サプライズ大成功!!!

onagawa986

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みなとまちセラミカ工房のタイルに愛を込めて…

本日、うれしいプレゼントが届きました。女川のタイルです。思いがけずほんとにうれしかった。。。しかもうれしいお手紙が、、思わず泣いてしまいました。ふんばろうを通じてお付き合いが始まりました。初めは押入れ整理の毛糸を少し、その後、知り合いに声をかけ、いろんなものを何箱も送りました。たぶんなかにはいらないのもあったとおもいます。たったひと箱から、つながるんですよね~。今後ともこの家族とはつながっていきたいと思います。

今井さんフェイスブックより

これは私の恩人、今井さんのフェイスブックのタイムラインへの投稿記事です。

これを読んで私は心の中でガッツポーズしました。

ずっとずっと心の中で温めていたサプライズプレゼント。
やっと実行に移して、打合せして、デザイン悩んで考えて、やっと完成した…
震災後に知り合って、ずっと支えてくれた彼女とその家族に。
心からの感謝と愛を込めたオリジナルの表札を、しかもメイドイン女川のものを…

彼女に喜んでもらえて本当に本当に良かった!!

出逢いは「ふんばろう東日本プロジェクト」

「必要なものを必要なところに必要なだけ送る」をコンセプトに、物資の行き届いてない避難所の情報を収集。 Twitterやブログ、Facebookなどのインターネットメディアを通じて発信し、 Amazonの「ほしいものリスト」などを通して、全国から支援を必要としているところへ物資を直接送付できるシステムを構築。この仕組みを活用した「物資支援プロジェクト」では、3000ヶ所以上の避難所・仮設・自宅避難宅に 15万5000品目に及ぶ物資を支援。 Amazonの「ほしいものリスト」を活用するシステムによって、2万4000個以上の物資送付を実現させました。(2012年1月時点)

また、各自治体に集まったものの行き場をなくしていた膨大な物資を、同様の方法で被災者へマッチングする「大量送付プロジェクト」、行政や日本赤十字社からの支援が受けられない個人避難宅へ、夏冬あわせて総計2万5000世帯以上に家電を送った「家電プロジェクト」など、必要に応じてプロジェクトを立ち上げ、大量の物資をマッチングし、確実に被災者に届ける支援を続けてきました。

ふんばろう東日本支援プロジェクトホームページより

私が「ふんばろう東日本プロジェクト」を知ったのは2011年の夏、新聞の紹介記事を読んで。

被災者はふんばろうへ登録し、欲しいものリストをメールすると、ボランティアスタッフがホームページへアップし、それを支援を希望する人が閲覧し、自分が送れるものや用意できるものを選択、送料を負担したうえで被災者の住所へ直接発送するというものでした。

私は被災後に実家へと身を寄せていました。
いつ終わるかがはっきりと見えない状態での居候。
肩身が狭い想いが実の娘でも有ったのですから、主人や義理の母、義理の祖父母はどれだけ負担に思っていたか。
ついには避難所に入りたい言うので問い合わせてはみたものの、後から避難所に入ることは到底無理な話と断られました。

そして避難所にいれば配布される支援物資が、自主避難している人の元にはまったく届きません。
全てを自分たちで買い揃えるしか無く、支援金も減る一方。
主人も失業していたので深刻でした。
そんな時、ふんばろうを知った。
「がっかりすると辛いからあまり期待はせずに、何か必要なものが一つでも届けば良しとしよう…」そんな不安な気持ちでふんばろうへ登録をしました。
それを聞いたた主人は「被災者に付け込んで、何か変なものが送られてきたり、悪用されたりするのでは?」と不振におもっていたようですが。

まあとにかくやってみよう…ワラをもつかむ思いでした。

希望したものが本当に届けられちゃった!

そして幾日か過ぎてから、初めて荷物が届きました!

「本当に届いた!」
驚きと喜びと…ドキドキしてふたを開けると中身はたくさんの毛糸とミシン糸。
弱音を吐いてクヨクヨしていたお義母さんへ、得意な編み物で気持ちを紛らわしてもらえたらと希望していたものでした。
その送り主こそ、今井さんだったのです。
「自分も同い年の息子がいて他人事に思えない、高齢のお年寄りまで抱えているようでとても心配しています。少しでもお役に立てればと思い、子供に編んであげようと用意していた毛糸を少し送らせてもらいます。応援しています。」とキレイな文字で書かれた手紙も添えられていました。
その手紙でふさぎ込んでた気持ちが一気に救われたような気分になりました。
物資が届いて、もちろん素直に嬉しかった!
でもそれ以上に嬉しかったこと…
物資の向こう側に有る「心」に触れ合えたこと!
私が欲しかったものはまさにこれだったのです。

私はすぐにお礼の葉書を出し、メールを交換して交流が始まりました。
その後も今井さんは私たちの要望を聞き取り、仲間に声掛けをして心のこもった箱を何回も送り届けてくれました。
その度に子供たちは目を輝かせて箱が開くのを待ちわびます。

絵本やミニカー、パズル…もうよそでは使わなくなったものでも、まだまだ立派に遊べます。
喜んで手に取り夢中で遊ぶ末っ子。

寒いから体に気を付けてと厚手の靴下、手渡したおっぴさんは「ありがでえな~」と箱に手を合わせます。

箱を開けるときは家族みんな笑顔になる。

顔も知らない誰かが、被災地を、私たちを想い懸命に動いてくれている。
このなんとも言えない幸福で不思議な感覚。
震災が無ければ出会う事の無かった人。でも本当に出会えて良かった。
「震災が置いてったのは辛いことばっかりじゃ無い!」
そう思わせてくれる出会いがふんばろう東日本プロジェクトから生まれたのです。

 ふんばろう東日本支援プロジェクト
fumbaro.org  

そして出逢いは現実のものに!

今井さんからはまだまだ着れる服やバック、日用品、食料、手作りの巾着…たくさんの物資を温かい心と共に何度も送って頂きました。

そして初めて顔を合わせる日が、ついに巡って来るのです。

ふんばろうで主催した志津川のワカメ養殖の漁師さん達へのボランティアに、家族で参加しに宮城にやってくるという、何とも今井ファミリーらしい行動!

私もそのボランティアに参加をしながら合いに行きました。

何度もやり取りを重ねていたのですが、面と向かって合うのは初めて。
何を話そうかいろいろ考えていたのですが…顔を見た瞬間、言葉はなんにもいらなくなって二人で抱き合って泣いていました。

子供達も作業をしているうちに、すぐに打ち解けあって「なんだか親戚みたいだね」って。

養殖用のサンドバックへ小石を詰めながら、今井さんの被災地への熱い想いを聞きました。
「子育てをしていたり、仕事が有ったり、被災地に駆けつけたくても駆けつけられなくてやきもきしたが、現地へ行くことだけが支援じゃ無い。自宅で出来ること、自分が出来ることを探し、それを懸命にやってきた」
今井さんはそれらを、満面の笑顔で話してくれる。
被災地への後方支援…。
現地へ行けないことを歯がゆく感じながらも、表面には見えない支援活動に懸命に取り組む人たちがいる。
「そうだ…私たちが立ち止っててどうする」
勇気が湧いてきた。

息子は震災後初の海釣り、そして船に乗せてもらい大はしゃぎ。
磯の香、海はやっぱりイイ!

志津川の漁師さんから「あんだはどっから来たのっしゃ?」
「私は女川です」
「何っすや?女川の方が大変だったべや?」
「イヤイヤ志津川も大変です」
被災者同士の交流もあったり、全く知らないボランティアさんといろんな話をした
り。
とにかくその日「力を合わせてなんとかしようよ!」という気持ちが清水浜には満ち満ちていた!

ワカメの養殖ロープへ付ける重りのサンドバック。この袋もふんばろうからの支援品!全てハンドメイドで激励の言葉が一枚一枚に。
ワカメの養殖ロープへ付ける重りのサンドバック。この袋もふんばろうからの支援品!全てハンドメイドで激励の言葉が一枚一枚に。
こども達はすぐに打ち解け海ではしゃぐ!転ぶ!(笑)
こども達はすぐに打ち解け海ではしゃぐ!転ぶ!(笑)
ついには漁師さんが船で海へと連れ出してくれた!やった~!
ついには漁師さんが船で海へと連れ出してくれた!やった~!
船で沖へと出~発!楽しそう!気持ち良さそ~!漁師さんも子供も笑顔!
船で沖へと出~発!楽しそう!気持ち良さそ~!漁師さんも子供も笑顔!
サンドバックへ小石を詰めるボランティアに全国から志津川へと集結!
サンドバックへ小石を詰めるボランティアに全国から志津川へと集結!

恩返しに選んだメイドイン女川のスペインタイル

色を失くした街を スペインタイルで明るく彩る

そんな夢に向かって工房はスタートしました。
「女川スペインタイル」には“つながる”というテーマがあります。
震災後、多くのご縁に導かれ、工房は誕生しました。
全国の応援して下さる皆さんとの絆を大切にしながら、
時には震災前の女川を思い出し
また女川の未来に希望を抱きながらタイルを制作しています。

希望を彩りにかえて

みなとまちセラミカ工房(宮城県女川町) TEL:0225-98-7866

いつか今井さんへ御礼を…
そう考えていた私はそれにふさわしいピッタリのものに出会えました。

制作してくれたのは震災前、女川の同じ地区に住んでいたママ友。
親身に相談にのってくれて、とっても素敵な表札に仕上げてくれました。

このみなとまちセラミカ工房の色とりどりのタイルは、女川町内の復興住宅のエントランスなどにも飾られ、女川の顔になっています。

小鳥は家族4人をイメージして…♪青がお父さん赤がお母さん、元気な二人兄弟!
小鳥は家族4人をイメージして…♪青がお父さん赤がお母さん、元気な二人兄弟!

我が家にもセラミカ工房のタイルが飾られています。

よく散歩に行った女川の赤灯台があしらわれたタイルです。
桜、海、ウミネコ、船、赤灯台…女川らし~い一枚♪
我が家の家宝です!

 みなとまちセラミカ工房(宮城県女川町) TEL:0225-98-7866
www.ceramika-onagawa.com  

これまでの繋がりとこれからの繋がりを大切に…

震災でいろんな大切なものを失ってしまったけれど、それ以上に大切なものにも出会い、それを原動力に前進し続ける…自分のペースで一歩づつ。
それが「心の復興」なのかな。
過去の繋がりとこれから出会う新しい繋がり。
それらをしっかりとつなげ、紡いでいくのは、今ここにいる自分自身。


今井さんへのサプライズ大作戦が成功して、人との繋がりやご縁についても深く深く考えさせられました。
震災が私たちの出会いのきっかけ。
そしてこれからも交流はずっとずっと続いて行く。
それはセラミカの色とりどりのタイルのように、いろんな思い出を少しづつ増やして、並べて…きっと素敵な作品へと仕上るだろう…

セラミカのタイルを選んで本当に良かった!
大満足な私なのであります♪


那須野公美

志津川の清水浜にて…
志津川の清水浜にて…

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