「ナニワの光速ウクレレ少年」は大阪在住の小学生。普段はコテコテの関西弁を話し、周囲を笑顔にする少年。なのにウクレレの演奏は度肝を抜かれるほど素晴らしい音色を奏でることで一躍話題に。そんなギャップをもつ小学6年生の超絶スゴイ素顔に迫ります。
近藤 利樹(こんどう としき)
ウクレレプレーヤー。2007年生まれ。7歳よりウクレレを始める。9歳でソニーミュージックソニックアカデミーウクレレコンテスト優勝。第8回ジ・ウクレレコンテスト関西予選で入賞。普段は「なんでやねん!」「誰がやねん!」とコテコテの関西弁を話し、周囲を笑顔にする少年。ひとたびウクレレを抱えると、ミュージシャンに変身し、素晴らしい高速グルーブを生みだすテクニックは必見!2017年ソニーミュージックレーベルズと契約。そのギャップが話題を呼び、TVなど多くのメディアに出演中!2018年NHK Eテレ ムジカピッコリーノレギュラー出演が決定し、7月4日にはウクレレの世界的アーティスト、ジェイク・シマブクロ氏初のプロデュースによる「ソーラン節」、NHK「みんなのうた」で話題の「デッカイばあちゃん」などを収録したミニアルバム「UKULELE DAYS」をリリース!
耳コピーで好きな曲を演奏する。
――数ある楽器の中でウクレレに夢中になったのはどうして?
ウクレレを初めて見たのは家族でコストコに出かけた時のことです。ウクレレが光っているように見えて、神様が弾けと言っているように思えて、お母さんに「これほしい!」と頼んだけど買ってもらえなくて……。そしたら半年後くらいにお父さんの友達が買ってきてくれたんです。ちょっと遅れたクリスマスプレゼントで。もらったウクレレにDVDが付いていて、それを観ながら練習しました。3週間くらいしてから近所のYAMAHA音楽教室にウクレレを習いに通い出しました。友達でウクレレを習っている人はいなかったです。
――アルバム「UKULELE DAYS」聴かせて頂きましたが小学生が弾いているとは思えません。どんな練習をされているのでしょう?
初めは弾ける音だけ適当に弾いていました。楽譜は今も読めないんです。弾きたいメロディーを耳で覚えて弾く「耳コピー」。指のトレーニング兼ねてポロポロ弾いてみたり。伸ばした爪をピック替わりにして弾くと微妙に音色も変わったりして。練習時間は…気が済むまで演奏します。ギターもそうやと思うけど、弾いていると自分も楽しくなるし、聞いてくれる人も楽しくなる楽器やと思うから。今は作曲もしています。
――デビューすることになったキッカケは?
名渡山遼(なとやま・りょう)さんというウクレレプレーヤーの方の動画をよく見ていたら、その方がソニーミュージックのウクレレ講座を東京でするということを知って、どうしても参加したい!と「これ行きたいんやけど」お母さんに言ったら、「そうか。ほないこか」という感じで大阪から親子で遠征しました。そこに来ていたスタッフの方が見つけてくれたのがデビューのきっかけです。講座ではウクレレの演奏だけでなく、ウクレレケースやストラップを作ったり色々教えてもらいました。
――大阪から遠征するなんて、すごい熱意で!利樹君にはご兄弟がいると聞いていますが?
3つ上にお兄ちゃんがいて、私立の中高一貫校でサッカーをしています。サッカーの全国大会にも出場していたので強いです。小さいとき僕もサッカーをやっていたんですけど、コーチがめちゃくちゃ怖すぎて(笑)お腹痛くなったりして練習行けなくなったりして。お兄ちゃんは行っていましたけれど。兄弟でも性格は違うと思います。お兄ちゃんは音楽あんまり興味ないです。
実在のデッカイばあちゃんと共演。
――NHKみんなのうた「デッカイばあちゃん」が話題ですね。こんなに注目されていて、おばあちゃんの感想は?
「恥ずかしいわ~」と言っています。歌詞は全部本当のことばかりです。本物のばあちゃんのエピソードを僕が書いて、それをもとに作詞は篠原誠さんが。浦島太郎「海の声」とか鬼ちゃん「見たこともない景色」などを作詞されている方です。そして作曲は小倉しんこうさん。小倉さんはJUJUさんの「やさしさで溢れるように」の作曲家で。すごいお二人が創ってくれました。
――みんなが口ずさめる良い歌ですね。アルバム創るのは大変でしたか?
大阪と東京、往復するのはちょっと大変だったけど。お母さんも一緒に東京で泊まったり。レコーディングの時は楽しかったです。CDデビューしてから、ジェイク・シマブクロさんにプロデュースしてもらって、一緒にウクレレの話ができたことは、うれしかったです。
――なかなかウクレレの話で盛り上がることは、演奏している人でないと難しいですよね。学校でも普段同じテンションで過ごしていますか?
学校では…(笑)ウクレレは普段持っていけないので。お祭りの時とかには弾いたりします。音楽の授業は、縦笛や歌ですね。ウクレレを演奏させてほしいと自分から言ったことはないけれど、学校の授業で音楽は一番好きです。楽器が好き。他の勉強はあんまり…(笑)。
――プロになったことで、生活や心境に変化はありますか?
学校の勉強は前と変わらないですが(笑)、メジャーデビュー前は自分が楽しければよかったのが、今は人を楽しませたいと思うようになりました。友達と遊んだりもします。ウクレレの話はしませんけれど。ウクレレを教えてほしいと言われたら、ぜひやってみたいです。
ウクレレを演奏しているのが一番楽しい。
――今は何をするのが一番楽しい?
ウクレレを弾いている時が一番楽しいです。それ以外は、友達と遊んでいる時かな。松ぼっくり投げって遊び。命が3つあって、松ぼっくり3個持って体に3回松ぼっくりが当たったら負けというルール。たまたま考えた遊び。でもやっぱりウクレレ弾いて曲を創っているほうが楽しいな。
――利樹君は自分を一言で表現するとどんな人?そして将来どんなふうになりたいですか?
「欅坂46がめっちゃ好きなウクレレオタク」です。将来はブルーノ・マーズさん(アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル出身の歌手)と共演できるようなプレーヤーになりたいです。
――ウクレレの他にこれまで何か習っていたものはありますか?
水泳教室に1年ほど通っていました。ウクレレに出会う前やから5年前くらい。あんまり好きじゃなくて、休んでばかりで辞めてしまった。遊びで走るのは好きやけど、スポーツはあまり…。
――習い事を考えるお母さんお父さんにメッセージをお願いします。
僕のお母さんはフラダンスのインストラクターで、たまに教室も一緒に行ったりしていたし、ウクレレの音色は耳なじみがありました。だからウクレレを見た時も、ピンとくるものがあったのかもしれません。僕はウクレレやりたい!と言ってから半年くらいできなかったけれど、やりたいことはすぐやらせてあげてほしい!!!。
編集後記
――ありがとうございました!かわいい容姿にパワフルな演奏。好きなことをこんなに早い時期に見つけられて、そのパワーのスゴイこと。ウクレレの音色にも反映されています。聴いていると元気が湧いてきて、演奏している本人が楽しそうにしているせいか、こちらまで幸せな気持ちになります。背丈も演奏も、今がまさに伸び盛り。ちょっと変声期のお年頃ですが、3月の東京・大阪の卒業記念ライブはきっと楽しくなること間違いなし。半年後さらに成長している姿を楽しみにしています。
2018年9月取材・文/マザール あべみちこ
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このページは株式会社ジェーピーツーワンが運営する「子供の習い事.net 『シリーズこの人に聞く!第153回』」から転載しています。
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