横浜の公聴会も、しっかり勉強したい。しっかり学んだ上で国会議員の先生方には判断してほしい

iRyota25

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2015年9月16日、横浜で安保法制の公聴会が行われている。

9月15日の公聴会の議論はひじょうに分かりやすかった。国会議員の方々には申し訳ないが、委員会審議よりもずっと国民に理解しやすい言葉による議論だったと思う。個人的には反対側公述人の意見の鮮やかさが目覚ましかったが、賛成側の公述人も推薦した与党側に応える意見を述べていたように思う。

これがたとえばディベートであれば、いよいよ議論が佳境に入っていく環境が整えられたと思うところだが、報道によると横浜での地方公聴会は13:00から15:30までの予定で、公聴会に参加している委員(参議院議員)たちは、4時過ぎの新幹線で東京にトンボ返りし、午後6時から国会で安倍総理も参加の上で行われる締めくくり総括審議に参加するのだという。

つまり、昨日・今日と公聴会を開催はするものの、強行採決ありきの締めくくり総括審議がすでにセットされているわけだ。

横浜の公聴会に公述人として参加している広渡清吾さん(ひろわたりせいご:専修大学法学部教授、東京大学名誉教授、元東京大学副学長、日本学術会議会長)も、この日程を「職権」で決めた鴻池祥肇(こうのいけよしただ)委員長を批判した。公聴会とは国会議論の論点を整理し、さらに議論を深めていく場だ。国会審議の中ほどに行うべきものだ。それがコモンセンスだと。さらに広渡さんは安倍政権のあり方を「反知性主義」と指摘した。いまの審議の進め方は、内容はともかく時間を潰せば議決できるだろうというようにしか国民からは見えない。何が正しいか正しくないかが議論されていれば心配はないが、それがないから多くの国民が反対の声を上げているのだと。

「いまはなき公共放送」とまで呼ばれるまでになったのに、NHKは両日とも中継を行わなかった。参議院のネット中継も横浜では行われなかった。しかし、この審議の模様はぜひ見てほしい。ネットでいいから見てほしい。はっきりいって面白い。なぜなら分かりやすいから。

安法法制が強行採決されようとも、あるいは与野党の参議院議員が個人としての良心に従って投票した結果否決されようとも、9月15日・16日の両日行われた公聴会は、ぜひ多くの国民に見てほしい。

この法案への理解が必ずしも深まっていないとは政権側も認めている。テレビや新聞の報道が必ずしも明晰でなかったことが大きいだろう。だからこそ、実はとても分かりやすい話だったのだということを、この公聴会の動画や文字起こしを通して知ってほしいと思う。

まずは、議員の良心に期待したい。そしてまた、反対を訴えて新横浜に集まっている人たちには次の言葉をぜひ忘れないでほしいと思う。8月30日の国会の前でのSEALDs関西・寺田ともかさんのスピーチの冒頭部分だ。

私たちはいま、こみ上げてくる怒りや衝動を、肉体的な暴力や一時的な快楽でごまかすことなく、言葉と不断の努力で変えてここに集まっています。

【全文掲載】8月30日国会前デモでのSEALDs関西・寺田ともかさんのスピーチ

自由を、平和主義を、立憲主義を、民主主義を、人権を語るのに暴力は必要ない。たとえ怒りがこみ上げてこようとも、それを理性と言葉と自分自身の不断な努力で冷静な行動に変換した上でたたかっているのだと。

安保法制反対の集会では「戦争法案いますぐ廃案!」「9条守れ!」といったシュプレヒコールとともに、こんな言葉のやり取りが交わされる。

スピーカー:民主主義ってなんだ?
数万人の個人たち:これだ!

民主主義ってなんだ?
これだ!

なんだ?
これだ!

なんだ?
これだ!

民主主義ってなんだ?
これだ!

戦争法案を廃案にして平和のうちに平和法案が作られる世の中にしたい。これも寺田さんの同じスピーチでの言葉だが、最後の部分。

いつの日か、ここから、今日、この、一見絶望的な状況から始まったこの国の民主主義が、人間の尊厳のために立ち上がるすべての人々を勇気づけ、世界的な戦争放棄に向けてのうねりになることを信じ、2015年8月30日、私は戦争法案に反対します。

【全文掲載】8月30日国会前デモでのSEALDs関西・寺田ともかさんのスピーチ

今日の日付に置き換えて叫びたい。

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