【出来事】太陽光発電効率最大4倍アップを目指せ

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夢の新技術登場!太陽光発電の効率最大4倍アップ!

京都大学野田進教授らが開発太陽光発電は効率が悪いからメインの発電施設に成りえない――。そんな太陽光発電のウィークポイントの克服につながる、夢のような発明がニュースになりました。

産経新聞≪太陽光発電効率最大4倍アップ≫(2012年7月9日 16時05分)によると、京都大学大学院工学研究科電気工学専攻・電子工学専攻の野田進教授(光量子電子工学分野)らのグループが、従来の太陽光発電パネルの発電効率を最大で4倍も向上する新技術を開発、9日付の英科学誌「ネイチャー・フォトニクス」に掲載したとのことです。

太陽光発電の発電効率が低かったのは、光の波長がばらばらで、そのほとんどがエネルギーに変換できないものだったのが理由だとか。

研究グループでは、さまざまな光の波長を生み出す要因となっていた電子の自由な動きを抑制するため、アルミニウムやヒ素などを混ぜた2種類の物質を層状に組み合わせ、規則的に穴を開けた特殊な板を開発。この板に光を通すことで、効率良くエネルギー変換できる特定の波長に集約することに成功したという。(産経新聞記事より)

従来10~20%を40%以上に高める可能性が出てきたことは大きな意味を持っています。

石炭火力発電のエネルギー変換効率は約40%、原子力発電の効率は33%と言われているから、効率40%以上の太陽光発電パネルが実用化されれば、「太陽光は効率が悪いから」なんて指摘は当たらないことになるのです。

しかも、太陽光発電のしくみそのものを変えるのではなく、光の周波数を調整する板を太陽電池の前面に設置するだけで高効率化を実現できる点でも期待が大きい。

一日も早い実用化を期待して待ちましょう。

 京都大学工学研究科 電子工学専攻 光量子電子工学分野 野田研究室
www.qoe.kuee.kyoto-u.ac.jp  

野田研究室は、”光(フォトン)”を自由自在に操ることを目的とし、「フォトニック結晶」「フォトニックナノ構造」の物理的基礎から応用までを研究しています。光をコントロールするデバイスの技術成果を活用し、超高効率太陽光発電へ向けたフォトニック結晶デバイスの開発を進めているとのこと。

文●井上良太

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