世界自然遺産をご存知でしょうか。ユネスコが登録する世界自然遺産は国際的な自然保護団体である国際自然保護連合(IUCN)によって評価されます。なんだか難しそうな話ですが、人々にとって何物にも代えがたい貴重な自然が、世界自然遺産として守られているのです。 このシリーズでは世界自然遺産の中でも離島に限定して紹介していきたいと思います※。日本では屋久島と、小笠原諸島(父島・母島)が世界自然遺産に登録されていますが、世界を見渡しても、両島に匹敵する“世界遺産島”が盛りだくさん!
せっかくなので、ちょっとまとめてみました。なかなか凄い島ばかりです。いやはや、世界は広し。
その3.南米編
南米と言えばアマゾンのイメージに代表されるように、広大なジャングルが広がっているイメージがあります。実際、航空写真で見てみると、アマゾナスを中心に深い緑が広がっており、どちらかって言うと大陸の自然のたくましさのイメージが強いです。
また、アジア諸国のように細々した離島は少なく、500~2000km離れた場所に"絶海の孤島”と言うべき島がちらほら見える程度。ただ、その“絶海の孤島”が魅力的でした。
ガラパゴス諸島(エクアドル・サンタ・クルス島、バルトロメ島、サンチャゴ島など19の島を中心に成る)
ガラパゴス諸島は、赤道下に位置するエクアドル領であり、大陸から西へおよそ950kmの海上にあります。訪れたことがなくとも、その名前を聞いたことのある人は多いと思います。
大陸と隔絶された環境や、赤道直下でありながら平均気温は低め(沖縄とほぼ同じ)という点、また赤道上空を東から西へ流れる貿易風とその影響で水温が低くなったフンボルト海流など、様々な要因が絡まって独自の生態系が築かれました。イグアナやゾウガメなど、そんな独自の生態系の代表格としてあまりにも有名です。また、アシカやペンギンといった、人々にとって比較的なじみの薄い生き物が身近にいることも関心を集める要因かもしれません。
『進化論』で有名な自然学者・ダーウィンも、この島々を訪れたことがきっかけで、『進化論』へ取り組むに至りました。時折、日本の小笠原諸島が「東洋のガラパゴス」と呼ばれたりします。同じく「固有の動植物などに恵まれ、いつしかそう呼ばれるようになりましたが、そのモデルとなっているのが、本家・ガラパゴス諸島。どちらも大陸から遠く離れていることから、他に類を見ない生態系を育んできたわけです。改めて、島って面白いですね!
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マルペロ動植物保護区(コロンビア・マルペロ島)
面積350haのマルペロ島と、周辺の海域857,150ha、実に東京都の4倍にも及ぶ面積が動植物保護区として世界自然遺産となっています。希少動物が多数生息し、種によってはここが唯一の棲み家。それゆえに全て禁漁区となっています。
中でも特筆すべきは、シュモクザメやクロトガリザメ、ジンベイザメなど何種類ものサメが生息する点。マルペロ島からのダイビングは人気のようで、群れて泳ぐサメ群にも出会えるとか。それこそ数百匹にも及ぶと言います。ダイビングの経験が数回の僕は「サメの大群なんて・・・」と思ってしまいますが、敬意と注意を払えば、危険はほとんどないそうです。そうとわかれば、じっくり見に行きたいなぁと思いますが、それでも、目の前にサメがいるとテンパる気がします。
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フェルナンド・デ・ノローニャ諸島とロカス環礁の保護区群(ブラジル・フェルナンド・デ・ノローニャ諸島)
熱帯大西洋における最大の海鳥繁殖地として名高いのが、このフェルナンド・デ・ノローニャ諸島。透明度の高い海が美しく、イルカやエイが回遊する様子は「まるで桃源郷のようだ!」と言われるほどだとか。ブラジルの人々にとっても憧れの観光地だそうです。
動植物に限らず、ただただ美しい景色も魅力のひとつ。荒々しい崖と、透明度の高い海のコントラストは抜群で、特にサンチョ湾の浜はブラジルでも随一の美しさを誇ると評判で、日に照らされて表情を変える奇岩が人気だと言います。なかなかロマンティックですね!そしてもうひとつが、フェルナンド・デ・ノローニャ諸島から西へ160kmほど離れたロカス環礁。サンゴ礁から形成されるごくごく小さな環礁で、そのなかに2つの小島が顔を出しています。どちらも小規模でありながら、動植物が程よく育っているそうで、ヤシの木のほか、カニ、クモ、サソリ、スナノミ、カブトムシ、ゴキブリなども生息しているようです。
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以上です。南米は島の数こそ多くありませんが、大陸から遠く離れた島ゆえの独自の生態系が注目を集めているようです!いずれの島も、日本から訪れるには2週間程度の休日が必要だそうです。それでもブログや旅行記などで、訪れた人が「一度は行くべき」と口を揃えているのが印象的でした。ふだんは馴染みのない地球の裏側のお話ですが、とっても魅力的な美しい世界が広がっているのです!
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