ガラスびんに入れた手紙が100年後に

Kazannonekko452

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久しぶりにいい話を聞いた。

風がやんだら 沖まで船を出そう
手紙を入れた ガラスびんをもって

遠いところへ行った友達に
潮騒の音がもう一度届くように
今 海に流そう

「瞳を閉じて」作詞・作曲:荒井由美

たしか、NHKのみんなの歌でも流れてたっけ。ユーミンのこの歌。その話を地でいくお話をCNNのニュースで見つけたので引用してご紹介。

100年前に北海に流したメッセージボトル、ドイツに漂着
2015.08.26 Wed posted at 10:45 JST

(CNN) 英国の研究者が100年以上前に海に流したメッセージ入りのガラス瓶がドイツの島にたどり着き、英海洋生物学会に送り返された。同協会は、メッセージボトルの最長記録としてギネス・ワールド・レコーズに認定を申請している。

ガラス瓶はドイツの女性が北海に浮かぶアムルム島で4月に発見。ふたを外すことができなかったため、瓶を割って中のはがきを取り出した。壊す前に写真を撮ることも忘れなかった。

はがきには英語とオランダ語とドイツ語で、発見場所と日時、見つけた状況を記入して送り返してほしいと記してあった。このため女性は指示に従って英海洋生物学会に送り返していた。

同学会は、はがきの差出人の「ジョージ・パーカー・ビダー」という名を見て驚いたという。ビダーは同協会の元会長で、海底の潮流を調べる目的で1904~06年にかけてガラス瓶1020本を北海に流したという記録が残っていた。

瓶は漁船の網にかかるなどして当時大半が回収されていたが、約400本はまだ未発見。「ほとんどは見つからないままになりそうだが、新たに漂着することもあり得なくはない」と担当者は話している。

はがきには、発見者に1シリングの謝礼を支払うとも書かれていた。海洋生物学会は英国で1971年まで使われていた1シリング硬貨に感謝状を添えて、発見者の女性に贈呈した。

ギネスに認定されたメッセージボトルの最長記録は99年と43日。今回の記録が認定されればこれを上回る。

CNN.co.jp : 100年前に北海に流したメッセージボトル、ドイツに漂着

なんと!

と驚いてしまったのは私だけではないだろう。100年前に海底の潮の流れを調べるために流された手紙入りのガラスびんが、長い長い時間を越えて見つかって、しかも見つけた女性はガラスびんの中身のポストカードに書かれていた言づてのととおりに、英海洋生物学会に葉書を送ったというのだ。(1904~1906年といえば今からだいたい110年前ほど前。つまりちょうど第一次世界大戦の直前だ。数年後にはイギリスとドイツは塹壕を挟んで死闘を戦うことになるのです)

この頃いいニュースを聞くことがないから、という訳ではないだろう。たとえ日本中がお祭り騒ぎになっているような状況(そんな状況は想像しにくいけれど)であったとしても、このニュースは心をかき立ててくれることだろう。

なにしろ、顔も知らないし、世代も違う人からのメッセージに、時空を超えて、歴史のさまざまな曲折と、人々が織りなしてきたドラマを飛び越えて、現在の誰かが応えることができるというのだ。

文学の強靭さ、工学の堅固さ、そして信じる思いの強さがここに結晶している――。

なぁんて、ちょっと大げさだけど、私たちは自信を持っていいんだと思う。人間はかくもステキな存在なのだから。そう思わずにいられない、いいニュースだった。

 CNN.co.jp : 100年前に北海に流したメッセージボトル、ドイツに漂着
www.cnn.co.jp  

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