【復興支援ツアー2017レポート】アクティブ復興ツアー by orangeoor18

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水揚げ量全国一位を誇る気仙沼のメカジキを使ったハーモニカ定食
水揚げ量全国一位を誇る気仙沼のメカジキを使ったハーモニカ定食

海の市へ戻り、施設内1階のリアスキッチンさんでメカジキの希少部位であるハーモニカをいただきました。背びれの根本から取れる部位で、マグロのカマのような味を想像しましたが、こちらの方が身が柔らかく、でも脂っこさはなくとても美味しかったです。

食事のあとはツアー最後の目的地へと向かいます。唐桑半島のほぼ先端に位置するビジターセンター&津波体験館。ここでガイドの方と待ち合わせし、トレッキングを行います。

こちらのセンターでは津波のメカニズム、歴史を伝える資料、記録写真などが展示されています。そして、音響や振動を組み合わせて防災教育に役立つ映像で津波の恐さを体験できる施設も隣接しており、こちらはトレッキング前に利用させていただきました。

この施設は2011年の震災を経て一部映像が追加されたそうですが、設備自体はずっと前からあるものです。あの震災以前から元々防災意識の高い地域であったことがわかります。

歩道にいくつか設置されている案内板は唐桑地区の小学生がつくりました
歩道にいくつか設置されている案内板は唐桑地区の小学生がつくりました
津波でここまで到達するとは思えないほど高い崖
津波でここまで到達するとは思えないほど高い崖
自然歩道から見る三陸沖。暖流と寒流が交わり、たくさんの魚が集まる世界三大漁場です
自然歩道から見る三陸沖。暖流と寒流が交わり、たくさんの魚が集まる世界三大漁場です

いよいよトレッキングツアーへの出発です。津波石を目的地とし、往復4.2キロのコースを2時間かけて歩きます。

道中ではガイドの方から津波、地域の文化や歴史などさまざまなことについてお話いただきました。

津波石に辿り着くまでにはいくつもの崖を見ることができます。高さが十数mほどあるものの、波が到達したとのこと。津波は隙間に入り込み、それが崖の幅が狭ければ狭いほど高さが増します。

海の前にある複数の大きな石が津波の力で押し流されました
海の前にある複数の大きな石が津波の力で押し流されました

山道を抜けてようやくたどり着いた津波石。ここは元々船着き場として利用されていましたが、津波が運んできた大きな石が海を塞いでしまったため、現在は使われていないそうです。

バッグパックが小さく見えてしまうほどの大きさ
バッグパックが小さく見えてしまうほどの大きさ

近くに寄ると石の大きさがよくわかります。複数の石が流れ着き、一番大きいものだと直径5m、重さは推定150tほどもあります。津波の持つエネルギーの大きさを感じ取ることができました。

津波石を見学した後も唐桑地区の歴史や周辺情報についてガイドの方からお話いただきながら、スタート地点に戻ってきました。

トレッキング終了後、ビジターセンターをあとに車で仙台駅へ。
レンタカーを返却し、仙台駅から新幹線を乗り継ぎ静岡県の自宅に無事到着しました。

3日間という短い時間ではありましたが、とても有意義な旅となりました。

旅を終えて

今回の旅で現地の方々からいただいた教訓や、津波の爪痕を目の当たりにし、震災の恐さを肌で感じることができました。

何度も言われていることではありますが、あらゆる想定をしたシミュレーションの重要性を改めて理解できたことは自分の中で大きかったです。

今回訪れたいくつかのまちでは犠牲者を出してしまった原因の一つとして車の渋滞が挙げられています。津波が想定されている実家がある市では避難時の車移動は原則禁止。震災時に起こったことを教訓として、今後の災害に備えたいと思いました。

ただ、どんな状況で津波が発生するかはわかりません。到達までに高台への避難が徒歩では間に合わないとしたら・・・、その時もし一人では動けない家族と一緒にいたら・・・。災害に対して必ずこうだと言う正解はありません。とにかく生き抜くために何をすべきかを速やかに決断し実行する。そのためにも避難場所だけでなく、道路の交通状況含め経路も普段から確認しておくことが必要だと思いました。

そして、震災時の体験や出来事を継続して未来永劫伝えていくことが本当に大切だと今回のツアーで学ばせていただきました。明治(1896年)、昭和(1933年)と過去にも地震、津波で大きな被害を受けていた三陸地方。それでも「ここまで来るとは思っていなかった」「津波を甘く見ていた」と考えて人も多かったとのことでした。

自分が生まれる前の出来事であれば当然体験したこともありませんし、想像もしづらいものです。だからこそ、津波の恐さを経験した人やその時代を生きる私たちが未来へ確実に伝えていかなければいけないと思いました。また、伝え方においても、どれだけ危機感を持って伝えていけるか、継続させられるかも重要ではないかとも考えました。

また、復興で生じる格差も感じました。公営住宅がたくさん建てられている地域もあれば、今も防潮堤整備、道路の嵩上げ工事が続いており、人が住めない地域もあります。

入居資格が壁となり、住みたくても住めない人がいるにも拘らず、満室に達していない公営住宅のように目に見えない格差問題も生じていることがわかりました。こうした現状を知るのも現地へ訪れる際に大事なことだと思いました。

最後に、一旅行者として強く思ったのは、今回訪れたすべてのまちのことを好きになったということです。新鮮な海の幸を中心とした食事、自然の豊かさが感じられる風景、地元の人との出会い。

復興支援が目的だったツアーでしたが、地元の人たちからは逆にエネルギーをたくさんいただきました。

今度訪れる際はもっといろいろな場所を巡ってみようと思います。

旅費

<交通費>
・新幹線
三島⇔仙台(東京⇔仙台区間は指定席※はやぶさ)
片道14,550円×4=58,200円

・レンタカー(11/23 10:00~11/25 19:00)
18,241円(追加サポートプラン加入)+ガソリン代3,812円=22,053円

<宿泊費>
1泊目 ホテル松島大観荘(夕・朝食あり)27,270円
2泊目 サンマリン気仙沼ホテル観洋(夕・朝食あり)22,980円※入湯税追加

<食事代>
・昼食(1日目) 6,220円
・昼食(2日目) 1,650円
・昼食(3日目) 1,944円
・夕食(3日目) 5,400円

<その他>
・石巻 大震災まなびの案内  4,000円(車中案内コースに変更)
・女川温泉ゆぽっぽ 利用料金 500円×2=1,000円
・津波体験館 入館料380円×2=760円
・津波石ガイドトレッキング 2,000円×2=4,000円
・お土産代等 20,000円

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■合計
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交通費 80,253円
宿泊費 50,250円
食事代 15,214円
その他 29,760円
-------------------------175,477円

【往路】JR三島駅➡JR仙台駅
【往路】JR三島駅➡JR仙台駅
【復路】JR仙台駅➡JR三島駅
【復路】JR仙台駅➡JR三島駅
【現地移動】レンタカー
【現地移動】レンタカー

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