【今週の一冊】教養としてのアート 投資としてのアート_徳光 健治

Vermeer

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現代アートとお金の仕組みを知る

今までアートシーンの疑問だった2つについて、一つの視点での回答を得ることが出来た本です。

------------------------------------------------------------------------------------・なぜ村上隆の作品が高値で売れるのか?
世界最大のギャラリー『ガゴシアン・ギャラリー』が取り扱っているためである。
------------------------------------------------------------------------------------大手ギャラリーは一度販売した作品を買い取る資金力があり、コレクターが購入後も販売価格以上で買い取るという信用があるため、高値で売買されるようです。

ということは、「販売先がどこか」というのがアートの売買では重要なのだということが分かりました。

そして、大手ギャラリーが取り扱うためには、作品に「発明品」と「インパクト」が重要なようです。

--------------------------------------------------------------------------・クリスチャン・ラッセンとは何なのか?
日本で最も売れているにもかかわらず、価格が上がらないアートである。
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絵の良し悪しではなく、セカンダリー・マーケット(一度購入した作品が再度売買される二次市場)で流通していない作品の為、買った値段で販売することが出来ないようです。

これは、日本のギャラリーにも問題があり、一度販売した作品を買い取る資金力がないために資産としての価値がラッセンの絵にはないようです。

この本では現代アートを取り巻くお金について書かれていて、非常に興味深かったです。

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