としては（春～夏）メバル、アイナメ、カサゴ、（夏～秋）クロダイ、ベラ、ムラソイ（秋～冬）カレイ、タナゴあたり。毎年2回（4月下旬、10月中旬には）フィッシング大会も開催され、こちらも釣りファンたちで賑わいます。 

東京湾に浮かぶ小さな無人島でありながら、歴史を抱えた島でもあります。

日蓮が房州有無谷から東京湾をまたいで鎌倉へ向かおうとした際、猿島の磯辺で時化に遭いました。遠浅でどころどころ岩場がむき出しの猿島周辺。ついには船底に穴が開き沈没寸前になったとか。しかし、日蓮は「南無妙法蓮華経」と一心不乱に祈ったところ、アワビが穴をふさぎ、船は沈むことがなかった・・・そうです。

けれど日蓮はその後どちらへ向えば良いかもわからない。そんな時にどこからともなくやってきた白猿。その白猿に案内されて、日蓮は無事猿島から横須賀の米ヶ浜へ・・・。しかし、上陸しようとするも着岸できず、やむなく船頭が背負って上陸することにしました。なんとか無事に上陸こそできたものの、船頭の足はサザエを踏んで血まみれ。それを見た日蓮がやはり念仏を唱えたところ、船頭の出血がぴたっと止まったばかりか、周辺のサザエの角がなくなった・・・なんていう、超人レベルの伝説も。

現在横須賀市三春町にある春日神社。明治17年までは猿島にあったのですが、猿島の軍用地化に伴い、遷座されたという神社です。その春日神社が猿島にあったころ、毎年7月下旬には、島民たちによって大祭が行われていました。その大祭の前後には毎晩、上総の鹿野山から猿島へ大蛇が泳いできたと言われています。大蛇は同神社の守護神と考えられており、神社北側の洞窟に棲んでいたそうな。他にもいくつかあるようです。信じれるレベルではないものもありますが、あくまで伝説ですので・・・。ですが、猿島の名前の由来は「白猿の道案内」伝説によるもの。伝説と言えど、島にとっては大事な歴史なのです。訪れた際は、散策しながらそんな歴史に触れてみても面白いかも。

かつては縄文土器や弥生土器が出土するなど、古くから人の営みがあったことが確認されています。また、猿島にとって大きく歴史が動いたのは、旧海軍省・陸軍省の所管となった明治の時代。本格的な要塞となったことで、近い島でありながら一般人とは縁遠いものになっていきます。戦後は一転、海水浴などのレジャーを中心とした施設に変わり、広く親しまれるようになりましたが、今でも砲台跡など、歴史に関わった遺産が随所に残っています。めまぐるしく変化を続ける都会の近くで、歴史を残し続ける島の雰囲気を味わってみるのも趣深いかも知れません・・・。 

【名　称】猿島（さるしま）

【所在地】

（地図）

【面　積】0.05㎢

【周　囲】

1.6km

バーベキュー、海水浴、釣り、歴史遺産散策

かき氷、わかめ

猿島ラーメン、猿島冷やしうどん

猿島BBQプレート

猿島ビール「無人島」、猿島焼酎（麦）、猿島チップス、猿塩、猿島人Tシャツ、猿島タオル、猿島のヒミツ

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猿島音頭、ヨコスカ猿島航路