ひみつのアッコちゃん替え歌(動画リンクあり)

Kazannonekko452

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法案が可決された後、すっかり報道は下火になってしまったように見えるが、特定秘密保護法案への反対の声が燎原の火のごとく燃え盛っていた頃、メディアやネットにアニメ「ひみつのアッコちゃん」替え歌の話題が取り上げられていた。そこには法案反対を唱える人たちと法案に理解的な人たち、そしてメディアの間で、法案の是非について「よく分からない」とするサイレントマジョリティを引っ張りっこしている状況が透けて見えたように感じる。

反対の声を挙げる戦略について少し考えてみる。

◆杉並発 ネットにアニメ替え歌出回る「ひみつの安倍ちゃん」

「ひみつ ひみつ ひみつ ひみつ ひみつの安倍ちゃん」-。特定秘密保護法案に反対する杉並区の市民団体が署名活動の時に歌ったテレビアニメ「ひみつのアッコちゃん」の替え歌の歌詞が、インターネット上に出回っている。市民団体の呼び掛け人には「ひみつのアッコちゃん」を作曲した小林亜星さんも名を連ねている。

東京新聞:「地方議員 仕事に支障」 秘密保護法案 都内各地で反対集会:東京(TOKYO Web)

法案が参院本会議で可決された翌日、12月7日の東京新聞記事に対して、「そんなの聞いたことない!」「どこのネットだ!」という突っ込みが「2ちゃんねる」や「Twitter」などで盛り上がったという。
参考(http://getnews.jp/archives/470730)

「ひみつの安倍ちゃん」の方は替え歌の歌詞しか見つけられなかったが、秘密保護法の問題点を指摘する「アッコちゃん」の替え歌は、12月8日、滋賀県草津市のJR草津駅前で実際に歌われ、動画もアップされている。その歌詞は秘密保護法に対する不安をよく表現していると思うので引用します。

♪ ヒミツ保護法のアッコちゃん ♪

1.デモをすればテロリスト
逮捕されるよ それはなぜ
それはヒミツ 秘密の保護法だから
何が秘密かわからない
だってさ 秘密なんだも~ん
それがヒミツ 秘密保護法
みんなで反対しましょう

2.ネットで原発調べたら
逮捕されたよ それはなぜ
それがヒミツ 秘密の情報だから
何が秘密かわからない
だってさ 秘密なんだも~ん
それがヒミツ 秘密保護法
みんなで反対しましょう

3.居酒屋でおしゃべりしていたら
逮捕されたよ それはなぜ
それがヒミツ 秘密の情報だから
何が秘密かわからない
だってさ 秘密なんだも~ん
それがヒミツ 秘密保護法
みんなで反対しましょう

4.逮捕の理由も聞かされず
処罰を受けたよ それはなぜ
それはヒミツ 秘密の保護法だから
何が秘密かわからない
だってさ 秘密なんだも~ん
それがヒミツ 秘密保護法
みんなで反対しましょう

5.監視社会を作り出し
知る権利をなくすのが
それがヒミツ 秘密の保護法なんだよ
何が秘密かわからない
だってさ 秘密なんだも~ん
それがヒミツ 秘密保護法
みんなで反対しましょう

6.替え歌を歌えばブタ箱へ
デモに行ってもブタ箱さ
それが秘密保護法の正体なんだよ
何が秘密かわからない
だってさ 秘密なんだも~ん
それが恐ろしい秘密保護法
みんなでつぶしましょう

こんなヤバい秘密保護法
みんなで廃案にしましょう~ ♪

2013/12/9 替え歌♪ ヒミツ保護法のアッコちゃん ♪ 地球が回ればフィルムも回る

「脱原発☆滋賀アクション」の方が、ハンドマイク付きメガホンで歌っている動画がこちら。

ひみつのアッコちゃん 秘密保護法反対の替え歌だよ

YouTube

「脱原発☆滋賀アクション」の方が、ハンドマイク付きメガホンで歌っている動画がこれ。

法案は成立してしまった。報道もされなくなった。といって反対の声が消えてしまったわけではない。「特定秘密保護法案に反対する学者の会」は会の名称を「特定秘密保護法に反対する学者の会」に変更した上で、抗議声明への賛同人を引き続き募っている。

 特定秘密保護法への学者の会からの抗議声明 (内田樹の研究室)
blog.tatsuru.com  

国会周辺や全国各地の様々な場所、あるいは心の中で反対の声を挙げていた人たちは、「閣法 提出回次185回、提出番号9」という法案が可決されることに反対していたわけではなく、「基本的人権と平和主義、民主主義が脅かされる社会が到来すること」を拒んでいた訳だ。だから、法案が通過したら次は廃案を求めるというのは当然の流れだろう。しっかり反対していた人たちは、法案通過で主張を投げ出したりはしていない。

ただ、「通過しちゃったからもう決着だね」というムードがあることも事実だ。

でも、終わっちゃったわけではない。廃案を求める声を発信し続けることは、法律の強権的な運用の抑止につながるだろう。政党を越えた議員の良心によって、次の遠い総選挙前に廃案が実現する可能性もなくはない。これは時間がかかることを覚悟して続けていかなければならないことだろう。

で、アッコちゃん替え歌の話だ。「脱原発☆滋賀アクション」の方による替え歌は、法案成立前の世論調査で「よくわからない」と答えていた人たちを含め、みんなで歌うことで法律の危うさを広く伝えていけるかもしれない。

いっぽう、杉並区で生まれたという「ひみつの安倍ちゃん」の方は、個人的にはちょっと残念。キツイ言葉がずらっと並び、攻撃的な印象。何がなんでも反対したいのは分からないではないが、みんなで歌う感じじゃない。むしろ反感を買ってしまうのではないかと心配になる。

 替え歌《ひみつの安倍ちゃん》 | 地球が回ればフィルムも回る
blue.ap.teacup.com  

与党が圧倒的な議席数を有する状況というのは、その気になれば法案を通す方法はいくらでもあるということだ(特定秘密保護法のように)。声を集める、仲間を増やしていく、気が付いたら国会議事堂や議員会館の外側では、正反対の声ばかりだよという方向に持っていく。そのためにどうするか考えることが重要なんじゃないかなあ。

イベント的な熱狂の中でことを進めるのでなく、じっくり腰を据えて意見を発し続けることは、サイレントマジョリティの取り込みといった戦略的な意味でだけでなく、特定秘密保護法に理解的な人たちとの間で、意見をすり合わせることで新しい道を見出して行く上でも大切だと思うのだ。

●TEXT:井上良太

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